【インタビュー】「朗読劇 #ある朝殺人犯になっていた」須賀健太「原作よりも生々しく、立体的に描ける」新感覚の朗読劇

2021年1月18日 / 10:57

 須賀健太が主演する、「朗読劇 #ある朝殺人犯になっていた」が、1月29日に開幕する。本作は、藤井清美の同名小説を、藤井自身が戯曲化し、ステージングと生演奏、映像を使用した新感覚の朗読劇として上演する。主人公・浮気淳弥(須賀)がある朝、目覚めると、女児ひき逃げ犯だといううわさがSNS上に広がっていたことから巻き起こる現代の闇を、ユーモラスなミステリー仕立てで描く。須賀に、公演への意気込みや朗読劇の魅力を聞いた。

浮気淳弥役の須賀健太

-出演が決まった気持ちから聞かせてください。

 コロナ禍で上演できる作品が少なくなっていっている状況の中で、お芝居をさせていただけるということだけでも本当にうれしく思っていますし、だからこそ身が引き締まる部分もあります。

-本作は、ネット炎上やネットでの誹謗(ひぼう)中傷など、センシティブな内容が含まれたストーリーになっていますが、脚本を読んでどんなことを感じましたか。

 原作も読ませていただきましたが、身近に感じる部分も多く、共感できる作品だと思いました。SNSが身近な存在だからこそ、ある種の怖さや危うさがあって、それがうまく表現されています。スピード感のある作品なので、今回の舞台でもそこは大切にしたいと思っています。

-須賀さんが演じる浮気というキャラクターを、今現在は、どのような人物に捉えていますか。

 SNSに何でも投稿してしまったりと、SNSの使い方が、今どきな、一般的な若者というのが最初の印象でした。考えるよりも先に手が動いてつぶやいてしまうというような。でも、それは理解できますし、今の時代の人たちは、それが、どこか普通な部分もあるんだと思います。だからこそ、危うさも持っている青年だと思います。

-今回は、「新感覚の朗読劇」と銘打たれていますが、どんなところが「新感覚」なのでしょうか。

 朗読劇とはいえ、動きが付いていたり、生演奏があったりします。それから、映像を使った表現も多くなりそうです。今は、SNSでも動画投稿サイトが増えてきていますが、それらを表現するためにも映像が使われています。そういう意味では、原作よりも生々しく、立体的に描けると思います。

-通常の舞台と違い、朗読劇だからこそ意識したいと思っていることは?

 いろいろな演出があるとはいえ、朗読劇なので、やはり声で伝えることが大切な作品だと思っています。なので、かまないようにするという根本的なことももちろん気を付けたいです。それから、自分だけでなく、ほかの役者さんの動きを、自分が読んで説明するという部分もあるので、そういったところではその役者さんの雰囲気や空気感をしっかりと受け継いでいかないといけないなとは思っています。

-須賀さんが思う、朗読劇の魅力とは?

 没頭できるところかなと思います。物語が進んでいくにつれて、朗読劇であることを忘れ、ナレーションだけで情景が浮かんだり、ページの中にいるような感覚になったり…すごくシンプルですが、深く入り込めるのが魅力なのかなと僕は思います。

-須賀さん自身もSNSを使って情報発信をしていますが、投稿する際に気を付けていることはありますか。

 情報を間違えていないかということは、投稿前に、何回も調べて気を付けています。間違った情報を広める立場にもなりますから。それから、意図していないものが広まってしまう可能性もあるので、伝えることの難しさも感じています。なので、断言する文章を投稿しようと思っていますし、僕自身は、なるべく日常生活を伝える気楽な投稿をするようにしています。「こう思っている」という思想的なことをアップしてしまうと、自分が本来考えていたことと違う伝わり方をしてしまったり、そこに書かれていることが全てだと捉えられてしまうのがすごく怖いので、そこは特に意識しています。逆に僕自身も、ほかの方のつぶやきを見るときには、それが全てではないと思うようにしています。そこに残っているのは文字列ですが、それを打っているのは人間で、感情を持っていると想像することを忘れてはいけないと思います。

 
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