【インタビュー】『ドライブ・マイ・カー』霧島れいか「音は、いろいろと問題を抱えている、秘密の多い、難しい役でしたが、演じがいがあって楽しかったです」

2021年8月20日 / 07:15

-この映画は、演じた音がいなくなってから本編が始まるわけですが、完成した映画を見た感想を。

 日本からすごい映画が生まれたと思いました。観客に手渡すだけではなく、いろんなヒントやきっかけを与えられる映画は、そう多くないと思います。ここまで描いた作品が生まれたことが本当にうれしかったです。これは日本だけではなく、他のいろんな国の方にも共感してもらえる内容だと思います。参加できたことに感動しました。

-自分が出た映画は、客観的に見られるものなのですか。

 なるべく客観的に見るようにはしていますが、この映画に関しては、いろんな思いもありましたし、リハーサルのことも思い出しながら見たので、いつもより気持ちが入っていたかもしれません。でも、一人の観客として見ても、「これは面白い」という感覚が味わえたことが本当にうれしかったです。

-最後に、映画の見どころと、観客に向けての一言をお願いします。

 これから生きていく上で、自分では見付けることが難しいことについて、「もしかしたらこれじゃないか」というヒントを与えてくれる映画なのではないかと思います。私が個人的に好きなシーンは、悠介と高槻が音のことを語る長いシーンで、ここは見る方もハッとすると思います。それから、悠介とみさきが北海道に行ってからのシーンも見応えがありますが、映画の隅々に大切なメッセージが込められていると思います。

(取材・文・写真/田中雄二)

(C)2021 『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

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