エンターテインメント・ウェブマガジン
1月6日(日)から始まる大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」。日本が初参加した1912年のストックホルムから64年の東京まで、激動の半世紀のオリンピックと日本人の歴史を笑いと涙でつづる物語だ。脚本を手掛けるのは、連続テレビ小説「あまちゃん」(13)の宮藤官九郎。明治から昭和に至る近現代を舞台に、2人の主人公のリレー形式でつむぐ異色の大河ドラマに込めた思いを聞いた。
もともとは大河ドラマと決まっていたわけではなく、プロデューサーと一緒に「何か面白いことをやりましょう」という話から始まったんです。それが次第に「これ、大河ドラマになりますかね?」という話になり、「こんなの、今までの大河ドラマにないですよね」と言っているうちに決まった、という感じです。従来の大河ドラマには、例えば(織田)信長ならこの場面、(坂本)龍馬ならこれ、という定番の場面がありますが、『いだてん』にはそういうものがありません。合戦や討ち入りもない。その代わり、陸上や水泳といったスポーツが見せ場になるので、最初に思っていたよりは大河ドラマらしくなったのではないでしょうか。この道を踏み外さないように、最後まで頑張ります。
オリンピックに関するドラマを作ると決まったとき、日本人が初めてオリンピックに関わることになったところから物語を始めたいと思いました。そこに登場する数人の中で、最も感情移入したのが金栗さん。僕自身、勝ち進んだり、上り詰めたりする人より、それを目指しながらも、達成できなかった人の方に親近感が湧くので。そういう目線でドラマを作ろうと考えたとき、みんなの期待を背負ってストックホルムに行ったのに大惨敗してしまった金栗さんに人間味を感じたんです。
毎日、朝起きると頭から水をかぶっていたとか、結婚しても夫婦一緒に暮らさず、ずっと東京にいた、なんて話は面白いですね。それだけでなく、指導者になった後はやる気のない選手を蹴飛ばして練習させたこともあったらしく、そういう話を聞くと、ただのいい人ではなかったことが分かり、ますます好きになりました。ただ、ドラマにしづらい部分もあるので、全部を盛り込むわけにいかないのが難しいところですが。演じる勘九郎くんとは一緒に歌舞伎を2作やったことがありますが、ものすごくダイナミックな芝居をする人だという印象を持ったので、今回も期待しています。
オリンピックの話をやる以上、1964年の東京オリンピックに到達しないといけないだろうと。ただ、金栗さんは東京オリンピックには関わっていません。そこで、どうしようと思っていろいろと調べる中で、田畑さんが話題に上がってきました。よくよく見ていくと、東京にオリンピックを招致した功労者であるにもかかわらず、口が災いして開催直前に重要なポストから外されている。これは面白いと思って、金栗さんからバトンを渡すような形で、後半は田畑さんを主人公にすることにしました。
田畑さんは最近の人なので、資料がたくさん残っています。その中で、田畑さん本人の話と周囲の人が田畑さんについて語った話を突き合わせてみると、だいぶ食い違っている。つまり、本人はこう考えてやったつもりなんだけど、周りにはそれが伝わっていない。でも、話のテンションと勢いだけは伝わってくるから、何かしてあげたくなる。そういう愛されキャラだったらしく、阿部くんにピッタリだなと。
映画2024年11月22日
『六人の嘘つきな大学生』(11月22日公開) 大手エンターテインメント企業「スピラリンクス」の新卒採用の最終選考に残った6人の就活生への課題は「6人でチームを作り、1カ月後のグループディスカッションに臨むこと」だった。 全員での内定獲得 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2024年11月20日
ドラマ・映画・舞台と数多くの作品で活躍する生駒里奈が、ストーリー性のある演劇的な世界観をダンスとJ-POPで作り上げるダンスエンターテインメント集団「梅棒」の最新作、梅棒 19th GIFT「クリス、いってきマス!!!」に出演する。生駒に … 続きを読む
ドラマ2024年11月17日
毎週月曜夜10時からカンテレ・フジテレビ系で放送している、ドラマ「モンスター」。趣里演じる主人公・神波亮子は、“高校3年生で司法試験に合格した”人物で、膨大な知識と弁護士として類いまれなる資質を持つ“モンスター弁護士”という設定。しかし今 … 続きを読む
映画2024年11月15日
韓国発の大ヒットWEBコミックを日本で映画化したサスペンスホラー『他人は地獄だ』が、11月15日から公開された。 地方から上京した青年ユウが暮らし始めたシェアハウス「方舟」。そこで出会ったのは、言葉遣いは丁寧だが、得体のしれない青年キリ … 続きを読む
ドラマ2024年11月15日
NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。11月10日に放送された第四十三回「輝きののちに」では、三条天皇(木村達成)の譲位問題を軸に、さまざまな人間模様が繰り広げられた。 病を患い、視力と聴力が衰えた三条天皇に、「お目も見えず、お耳 … 続きを読む