【映画コラム】シーツをかぶった幽霊の摩訶不思議な物語『A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー』

映画2018年11月17日

 『A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー』が公開された。不慮の交通事故で亡くなった男(ケイシー・アフレック)が、妻(ルーニー・マーラ)への思いを胸に、幽霊となってさまよい続ける様子を描いた映画である。  そう聞いて、見る前は … 続きを読む

【映画コラム】本物の4人がそこに映っているかのような錯覚に陥る『ボヘミアン・ラプソディ』

映画2018年11月10日

 1970年のメンバー同士の出会いから85年のライブエイドでのパフォーマンスまで、ロックバンド・クイーンの紆余(うよ)曲折の軌跡を、リードボーカルのフレディ・マーキュリーの屈折と葛藤を中心に描く『ボヘミアン・ラプソディ』が公開された。監督は … 続きを読む

【映画コラム】今週公開の話題作を2本紹介『ビブリア古書堂の事件手帖』『ヴェノム』

映画2018年11月3日

 今週公開された映画の中から、話題作を2本紹介しよう。まずは、三上延の原作小説を、三島有紀子が監督して映画化した『ビブリア古書堂の事件手帖』から。  就職浪人の五浦大輔(野村周平)は、祖母(渡辺美佐子)の遺品で、夏目漱石のサインが入った『そ … 続きを読む

【映画コラム】小品の佳作を2本『search サーチ』と『ライ麦畑で出会ったら』

映画2018年10月27日

 今週は小品の佳作と呼ぶにふさわしい2本の映画を紹介しよう。まずは、全編がパソコンの画面で展開する『search サーチ』から。  本作の主人公は、最近妻を亡くしたばかりの韓国系アメリカ人のデビッド・キム(ジョン・チョー)。彼の16歳の娘マ … 続きを読む

【映画コラム】ユダヤ人社会の知られざる仕組みを描いた『嘘はフィクサーのはじまり』

映画2018年10月20日

 ニューヨークタイムズが「見たことのないリチャード・ギアにのけぞった」と評したブラックコメディー映画『嘘はフィクサーのはじまり』が10月27日から公開される。  舞台はニューヨーク。しがないフィクサー(仲介者)のノーマン・オッペンハイマー( … 続きを読む

【映画コラム】ファンタジーの力を借りて、子どもたちの心の成長を描いた『バーバラと心の巨人』と『ルイスと不思議の時計』

映画2018年10月12日

 ファンタジーの力を借りて、子どもたちの心の成長を描いた2作が相次いで公開された。まずは、一人の風変わりな少女が主人公の『バーバラと心の巨人』から。  世界を滅ぼすという伝説の巨人の来襲を信じる少女バーバラ(マディソン・ウルフ)は、奇異な言 … 続きを読む

【映画コラム】“西洋版の落語”『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』

映画2018年10月6日

 チューリップの球根売買がバブル景気を呼んだ、17世紀オランダのアムステルダムを舞台にした『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』が公開された。  貧しい画家のヤン(デイン・デハーン)は、富豪のコルネリス(クリストフ・ヴァルツ)から、 … 続きを読む

【映画コラム】“黒澤映画の影”が見え隠れする『散り椿』

映画2018年9月29日

 映画カメラマンとして数々の名作に携わった木村大作の監督第3作目で、初の時代劇となった『散り椿』が公開された。  舞台は享保時代。かつて藩の不正を訴えたが認められず、故郷の扇野藩を出た瓜生新兵衛(岡田准一)は、病に倒れた妻(麻生久美子)の最 … 続きを読む

【映画コラム】ジョンソンの存在を際立たせるためのアイデアの集積が見事な『スカイスクレイパー』

映画2018年9月22日

 “ザ・ロック”ことドウェイン・ジョンソン主演のアクション大作『スカイスクレイパー』が公開された。  主人公は元FBI人質救出部隊のリーダー、ウィル(ジョンソン)。ある事件の爆発事故で片足が義足となった彼は、今は香港にある世界最高峰のビル「 … 続きを読む

【映画コラム】“忘れていた大切なものを取り戻すこと”を描いた『プーと大人になった僕』

映画2018年9月15日

 イギリスを舞台にした童話を実写映画化した『パディントン』『ピーターラビット』に続いて、今度は公開中の『プーと大人になった僕』で、“くまのプーさん”が登場した。  A・A・ミルンの『プー横丁にたった家』は、寄宿学校に行くことになった主人公の … 続きを読む

