エンターテインメント・ウェブマガジン
司馬遼太郎の原作を映画化し、興行収入23億円超えの大ヒットを記録した『関ヶ原』のBlu-ray&DVD 発売&レンタルが2月7日から開始される。発売を前に、原田眞人監督に映画に込めた思いや、見どころを聞いた。
最初は前後編でやるという話もあったのですが、興行的な事情で、一本にまとめたいということになり、原作の中で気に入っているシーンを落とさざるを得なくなりました。基本的には、(石田)三成(岡田准一)と(徳川)家康(役所広司)の対立の図式を中心にして、考えに考えた結果、本多正信のような、関ヶ原の合戦に直接参加しなかった人物は脇に置き、家康たちが関東の方に行くエピソードも全部カットすることにしました。それで、琵琶湖を中心に、西方を描いていけばいいという考え方で脚色しました。結果的に、それでうまくいったという感じはあります。
そのために、ヒロインの初芽(有村架純)のキャラクターも少し作り変えて、合戦に参加する形にしましたし、『ゴッドファーザー』(72)の最初の結婚式のシーンのように、「序破急」の「序」として、三条河原の処刑シーンまでに主要な人物を全て登場させておいて、「破」に入るという考え方で処理しました。
あのドラマについては全く意識しませんでした。それよりも今回は『七人の侍』(54)にどれだけ近づけるか、ということを意識して作りました。また、『日本のいちばん長い日』(15)の時もそうでしたが、リメークを作るという気持ちは全くなくて、原作をいかに生かすかということと、無念の思いを残して死んでいった人たちを正当に描きたいという気持ちがありました。これは、以前の作品ができなかったことを補うという感じでしょうか。その意味では、今回の『関ヶ原』も『日本のいちばん長い日』と同じアプローチです。
それはおかしいんじゃないですかね。合戦の時は当然早口でしゃべるでしょうし、せりふを聞き取るということが、それほど重要なことなのか? とも思います。例えば『七人の侍』を見れば分かりますけど、当時は録音の技術も悪かったから、せりふが聞き取れない部分が多いですよね。だから当時の観客はせりふを聞くよりも、映画が描いた世界観を理解しようとしたんです。理解しようとすることで、映画の中に入り込んでいったわけです。その意味では、今の観客はあまり考えなくなっているのかもしれませんね。今回も、年配の観客で「あの世界を再現してくれてありがとう」と言う人が多かった。そういう気持ちの方が重要だと思います。
ドラマ2025年7月2日
磯村勇斗主演、堀田真由、稲垣吾郎が出演するカンテレ・フジテレビ系“月10ドラマ”「僕達はまだその星の校則を知らない」が7月14日から放送スタートする。本作は、独特の感性を持つがゆえに何事にも臆病で不器用な主人公・白鳥健治(磯村勇斗)が、少 … 続きを読む
ドラマ2025年7月1日
ドラマ「私があなたといる理由~グアムを訪れた3組の男女の1週間~」が、7月1日からテレ東系で放送がスタートする。本作は、グアムを訪れた世代が違う男女3組のとある1週間を描いた物語。30代の夫婦(蓮佛美沙子、溝端淳平)、20代の大学生カップ … 続きを読む
ドラマ2025年6月29日
NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、快調に進行中。6月29日放送の第25回「灰の雨降る日本橋」では、浅間山の噴火によっ … 続きを読む
映画2025年6月27日
あのルパン三世が、約30年ぶりに2Dの劇場アニメーションとして帰ってくる。舞台は地図に載っていない謎の島。お宝を狙って乗り込んだルパン一行を待ち受けていたのは正体不明の存在だった。前代未聞のスケールで描かれ、全ての「ルパン三世」につながる … 続きを読む
映画2025年6月27日
日本で初めて教師による児童へのいじめが認定された体罰事件を題材にした福田ますみのルポルタージュを三池崇史が映画化した『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』が6月27日から全国公開された 。本作の主人公・薮下誠一(綾野剛)が勤める小学校の校 … 続きを読む