豪華俳優陣が扮する登場人物の魅力を制作統括が語る「若い頃のけなげな義時を演じている小栗旬さんが、どのように変貌していくのか楽しみ」清水拓哉(制作統括)【「鎌倉殿の13人」インタビュー】

2022年1月9日 / 21:05

-なるほど。それは楽しみですね。

 ただ注意したいのは、『愚管抄』という有名な歴史書に「日本は女人入眼(にょにんじゅげん)の国」という記述があることです。これは、「日本は女性たちが仕上げる国」という意味であり、当時の女性は一般的に日陰の存在で、政子だけが特別だった、というわけではありません。他にも、自分の夫を操り、積極的に舵取りをしていく強い女性たちが次々に登場します。朝廷側で政子と渡り合う丹後局(鈴木京香)や政子の継母・牧の方(宮沢りえ)などがそれに当たります。政子にもライバルがたくさんいたということは、新しい発見になると思います。

-大河ドラマ初出演となる新垣結衣さんが演じる八重について、起用の理由も含めて教えてください。

 八重は、非常にミステリアスでドラマチックな人生を送った女性です。『曽我物語』には頼朝が政子の前にある女性と結婚していたと書かれています。それが八重です。後の征夷大将軍の妻でありながら、歴史の影にひっそりと消えていった存在。そんな八重にぴったりだったのが、「すてきな女性」というパブリックイメージを持ちつつも、「実はどういう人なんだろう?」というミステリアスな部分もある新垣さんでした。初の本格的な時代劇出演ですが、素晴らしいお芝居をされる女優さんだと改めて舌を巻きました。

-魅力的な顔ぶれがそろったキャストの皆さんの撮影現場での様子はいかがですか。

 思わず笑ってしまうようなコミカルな部分がある一方で、残酷だったり、理不尽な運命に人々が苦しめられるシーンもある。それが三谷さんのドラマの大きな魅力ですが、皆さん「その振れ幅の大きさが大変」とおっしゃっています。それでも皆さん、うそのないように全力で、その時その時の感情を大切に演じていらっしゃることを、そばで見ていてひしひしと感じます。

-三谷脚本と豪華キャストからどんな物語が生まれるのか、楽しみです。

 作り手としても、その面白い部分とシリアスな部分をいかに一つのドラマにまとめ上げていくかが、三谷ドラマならではの難しさであり、醍醐味(だいごみ)だと思っています。いずれにしても、スタッフ、キャストの努力によって、日曜夜8時が待ち遠しくなるような素晴らしい作品が出来上がりつつあることだけは間違いありません。期待を裏切らない内容に仕上がっていますので、ぜひお楽しみください。

(取材・文/井上健一)

北条義時役の小栗旬 (C)NHK

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

千葉雄大、「映像の人」「舞台の人」という「垣根をなくしたい」 友近と挑む二人芝居・リーディングドラマ「老害の人」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年4月25日

 内館牧子によるベストセラー小説『老害の人』が、リーディングドラマとして舞台化される。出演者は、友近と千葉雄大の二人だけ。登場人物のすべてを、二人が自在に演じ分ける。  物語の主人公は、小さな玩具屋を大企業に育てた元社長の福太郎。老いてなお … 続きを読む

小手伸也、「映像ではテンションの7割しか出していない」 リミッターを解除して臨む舞台初主演作「コテンペスト」

舞台・ミュージカル2026年4月25日

 小手伸也が舞台初主演を務める「俺もそろそろシェイクスピア シリーズ『コテンペスト』」が、6月27日から上演される。公演に先立ち、小手が取材に応じ、本作への思いを語った。  本作は、シェイクスピアの最後の作品「テンペスト」の設定を現代に置き … 続きを読む

【映画コラム】4月後半公開の映画から『人はなぜラブレターを書くのか』『今日からぼくが村の映画館』『ソング・サング・ブルー』

映画2026年4月24日

『今日からぼくが村の映画館』(4月17日公開)  南米ペルー、アンデスの小さな村に住む少年シストゥは、風が運んできた新聞の映画広告を手にする。導かれるままにたどり着いた移動映画館で初めて“映画”を知ったシストゥは、たちまちその物語に魅了され … 続きを読む

小林虎之介「名前と同じ『虎』の字が入った役名に、ご縁を感じています」連続テレビ小説初出演で、主人公の幼なじみを好演中【連続テレビ小説「風、薫る」インタビュー】

ドラマ2026年4月23日

-りん役の見上愛さんとの共演はいかがですか。  見上さんは、お芝居のスイッチをすぐに切り替えられる器用な方で、同世代の俳優としてとても刺激を受けています。現場では、大変なことも多いはずですが、常に元気いっぱい、楽しそうで。そんな見上さんが、 … 続きを読む

浦井健治が演じる童磨がついに本格参戦!「童磨を本当に愛し抜いて演じられたら」舞台「鬼滅の刃」其ノ陸 柱稽古・無限城 突入【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年4月23日

 舞台「鬼滅の刃」其ノ陸 柱稽古・無限城 突入が6月13日から上演される。原作漫画「鬼滅の刃」はコミックスの全世界累計発行部数が2億2000万部を突破。その大人気作品の舞台化で、シリーズ6作目となる本作では、柱稽古、そして無限城の戦いを描く … 続きを読む

page top