【芸能コラム】幕末の動乱を盛り上げる徳川慶喜=松田翔太の巧みな演技 「西郷どん」

ドラマ2018年9月15日

 物語を盛り上げるには、魅力的な敵役(悪役とは限らない)の存在が欠かせない。今さら言うまでもないセオリーだが、NHKの大河ドラマを見ていると、改めてその重要性に気付かされる。近年も「真田丸」(16)の徳川家康(内野聖陽)や、「おんな城主 直 … 続きを読む

【映画コラム】本当の意味での奇跡は人との出会いにある『泣き虫しょったんの奇跡』

映画2018年9月8日

 実在の棋士・瀬川晶司五段の自伝的同名小説を映画化した『泣き虫しょったんの奇跡』が公開された。  本作は、小学生時代から将棋に熱中し、長じてプロ棋士の登竜門である奨励会に入会するも、「26歳までに四段に昇格できなければ退会」という規定をクリ … 続きを読む

【映画コラム】当時の興奮がよみがえる『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』

映画2018年9月1日

 錦織圭、大坂なおみが活躍するテニスの全米オープンもたけなわの時、1980年のウィンブルドン選手権決勝、ビヨン・ボルグ対ジョン・マッケンローの死闘をクライマックスに、2人のそれまでの道のりや葛藤を描いた『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男 … 続きを読む

【映画コラム】良くも悪くも“劇映画”になっている『検察側の罪人』

映画2018年8月25日

 共にジャニーズ事務所に所属する木村拓哉と二宮和也が新旧の検事役で初共演した『検察側の罪人』が公開された。  本作は、雫井脩介の原作を、監督・脚本、原田眞人で映画化。検事の仕事を具体的に見せながら、法の矛盾、時効、罪と罰、善と悪、司法と検察 … 続きを読む

【芸能コラム】必見!「西郷どん」第32回「薩長同盟」は、俳優陣の熱演が胸打つ屈指の名編

ドラマ2018年8月25日

 いよいよ明日、8月26日に放送が迫った「西郷どん」第32回「薩長同盟」。その名の通り、敵対していた薩摩と長州が手を結び、倒幕に向けて薩長同盟が成立するという、物語上の大きなターニングポイントとなる。  そのマスコミ向け試写会が22日に行わ … 続きを読む

【芸能コラム】生活保護、出産…。社会の問題と向き合う漫画原作ドラマ 「健康で文化的な最低限度の生活」「透明なゆりかご」

ドラマ2018年8月14日

 興行ランキングをにぎわせる大ヒット映画から視聴率が話題となる人気テレビドラマまで、今や日本の映像文化は漫画原作なしには成立しない。その中でも特に注目を集めるのは、やはり華やかなエンターテインメント作品。だが、一口に「漫画原作」といってもそ … 続きを読む

【映画コラム】男たちが間抜けに見えるところが肝心な『オーシャンズ8』

映画2018年8月11日

 緻密な計画を基に、それぞれのメンバーが得意技を駆使して強盗を行う犯罪チーム、オーシャンズの活躍を描いたシリーズをリブートした『オーシャンズ8』が公開された。  今回は、リーダーのダニー(ジョージ・クルーニー)の妹デビー(サンドラ・ブロック … 続きを読む

【芸能コラム】続々と作品が映像化!この夏、こうの史代に注目! 「この世界の片隅に」「夕凪の街 桜の国2018」

ドラマ2018年8月6日

 2016年11月の劇場公開直後から幅広い支持を得て、いまだにロングラン上映が続くアニメーション映画『この世界の片隅に』。この夏も各地の劇場ではリバイバル上映が行なわれており、大きなスクリーンで鑑賞するまたとない機会となっている。  さらに … 続きを読む

【映画コラム】何があっても、イーサンはイーサンだ!『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』

映画2018年8月4日

 トム・クルーズ主演の人気スパイアクションシリーズ第6作『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』が公開された。   アメリカの秘密機関IMFのエージェント、イーサン・ハント(クルーズ)は、盗まれた三つのプルトニウムの回収に失敗。裏組織 … 続きを読む

【芸能コラム】テレビ東京「ドラマBiz」はエンターテインメントの可能性を広げるか? 「ラストチャンス 再生請負人」

ドラマ2018年7月28日

 テレビ東京系で放送中の「ラストチャンス 再生請負人」が面白い。元銀行員の作家、江上剛の同名小説を原作に、元銀行員の主人公がビジネスの現場で奮闘する姿を描いたドラマだ。  大手都市銀行の銀行員として順調な人生を歩んできた樫村徹夫は、突然の財 … 続きを読む

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