エンターテインメント・ウェブマガジン

飯豊まりえ(C)エンタメOVO
映像ならカメラが寄ってくれるので、口に出すことなく表情で伝えられるところも、舞台の場合、言葉にしないと伝わりません。特にこの作品は、シェークスピアということもあり、せりふが多いんです。その点、森さんが「こういう言い方をした方が、見ている人がイメージしやすい」と演出をつけてくださるので、なるべく心地よく、伝わりやすいように、と発声を心がけています。
羊さんは「女性ならではの繊細な部分も出るのでは」とおっしゃっていて、そういう部分を森さんと一緒に常に探られている印象です。
羊さんは、お稽古のとき、率先してご自身が考えてこられたお芝居を演じられるのですが、森さんから「こうしてほしい」とお話があると、すぐに切り替えて応じられていて。私も「まずは自分の考えてきたお芝居を試してみよう」と思うことができました。
羊さんは、常に一番早くお稽古場に来られて、終わってもしばらく書き物をされています。お稽古では、大きな声で「こうしよう」とお話しされるのではなく、みんなが萎縮することのないように、場を和ませてくださるんです。おかげで、緊迫した物語にもかかわらず、稽古中に笑いが起きたりして。それはやっぱり、羊さんが柔らかい雰囲気をお持ちでいらっしゃるからだと思います。
Q1は、現在もっとも上演されている4時間くらいあるF1版と比較するとぎゅっと凝縮したような内容です。刈り込むことで感情の流れがわかりやすくなり、「ここで間を取りたい」というところに時間を使える。それによって、お客様に考えてもらう余白が生まれるのが、Q1の魅力だと森さんからお聞きして、自分の中で自由度が上がりました。
最近は、ドラマや映画を倍速で見たり、途中で止めて後で続きを見たり…という方も多いと思いますが、舞台はその場の空気感や芝居の間まで含めて同じ時間を劇場にいる全員が共有するので、とても贅沢な時間だなと思います。私も普段、舞台を観劇するときは、そういう時間を楽しんでいます。お客様の表情や反応がどんなふうに見えるのか、楽しみにしています。
ハムレットの軸にあるのは復讐劇ですが、森さんは「赦し」というテーマを大事にしたいとおっしゃっていました。完全な悲劇でないところが、今回の『ハムレットQ1』の特徴です。その点に注目いただき、私たちの新たな『ハムレットQ1』をぜひ楽しんでください。
(取材・文・写真/井上健一)
『ハムレットQ1』は5月11日から6月2日まで東京・PARCO劇場のほか、大阪、愛知、福岡で公演

舞台・ミュージカル2025年11月30日
今期も三谷幸喜の「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」に出演するなどドラマや映画で注目を集め、舞台やさまざまなジャンルでも活躍する富田望生。その富田が、2026年1月10日から上演する舞台「世界の終りとハードボイルド・ワンダ … 続きを読む
映画2025年11月29日
『栄光のバックホーム』(11月28日公開) 2013年のプロ野球ドラフト会議で指名され、鹿児島実業から阪神タイガースに入団した18歳の横田慎太郎(松谷鷹也)。誰もがその将来に大きな期待を寄せていたが、突然横田の目にボールが二重に見えるとい … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年11月29日
氷川きよしが座長を務める「氷川きよし特別公演」が2026年1月31日に明治座で開幕する。本作は、氷川のヒット曲「白雲の城」をモチーフにした芝居と、劇場ならではの特別構成でお届けするコンサートの豪華2本立てで贈る公演。2022年の座長公演で … 続きを読む
映画2025年11月28日
-結婚したサチとタモツのすれ違いが最初に垣間見えるのが、共通の友人の結婚式に1人で参加したサチが帰宅した後のシーンです。勉強しながら留守番していたタモツに、結婚式の様子を話したサチがトイレに行った後、何気なく「トイレットペーパーないよ」と声 … 続きを読む
映画2025年11月28日
-そんな親しい関係を築き上げたお二人に加え、WEBで公開されている本作のプロダクションノートを拝見すると、秋山監督をはじめとするスタッフの熱量もかなり高い現場だったようですね。 松谷 俳優がスタッフも兼任するのが秋山組の特徴で、「慎太郎さん … 続きを読む