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想像の二倍しゃべる方でした(笑)。寡黙な方だと思っていたら、すごくおしゃべり好きな方で、誰に対しても壁を作らず、年齢や性別に関係なく、みんなと分け隔てなくお話しされていて。だから、私もたわいのない話をしましたし、丸山澪ちゃん(岩森の娘・愛子役)とも本気で言い合いをしていて…(笑)。子どもと同じ目線なんです。だから、子どもと遊ぶのが得意なんじゃないでしょうか。
とても印象的だったのが、美術の素晴らしさです。嵐に襲われた村が舞台ですが、映画のように時間を掛けて撮れる現場だったので、荒れた土地の表現が見事で、物語に相応しい気味の悪さも出ていて…。第1話でも嵐の前、村伝統の“エイキチ祭り”の準備で、みんなが広場に集まってくる場面があるんですけど、そこに立っている“エイキチ様”の像も、圧倒されそうな存在感。クランクインして間もない頃の撮影だったので、物語の世界観に入っていく上で、すごく助けられました。
おいしいパン屋さんを見つけて、ほぼ毎日のように通っていました(笑)。パン屋さんだけでなく、ホテルの周りにおいしいお店が多かったので、食事には本当に助けられました。そういうところで心を保ちつつ、現場では追い詰められつつ、みたいな感じで。ここまで精神的に負荷がかかることは今までなかったので、これだけどろどろした人間の負の感情にまみれた作品をやるときは、息抜きがすごく大事なんだなって今回、自分にとって大きな発見をしました。そういう意味では、龍平さんや澪ちゃんと3人で、しりとりをして遊んだたわいのない時間にも救われていたんだろうなって、今振り返ると思います。
個人的には、最終回(第六話)です。第一話をご覧いただくと、有美はあまり人と関わることが得意ではない、内にこもるタイプに見えると思います。でも私は、これを有美の救いの物語にしたかったんです。岩森さんという異物が入ってきたことで、村のいろんなことが変わっていく中で、有美も大きく変化していく。そういうキャラクターだと思ったので、最終回に向けて彼女が変化していくように、逆算しながら演じていきました。その結果、有美の感情が最終回で爆発することになるので、ぜひ最後までご覧いただきたいです。
(取材・文・写真/井上健一)
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