エンターテインメント・ウェブマガジン
シアターコクーン芸術監督の松尾スズキが、話題のクリエーターたちを指名し、自身の過去の作品を新演出でよみがえらせるシリーズ、COCOON PRODUCTION 2021「マシーン日記」が、2月3日から上演される。本作は、松尾が1996年に書き下ろし、自身の演出で何度も上演しているが、今回は演出に映像ディレクターの大根仁を指名。関ジャニ∞の横山裕が主演し、大倉孝二、森川葵、秋山菜津子が共演する。今回は、アキトシ役を演じる大倉に、作品への意気込みや仕事への姿勢について聞いた。
出演が決まってからDVDで見させていただきました。出ると決まってから見たので、やっぱり俯瞰(ふかん)しては見られず、役者さんの芝居について、「この人すごいなあ」「よくこんなことを思いつくなあ」と思いながら見ていました。
横山くんとはビジュアル撮影と取材のときに話したのですが、動物的にいろいろなものを測ろうとしている印象を受けました。「この人はどういう人なんだろう?」「どういう考え方をしているんだろう?」と。その人の本質を見極めているというか…。直感タイプなところが僕と近いなと思いました。きっと、お芝居に対してもそうなのではないかと思います。「マシーン日記」がどういう作品なのか、そもそも演劇とは何なのか…と考えながら、飛び込めるタイミングを狙っているのではないかと勝手に予想しています。これから稽古が始まるので、楽しみです。
「取りあえずやってみること」を意識したいです。「これをやりたい!」「こういう芝居をしたい!」と考えるのではなく、まず、やってみることを大切にしたいな、と。作品はみんなで作り上げるものですし、いい悪いの判断は大根さんに委ねながら作品を作っていきたいです。
だんだんと、そういう考えになってきました。経験を積む中で「こういうふうにやりたいと思ってできることではない」と感じて、そう思うようになりました。もちろん、今でも「こういう芝居をしたい」という気持ちはあります。ですが、そのときに何かをやろうと思ってもできるわけではなくて…。舞台に立っている時間も、ずっと続いている人生の一部でしかないことを実感してきたんだと思います。常に全力でいることしかやれることはないし、熱意だけは落とさないようにしたいです。
そうです。だから「無理しているなあ」と思います。だって、思ってもいないのに、怒ったり、笑ったり、泣いたりしないといけないじゃないですか。呼吸しているように演じられる人もいるけど、僕は毎日無理しています(笑)。松尾さんのように、演じるだけではなく演出をすることもあるのですが、書いて、演出して、演じて…と、それぞれ頭を使う部分が違うので、全部やっている松尾さんは本当にすごいなと思っています。
お芝居の現場で打ちひしがれたことは、お芝居の現場でしか回収できないと思っているからでしょうか。もちろん大変なときもあるし、「向いていない」「やめたい」と感じることもありますが、「次はそんな自分の気持ちを回収できるように頑張ろう」と思えるから続けられています。それに、面白いものを作っている現場にいるときは、演じる、演じないとは関係なく、その空間にいられる喜びもあります。「ここで面白いものが創作されて、世に出るんだ」とわくわくしますし、その場に参加できていること自体が幸せです。
ドラマ2025年7月5日
韓国の百想芸術大賞で作品賞、脚本賞、男性最優秀演技賞の3冠を達成した極上のサスペンス「怪物」。WOWOWが世界で初めてそのリメイクに挑んだ「連続ドラマW 怪物」(全10話)が、7月6日(日)午後10時から放送・配信スタート(第1話・第2話 … 続きを読む
ドラマ2025年7月5日
7月13日(日)にスタートする、松本潤主演の日曜劇場「19番目のカルテ」(TBS 毎週日曜夜9時~9時54分)。原作は富士屋カツヒト氏による連載漫画「19番目のカルテ 徳重晃の問診」 (ゼノンコミックス/コアミックス)。脚本は、「コウノド … 続きを読む
映画2025年7月4日
第42 回吉川英治文学新人賞を受賞した武田綾乃の小説を原作にした鮮烈な青春映画『愛されなくても別に』が、7月4日公開となる。浪費家の母(河井青葉)に代わってアルバイトで生活を支えながら、奨学金で大学に通う主人公・宮田陽彩が、過酷な境遇を受 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年7月4日
2019年に宝塚歌劇団を退団して以降、今も多方面で活躍を続ける紅ゆずる。7月13日から開幕する、ふぉ~ゆ~ meets 梅棒「Only 1,NOT No.1」では初めて全編ノン・バーバル(せりふなし)の作品に挑戦する。 物語の舞台は歌舞 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年7月3日
グローバルな広がりを見せるKカルチャー。日韓国交正常化60周年を記念し、6月28日に大阪市内で上演された「職人の時間 光と風」は、数ある韓国公演の中でも異彩を放っていた。文化をただ“見せる”のではなく、伝統×現代、職人×芸人、工芸×舞台芸 … 続きを読む