【映画コラム】「怪獣映画を見た!」という気分にはさせてくれる『ゴジラvsコング』
2021年7月1日
コロナ禍で公開が延期になっていた『ゴジラvsコング』が7月2日から公開される。
モンスターの戦いで壊滅的な被害を受けた地球。特務機関モナークは巨大怪獣のルーツの手掛かりをつかもうとしていた。そんな中、ゴジラが再び姿を現す。人類は対抗措置として、コングを髑髏島から連れ出し、ゴジラ対コングの対決を引き起こす。
ハリウッド版「ゴジラ」シリーズの『GODZILLA ゴジラ』(14)、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(19)と、『キングコング:髑髏島の巨神』(17)をクロスオーバーさせて描く、レジェンダリー・ピクチャーズ製作の「モンスターバース」シリーズの第4作。
東宝版の『キングコング対ゴジラ』(62)から60年の時を経て、ゴジラとキングコングという日米の2大怪獣が再び激突。日本から小栗旬も参加している。
前作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』同様、人間側の描写や設定があまりにも雑で、思わず失笑させられるが、監督のアダム・ウィンガードが「これは巨大怪獣の大乱闘映画」と語っている通り、要は、怪獣映画とは、そうした人間ドラマの欠点を忘れさせるようなインパクトが怪獣たちの描写にあるかどうかが勝負の分かれ目であり、この場合、いかにゴジラとコングを相まみえさせるか、その闘いをどう見せるかが重要なのだ。
その点では、前作同様「怪獣映画を見た!」という気分にはさせてくれる。もともと「モンスターバース」は、物語の設定や、肥大化したゴジラやキングコングの造形も含めて、東宝のゴジラシリーズとは別物だと思っていたので、こんな設定で見せられても、もはや驚きもない。
ただ、前作のマイケル・ドハティ監督が、日本のゴジラシリーズへの敬意やあふれる思いを全編にちりばめていたのに対して、今回はよりオリジナル色が強まっている。オールドファンの一人としては、そこがちょっと残念な気がした。(田中雄二)
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