エンターテインメント・ウェブマガジン
100年以上前にオリンピックが開催されたスタジアムがそのまま残っていました。ただ、外観は当時のままですが、フィールドは近代的に整備されていたので、撮影のために大量の砂を運び込み、当時の状態を再現しました。そのおかげで、初めて日本人選手が入場行進をした当時の雰囲気が見事に再現できたと思います。ロケをした価値は十分にありました。
嘉納さんは海外視察の経験なども豊富なので、それほどカルチャーショックは受けなかったと思いますが、金栗さんはどうだったのかと、そっちの方が気になりました(笑)。それまで日本しか知らなかったのに、いきなり見ず知らずの外国に連れてこられたわけですから。ただ、金栗さんはストックホルムでは有名なので、スタジアムの通路に写真がたくさん飾ってあるんです。それを見たら、昔、ここに日本人が確かに来たんだな…と改めて感じることができました。
大河ドラマなので、できるだけ歴史に忠実に描かれているのは皆さんご存じの通りです。ただ今回は、歴史上の有名人が続々と登場する今までの大河ドラマと違い、一番の有名人が嘉納治五郎。スタッフからは「唯一の有名人」と言われるほどです(笑)。でも逆に、金栗四三や三島弥彦(生田斗真)、後半の主人公・田畑政治(阿部サダヲ)など、今まであまり知られていなかった歴史上の人物がたくさん登場してきます。明治・大正・昭和にかけて、これだけ頑張った日本人がいたんだと知ることができるのは、大きな見どころではないでしょうか。ぜひ楽しみにしていただきたいです。
100年以上も前、世界と戦うために金栗さんや嘉納さんが遠いストックホルムまで行ったことをきっかけに、日本でスポーツが発展してきました。そのおかげで今、僕たちはスポーツを見て感動することができるわけです。このドラマではその過程が細部まで丁寧に、ユーモラスに描かれています。だから、スポーツを通じた国際交流の意義を改めて感じてもらえたらいいですね。同時に、関東大震災や第2次世界大戦など、さまざまな困難を乗り越えていくためにもスポーツを続けようとする人たちの物語でもあります。そういう意味では、東日本大震災をはじめ、地震や豪雨などの災害が続く今こそ、スポーツを通じて皆さんに元気を与えるドラマになることを期待しています。
(取材・文/井上健一)
ドラマ2025年7月5日
-そのほか、撮影を通じて特に印象に残ったことがあれば教えてください。 安田 撮影が終盤に差し掛かった頃、原作者のキム・スジンさんにお目にかかる機会があったんです。キム・スジンさんは、それぞれのキャラクターに、ものすごく細かいバックボーンを作 … 続きを読む
ドラマ2025年7月5日
-松本さんとは初共演ですね。現場での印象は? 「はい、行くよ!」って声をかけて引っ張っていってくださる兄貴肌です。スタッフの皆さんとも積極的にコミュニケーションを取っていらっしゃる姿も見ますし、松本さんの存在で撮影現場全体が活気づいている … 続きを読む
映画2025年7月4日
-陽彩はいわゆる“毒親”の母と2人で暮らすうち、自分の人生に期待を持てなくなってしまった人物です。そういう役と向き合うお気持ちはいかがでしたか。 南 陽彩にとって、親や家族は、居場所であると同時に、自分を縛る呪いのようなものでもあったと思う … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年7月4日
2019年に宝塚歌劇団を退団して以降、今も多方面で活躍を続ける紅ゆずる。7月13日から開幕する、ふぉ~ゆ~ meets 梅棒「Only 1,NOT No.1」では初めて全編ノン・バーバル(せりふなし)の作品に挑戦する。 物語の舞台は歌舞 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年7月3日
▽長い時を刻む、大衆文化とは異なる魅力 -Kカルチャーが世界で注目される今、今回のような舞台表現はKカルチャーの中にどう位置づけられると思いますか? K-POPや映画などの大衆文化も素晴らしいですが、伝統芸術はそれよりもはるか以前から続い … 続きを読む