【芸能コラム】安藤サクラ 玄人好みの演技派から世界が認める国民的女優へ 『万引き家族』

映画2018年6月25日

 「これから撮る映画の中であの泣き方をしたら、彼女のまねをしたと思ってください」  これは、今年のカンヌ国際映画祭で審査員長を務めた女優のケイト・ブランシェットが語った言葉だ。ここで言う「彼女」とは、最高賞パルム・ドールを受賞した『万引き家 … 続きを読む

【映画コラム】端々にウディ・アレンらしさが感じられる『女と男の観覧車』

映画2018年6月23日

 82歳のウディ・アレン監督の新作『女と男の観覧車』が公開された。  舞台は1950年代のニューヨーク、コニー・アイランド。遊園地でウエートレスとして働くジニー(ケイト・ウィンスレット)は、再婚した夫(ジム・ベルーシ)と、自身の連れ子と共に … 続きを読む

【映画コラム】涙が頬を伝うが、ほほ笑みながら見ていられる『ワンダー 君は太陽』

映画2018年6月16日

 生まれつき顔立ちが人と違う少年が、困難に立ち向かう姿を描いた『ワンダー 君は太陽』が公開された。監督は『ウォールフラワー』(12)で、思春期の青年たちの揺れ動くデリケートな心の機微をリアルに描いたスティーブン・チョボスキー。  遺伝子の疾 … 続きを読む

【映画コラム】家族の在り方や描き方は多種多様『万引き家族』

映画2018年6月9日

 祖母、父、母、叔母、息子、娘の六人家族。だが、その実態は、老婆の年金と、細々とした仕事、そして窃盗で生計を立てる、それぞれが訳ありの血のつながらない疑似家族。そんな彼らの日常を描いてカンヌ国際映画祭のパルムドールを受賞した『万引き家族』が … 続きを読む

【芸能コラム】中村倫也 変幻自在に進化し続ける俳優 「半分、青い。」「崖っぷちホテル!」『孤狼の血』

ドラマ2018年6月9日

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「半分、青い。」。このドラマで、漫画家を目指して上京したヒロイン、楡野鈴愛(永野芽郁)の恋の相手として登場したのが、大学生の朝井正人だ。独特の“ゆるふわ”な雰囲気で女性たちを魅了。鈴愛も彼に恋をし、何度か … 続きを読む

【映画コラム】ひたすら“赤いクソ野郎”の活躍を見るための映画『デッドプール2』

映画2018年6月2日

 マーベルヒーローの中でもとりわけ個性的なデッドプールの活躍を描くシリーズ第2作『デッドプール2』が公開された。  前作で、人体改造により人並み外れた治癒能力と不死身の体を手にしたデッドプール。彼は、演じるライアン・レイノルズが「コミックの … 続きを読む

【芸能コラム】中山美穂&夏川結衣&南野陽子 さらに輝きを増すバブル世代の女優たち 『蝶の眠り』『妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ』「西郷どん」

映画2018年6月1日

 高校生や20代など、若者を主役にした作品が映画館のスクリーンをにぎわせる昨今。その一方で、このところ1990年前後のバブル期から活躍を続ける女優たちが存在感を発揮している。  まず、80年代からアイドルとして活躍し、数々の作品に出演してき … 続きを読む

【映画コラム】専業主婦の労働問題を“喜劇”の中で描いた『妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ』

映画2018年5月26日

 山田洋次監督による『家族はつらいよ』シリーズの第3作『妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ』が公開された。第1作の熟年離婚、第2作の高齢者ドライバーや無縁社会に続いて、今回は専業主婦の労働問題を“喜劇”の中で描いている。  気遣いがなさ過ぎ … 続きを読む

【芸能コラム】人気キャラクターたちの知られざる過去を解き明かす群像劇 『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星』

アニメ2018年5月22日

 宇宙を舞台に戦火の中で生きる人間たちのドラマを描き、今や日本を代表する人気作となったアニメ「ガンダム」シリーズ。その原点に当たる「機動戦士ガンダム」(79~80)の前日譚を描いた、シリーズの完結編『機動戦士ガンダム THE ORIGIN … 続きを読む

【映画コラム】CGの発達で映画化が可能になった『ランペイジ 巨獣大乱闘』と『ピーターラビット』

映画2018年5月19日

 今週は、CGの発達によって映画化が可能になった“動物絡み”の2作を紹介する。まずは、ドウェイン・ジョンソンが、巨獣たちと互角に渡り合う!?『ランペイジ 巨獣大乱闘』から。  遺伝子操作の実験の失敗によって、ゴリラとオオカミとワニが巨大化か … 続きを読む

