【インタビュー】『ビブリア古書堂の事件手帖』黒木華×野村周平、原作の実写映画化は「プレッシャー」突破口は“内面”と“直感”による役へのアプローチ

2018年10月30日 / 16:48

-劇中で、長ぜりふや体を張ったシーンなどもありますが、特に大変だったシーンはありますか。

黒木 謎解きのせりふをワンカットで撮るのは大変でした。読み聞かせのシーンも、栞子らしく、かつ相手が聞きやすく読むことは難しかったです。

野村 犯人を追い駆けるシーンでは監督のこだわりが強過ぎて、200メートルを10本ぐらい走ったんですよ(笑)。あれは疲れました…。

-夏帆さん演じる大輔の祖母・絹子と東出昌大さん演じる小説家志望の青年・田中嘉雄との秘密の恋を描いた過去パートは、現代パートと全く違うノスタルジックな映像がすてきでしたが、ご覧になっての感想は?

黒木 すてきですよね。まるで純文学のようで、お二人とも絵になりますし、出来上がったものを見て初めて、こうやって過去と現代が本を通してつながっているんだと感動しました。

野村 光とかスモークの使い方が素晴らしくてきれいな映像になっていたし、お二人ともお似合いで、こっちがメインじゃないかというくらい見入ってしまいました。現代はポップで、過去は深い感じで、その対比もいいですよね。

-最後に、人生を変えるような本との出会いがあれば教えてください。

黒木 『コインロッカー・ベイビーズ』(村上龍)や太宰治など、自分と同じそこはかとなく暗い登場人物の作品が好きですし、岩井俊二さんの『リリイ・シュシュのすべて』はずっと好きです。今まで読んできた本や、見てきた映画で、自分の中身ができ上がっている気がしています。

野村 僕の場合は人生を変えるものは人なんです。人から自分にないものを得ることが多いです。ただ、最近は何でも知っている人って格好いいなと思って本も読むようになりました。何も知らなそうで何でも知っているって格好良くないですか? そういう人を目指したいです!

(取材・文・写真/錦怜那)

(C)2018「ビブリア古書堂の事件手帖」製作委員会

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

柄本佑「道長は権力を振りかざすことが、心底嫌だった」“出家”の節目を迎えた藤原道長役を振り返る【「光る君へ」インタビュー】

ドラマ2024年11月24日

-朝廷の実権を握った道長は、剛腕な政治家だった亡き父・兼家(段田安則)に近づいているように見えたこともあります。以前、兼家との類似性について「やっていることは同じでも、出発点となる気持ちが違う」とお話しされていましたが、出家で一区切りついた … 続きを読む

「光る君へ」第四十四回「望月の夜」孤独を深める道長を支えるまひろとの絆【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年11月23日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。11月17日に放送された第四十四回「望月の夜」では、3人の娘を天皇の后にした藤原道長(柄本佑)が、有名な「このよをば わがよとぞおもふ もちづきの かけたることも なしと思へば」という「望月の歌 … 続きを読む

【週末映画コラム】『六人の嘘つきな大学生』/『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』(11月22日公開)

映画2024年11月22日

『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』(11月22日公開)  真面目な税務署員の熊沢二郎(内野聖陽)は、天才詐欺師の氷室マコト(岡田将生)の巧妙な詐欺に引っかかり大金をだまし取られてしまう。  熊沢は、親友で刑事の八木(皆川猿時)の … 続きを読む

生駒里奈が語る俳優業への思い 「自分ではない瞬間が多ければ多いほど自分の人生が楽しい」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2024年11月20日

-なるほど。では、公演が12月ということで、2024年の振り返りをお願いします。  今年は自分で掲げた目標に対しての成果も感じることができたので、充実した1年でした。これまではどこかで「やらされている」という感覚があって、自分の意志でできた … 続きを読む

史上最年少!司法試験に合格 架空の設定ではないリアルな高校2年生がドラマ「モンスター」のプロデューサーと対談 ドラマ現場見学も

ドラマ2024年11月17日

  Q:合格に向けて、どのように勉強されたか教えてください。 早川 中3の2月に、予備試験を目指すぞって決めてからは、興味の赴くままがむしゃらに勉強してました。平日は、学校から帰ってきて、先ほどお話しした「伊藤塾」のオンライン授業を夜10時 … 続きを読む

Willfriends

page top