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そして、義仲が戦で亡くなった後、巴は義盛に引き取られるが、それ以後の変化について次のように振り返った。
「だけど和田家に行ってからは、自分の女性性を受け止められた感覚です。すごく穏やかになったし、それと同時に戦に行っていたころの鋭い感じがなくなっているというのが不安でもあり、でも、今の幸せはすごく手放し難い、みたいな感覚でずっとお芝居をしていました」
その上で、義盛との最後のシーンについては、「最後の義盛さんとのああいった対峙(たいじ)も、ご飯粒をつけながら『心配するな』と言う義盛さんを見て、『何てかわいらしい人と一緒になれたんだろう』と。2人の男性を愛した巴ですけど、すごく見る目があったんじゃないかなって」と語り、満足している様子をうかがわせた。
最後に、巴が愛した義仲と義盛について、「2人とも、すごく真っすぐに、自分の中のプライドなど、そういうものをなるべく曲げずに、素直に正直に生きてきたかっこいい男性だったと思うし、また違った愛情ですけど、その2人に愛された巴もすてきな女性だったんじゃないかなと思っています」と語って話を締めくくった。
(構成・井上健一)
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