「第2部は競技が水泳に変わり、『前畑ガンバレ!』の名シーンが登場。僕と金栗さんが思いをぶつけ合う見せ場もあります」阿部サダヲ(田畑政治)【「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」インタビュー】

2019年6月30日 / 20:50

-第25回から水泳チームが登場してきましたが、現場の雰囲気はいかがでしょうか。

 すごくチームワークがいいですね。もう少しすると、さらに若い選手が加わってくるのですが、斎藤(工/高石勝男役)さんや大東(駿介/鶴田義行役)さんが、僕と彼らの間に入って話をしてくれるんです。それが本物の選手団のような雰囲気で…。ロスオリンピックの撮影が終わった後には、みんなでプールの中で追い掛けっこをしたり、写真を撮ったり、学生のようににぎやかでほほ笑ましかったです。彼らはこの作品が終わった後も、仲良くやっていくんじゃないでしょうか。そういういい雰囲気が、そのまま映像に映っていると思います。ただ僕は、急に年を取ったような気になりましたが(笑)。

-第25回のラストでは、高橋是清役の萩原健一さんも登場しました。共演した感想は?

 存在感です。お会いしたのは初めてでしたが、まさに“ショーケン”。圧倒されました。ご病気だとは知りませんでしたが、とても熱心に台本と向き合い、自分の動きを細かく書き込んでいらっしゃいました。一つ一つの芝居の意味を、深く考えていらっしゃる方なんだな…と。別の回では、僕が渡したオランダ土産の木靴で殴られる場面もありますが、それは萩原さんのアドリブです。「ゴン!」と音がして、ものすごく痛かったですが、おかげで「ショーケンさんに最後に殴られた俳優」という箔が付きました(笑)。

-これまで撮影してきた中で、最も盛り上がった場面は?

 オリンピックの水泳シーンは、やっぱり盛り上がりました。本物の中継のように、選手を追って移動するカメラで撮影しているので本格的。しかも、日本の選手は俳優が演じていますが、外国の選手は本物の選手を呼んでいるので、表情も真剣。ベルリンオリンピックの「前畑ガンバレ!」のシーンでは、河西アナウンサー役のトータス松本さんと2人で、声をからしてしまいました(笑)。すごくいいシーンになったと思います。その一方で、ヒトラーの登場シーンは緊張感がものすごい。怖いもの知らずの田畑は「ヘイ!」と気軽に呼び止めてしまいますが、ドイツ軍に関して指導する方からは「射殺されますよ」と言われました(笑)。

(取材・文/井上健一)

髙橋是清役の萩原健一(手前)と田畑政治役の阿部サダヲ

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

川口春奈、高杉真宙「自分や家族、周りの人たちを大事にしようと思うきっかけになったらうれしいです」『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』【インタビュー】

映画2026年10月1日

-実在の人物を演じる難しさは感じましたか。 川口 彼女が残した日記や言葉、映像も少なからずありましたが、自分なりの解釈はせず、監督を信じて飛び込んでみるという感じでした。本当に一つずつ模索しながら作っていったという感覚でした。 高杉 こうい … 続きを読む

木戸大聖「悲しいと思っていてもそれを表情に出せないのが難しかったです」『沖晴くんの涙を殺して』【インタビュー】

映画2026年10月1日

-今回は広瀬アリスさんとの共演でしたが、『ゆきてかへらぬ』では、妹のすずさんとも共演しましたね。  シンプルに、男と女として対峙(たいじ)する役ができたことはすごくうれしかったですし、すずちゃんもアリスさんも、自分の実年齢とは関係なく、僕が … 続きを読む

小瀧望「ファンの皆さまの声に応え続けたい」 舞台「ロックンロール」では「僕たちの芝居とともに、当時のロックミュージックも楽しんで」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年9月30日

-そうした難しい役どころゆえ、共感はなかなか難しいのでは?  それはあまり心配していないです。先日、トム・ストッパードの「ハード・プロブレム」という作品を観劇したんですよ。その作品も、日本人とは違う感情の変化が描かれた作品でした。楽しく会話 … 続きを読む

佐津川愛美「酒井監督に惚れました(笑)」念願だった酒井麻衣監督との初タッグ『時給三〇〇円の死神』【インタビュー】

映画2026年9月30日

 10月2日から全国公開となる『時給三〇〇円の死神』は、累計発行部数36万部を突破した藤まるの同名小説を原作にしたファンタジーだ。生きる希望を失った大学生・佐倉真司(西畑大吾)が、謎めいた同級生・花森雪希(福本莉子)に誘われ、この世に未練を … 続きを読む

【K-POPもKドラマも深読みしたら韓国が見えた】#受験競争だけではない韓国の教育問題、「鉄槌教師」が問う教師の役割

2026年9月29日

 K-POPや韓国ドラマは、エンターテインメントであると同時に、韓国社会を映す鏡でもある。何気ない言葉やしぐさ、習慣の背景をたどると、その国ならではの価値観や歴史、人との関わり方が見えてくる。この連載では、韓国カルチャーを入り口に、知ってい … 続きを読む

page top