【インタビュー】パラリンピックドキュメンタリーシリーズ「WHO I AM」ナビゲーター・西島秀俊「未来を信じる生き方、明るさを、自分も家族に伝えていきたい」

2018年2月2日 / 18:58

 WOWOWと国際パラリンピック委員会(IPC)の共同プロジェクトで、パラアスリートたちの競技への取り組みや人生に迫るドキュメンタリーシリーズ「WHO I AM」。2016年からスタートし、東京パラリンピックが開催される2020年まで、5年間にわたって放送される大型番組だ。ナビゲーター・ナレーターを務めるのは、俳優の西島秀俊。平昌パラリンピック開幕を控え、2月の放送から冬季競技のメダリスト3人が登場するのを前に、西島に番組への思いや、選手たちの生き方から受けた影響などを聞いた。

ドキュメンタリーシリーズ「WHO I AM」のナビゲーター・ナレーターを務める西島秀俊

―この番組のナビゲーター・ナレーターというお話が来たとき、どのようにお感じになりましたか。

 僕自身が、パラリンピックについて詳しくなかったので、「視聴者の皆さんと一緒に勉強させていただくという形でお願いできますか?」ということで受けさせていただきました。でも、まさに僕も視聴者の立場になってしまい、ナレーションをやりながら感動して、涙が出たり、声が震えそうになったりする瞬間が、毎回あります。感動で声が震えて、撮り直しになったこともあります。もちろん収録前に映像を見て予習しているのですが、やっぱりそうなってしまうんです。

―ナレーションにはどんなことが求められますか。

 一般的なスポーツドキュメンタリーより、選手たちの生活や家族、生きていく上での考え方などに寄っている番組です。素晴らしいチームが、長期間をかけて取材していて、選手たちが、家族との時間など、プライベートな場にも取材陣を連れて行き、番組に対して心を開き、信頼を寄せているのが分かります。そのような番組なので、「盛り上げていくナレーション」というより、もっと繊細な演出を監督がしてくださいます。「ここはもっと気持ちを込めて」とか、「もっとパーソナルな声でいいです」とか。旅をしている選手も多いので「旅情を込めて」とか、非常に抽象的な指示もあったりします。要求が結構厳しいんですよ(笑)。

―この仕事を通じて、体の障害に対して、捉え方が変化したようなことはありますか。

 やはり、「個性なんだ」ということです。それは選手たちも、皆さんおっしゃっています。皆さん、競技も楽しむし、家族もすごく大事にして、プライベートも、友だちとの時間も楽しんで過ごされている。「これだけ充実した人生を、僕は生きられるのだろうか?」ということをすごく感じるようになりました。「俺も、もっとこの人たちのように充実した人生を送りたい。いや、充実させるんだ!」と僕自身が思います。自分に返ってくる番組です。

―具体的に、選手たちの生き方のどのような部分に、西島さんは一番影響を受けましたか。

 僕がこのシリーズで感動してしまうのが、選手と家族の絆の部分なんです。(病気や事故などで体にハンディキャップを負った)彼らを、ご両親やおじいちゃん、おばあちゃんなどのご家族がサポートしているケースが多いのですが、みんなめちゃくちゃ明るいんです。ものすごく明るくて、ポジティブで、未来を信じていて、その生き方を子どもに伝えていき、子どもがそれを信じて突き進んでいく。そして、選手本人がパートナーや子どもたちとの時間をものすごく大切にし、その明るさを伝えている感じがします。「僕もこうありたい」と思います。

―どのような方にこの番組を見てもらいたいですか。また、見た方に「こんなことを感じてもらえたら」という思いはありますか。

 シーズン1も、僕の周りの友人たちにも反響がものすごく大きかったんです。「すごく感じるものがあった」と。スポーツに特別興味がない友人も、感動していました。ですから、パラリンピックのドキュメンタリーですけれども、パラリンピックに興味がない人にも、ぜひ見ていただきたい。日常生活、生き方、人生のドキュメンタリーなので、普段スポーツに興味がない方も、見ていただきたいなと思います。僕はとにかく、人生をこんなにもエンジョイしている選手たちに嫉妬するぐらいの感動を覚えました。ぜひ、見ていただいた方々にも、彼らの輝きを見ていただき、日々の生活への活力を得たり、「もっと、もっと」と、より豊かな人生を送るエネルギーのようなものを得ていただけたらいいなと思います。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【芸能コラム】 俳優?芸人?映画監督?マルチに活躍する斎藤工に注目! 「BG~身辺警護人~」「MASKMEN」『blank13』

ドラマ2018年2月25日

 今、斎藤工が元気だ。もともと、俳優としてジャンルや規模の大小を問わず、多彩な作品に出演してきたが、2018年は年初からマルチな活躍を見せている。  まず俳優としては現在、「BG~身辺警護人~」(テレビ朝日系 毎週木曜午後9時放送)に出演中 … 続きを読む

【映画コラム】トランプ政権に対する不信感が反映された『ザ・シークレットマン』

映画2018年2月24日

 1972年。当時の米大統領ニクソン(共和党)側が、元FBIなどを使って、対立する民主党本部に盗聴器を仕掛けようとしたことが発覚したウォーターゲート事件。5人の工作員が逮捕されたこの事件をきっかけとして、後にニクソンは辞任に追い込まれた。 … 続きを読む

【インタビュー】「生中継!第90回アカデミー賞授賞式」すみれ 「世界で戦わなきゃ!」みなぎる闘志でローラのハリウッド進出も後押し

授賞式2018年2月21日

 世界最高峰の映画の祭典「第90回アカデミー賞授賞式」のレッドカーペット・レポーターに起用された女優で歌手のすみれ。“映画オタク”を自称し、昨年はハリウッドデビューを果たしたすみれが、大役を任された喜びとともに、日本のみならず海外でも活躍す … 続きを読む

「満佐の優しさや愛情深いところは、吉之助に受け継がれています」西郷満佐(松坂慶子)【「西郷どん」インタビュー】

ドラマ2018年2月18日

 薩摩藩主・島津斉彬(渡辺謙)の周辺で少しずつ時代が動き始める中、吉之助(鈴木亮平)が結婚。だがその一方、祖父・龍右衛門(大村崑)、父・吉兵衛(風間杜夫)、母・満佐が相次いで亡くなり、吉之助は文字通り西郷家の大黒柱となった。吉之助を愛情深く … 続きを読む

【芸能コラム】戦うヒーローの姿を通して、戦争の本質に迫る骨太なドラマ「仮面ライダービルド」

ドラマ2018年2月18日

 「平成仮面ライダー」シリーズ第19弾として昨年9月に始まった「仮面ライダービルド」(テレビ朝日系 毎週日曜午前9時放送)。さまざまな謎をはらみつつスピーディーに展開する物語や、若手俳優たちの生き生きとした演技など、見どころの多い作品となっ … 続きを読む

page top