【映画コラム】名優の生涯を描いた『MIFUNE THE LAST SAMURAI』と、名脚本家の監督デビュー作『モリーズ・ゲーム』

映画2018年5月12日

 今回は、日本が世界に誇る名優の生涯を描いたドキュメンタリーと、実録ものを得意とする名脚本家の監督デビュー作を紹介しよう。  まずは、『ヒロシマナガサキ』(07)などで知られる日系3世のスティーブン・オカザキが監督した、名優・三船敏郎の生涯 … 続きを読む

【芸能コラム】いよいよ本領発揮!主君・島津斉彬を失った西郷吉之助=鈴木亮平の成長に期待 「西郷どん」

ドラマ2018年5月1日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「西郷どん」。4月22日に放送された第15回「殿の死」は、物語の大きな転換点となった。主人公・西郷吉之助が全身全霊を懸けて仕えてきた主君・島津斉彬が、志半ばで非業の死を遂げたのだ。  主人公こそ西郷吉之助だが … 続きを読む

【映画コラム】人が人を恋する感情を丁寧に描いた『君の名前で僕を呼んで』

映画2018年4月27日

 1983年、北イタリアの避暑地。17歳のエリオ(ティモシー・シャラメ)は、考古学者の父(マイケル・スタールバーグ)を手伝いに来た24歳の大学院生オリヴァー(アーミー・ハマー)と恋に落ちる。男性同士のひと夏のエピソードを描いたラブストーリー … 続きを読む

【映画コラム】素晴らしき“お子様ランチ映画”の集大成『レディ・プレイヤー1』

映画2018年4月21日

 近未来のVR(仮想現実)内で繰り広げられるトレジャー・ハンティングの冒険を描いたスティーブン・スピルバーグ監督の最新作『レディ・プレイヤー1』が公開された。  2045年、街は荒廃し、若者たちは、想像したことが現実となり、アバターを通して … 続きを読む

【映画コラム】クルーガーが入魂の演技を見せる『女は二度決断する』と、『卒業』+ウディ・アレンのような『さよなら、僕のマンハッタン』

映画2018年4月13日

 今週は、大作ではないが、印象に残る映画を2本紹介しよう。まずは『女は二度決断する』から。  ドイツ・ハンブルクの外国人街で時限爆弾による爆発が発生。ドイツ人のカティヤ(ダイアン・クルーガー)は、トルコ移民の夫と息子を同時に失う。事件は在住 … 続きを読む

【芸能コラム】再放送で見直したい!親子げんかに込められた作品の魅力 「カーネーション」

ドラマ2018年4月13日

 NHKが4月から、地上波の総合テレビで平日月~金の午後4時20分から朝ドラの再放送(2話連続)を始めた。その第1弾として、4月10日から「カーネーション」が放送中だ。  世界的ファッションデザイナーとして活躍するコシノ三姉妹の母・小篠綾子 … 続きを読む

【映画コラム】イメージギャップを生かした“変身”が面白い『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』

映画2018年4月7日

 謎のボードゲームの中の出来事が現実に起きてしまう様子を、特撮満載で描いた『ジュマンジ』(95)を、装いも新たに再映画化した『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』が公開中だ。『スター・ウォーズ』シリーズの脚本家としても知られるローレン … 続きを読む

【芸能コラム】「愛と寛容さ」でつながる2017年日米の代表作『シェイプ・オブ・ウォーター』と「おんな城主 直虎」

映画2018年4月6日

 3月5日(日本時間)に発表された米国の第90回アカデミー賞で、作品賞を含む4部門を受賞した『シェイプ・オブ・ウォーター』(17)が全国で公開中だ。米ソ冷戦の時代を背景に、孤独な女性イライザ(サリー・ホーキンス)と米国政府機関に捕らわれた半 … 続きを読む

【映画コラム】通勤電車を舞台にした至極のサスペンス『トレイン・ミッション』と、リュック・ベッソンの自由奔放なイメージが爆発した『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』

映画2018年3月31日

 今週は、米政府の極秘文書を巡る諸々を描いた『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』、元英国首相の伝記『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』、ロシアの女性スパイを主人公にした『レッド・スパロー』など、政治がらみの映画が相次 … 続きを読む

【コラム】高橋一生の魅力はその冷静な“俯瞰力”にあり!? 

2018年3月27日

 どんな役であっても、違和感を抱かせない演技で、あたかも実在するかのような人物を演じ切り、高評価を得ている俳優の高橋一生。子役から出発し、芸歴自体は長いが、ドラマ「カルテット」(17・TBS系)や、同年のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」 … 続きを読む

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