天才数学者の頭脳戦が舞台に 「アルキメデスの大戦」鈴木拡樹&宮崎秋人【インタビュー】

2022年7月23日 / 08:00

-緊急事態宣言のときも含めて、半年空くのが初めてだったのですか。

鈴木 初です。新型コロナで全公演中止になったのも、僕は「アルキメデスの大戦」だけなんです。なので、やっとリベンジできると思うと、さらに気合が入ります。

宮崎 僕も全公演中止はこの作品だけなので、リベンジできることはうれしいです。もちろん、2年前に公演ができなかったことは悔しいですが、きっと当時できなかったこともできるようになっていると思いますし、より深みのある田中が演じられるんじゃないかと自分に期待しています。そういう意味では、このタイミングで今作に臨むことができてよかったのかなとも思います。それに、久しぶりに拡樹くんと共演できることに、自分の中では特別な思いがあります。僕が20代前半の頃、拡樹くんと共演したときには、常に支えてもらっていたので、こうしていろいろな経験を経て、また拡樹くんの横に立てるというのはすごく感慨深いです。

-宮崎さんから見た、鈴木さんの魅力は?

宮崎 どんな役を演じても拡樹くんは華があって、目を引く人だと感じます。拡樹くんの輝き方は異次元だと思います。この人の隣で、自分はどう輝けばいいんだ? と思わせてくれる絶対的な人です。

-鈴木さんから見た宮崎さんの魅力は?

鈴木 昔、共演していたときは、同じチームで仲間という役どころだったので、みんなを引っ張っていく熱量や泥くささ、根性を強く感じていました。つらくてもさらに一歩先にいこうとする精神的な強さや折れない心を持っているのは、彼の魅力だと思います。何ごとに対しても忍耐力があり、努力ができる人だというのは、すごく頼もしいです。

-最後に、公演を楽しみにしている人たちにメッセージを。

鈴木 (2年前は)新型コロナで全公演中止となってしまった本作ですが、以前はよく演劇に行っていたけど最近は行っていないという方もぜひこの機会に再びご来場いただけるとうれしいです。戦争を数学という切り口で描いているという、これまでにない熱さのある作品ですので、生の熱量を感じていただけたらと思います。

宮崎 公演を楽しみにしてくださっていたお客さまには2年前に悔しい思いをたくさんさせてしまったので、今回は必ずやり遂げたいと思っています。この2年を経て、今やる意味も大きくなっていますし、見てよかったと思っていただけるものにしなくてはいけないという使命をこのカンパニーは持っているので、ぜひ信じて足を運んでいただけたらと思います。

(取材・文・写真/嶋田真己)

舞台「アルキメデスの大戦」

 舞台「アルキメデスの大戦」は、10月1日〜17日に都内・日比谷シアタークリエほか、大阪、静岡、愛知、香川、広島で上演。
公式サイト https://www.tohostage.com/archimedes/

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