【インタビュー】舞台「スマホを落としただけなのに」早川聖来(乃木坂46) 芝居の現場で得た経験が「乃木坂でのパフォーマンスにも生きてくる」

2020年2月12日 / 12:00
 北川景子や田中圭らの出演で映画化され、日本中を震撼(しんかん)させたサイバーミステリー「スマホを落としただけなのに」の初舞台化が決定した。辰巳雄大(ふぉ〜ゆ〜)を主演に迎えて制作される本舞台では、原作小説『スマホを落としただけなのに』と、その続編の『囚われの殺人鬼』を融合させた物語を上演する。恋人が落としたスマホをきっかけに事件に巻き込まれる稲葉麻美役で、初の舞台単独ヒロインを務める乃木坂46の早川聖来に、本作の見どころ、さらには女優としての思いを聞いた。
 

稲葉麻美役の早川聖来(乃木坂46)

-原作も映画も大ヒットしたミステリーの舞台化です。まずは、出演が決まったお気持ちから聞かせてください。

 乃木坂のグループとは離れて、単独で出演させていただくのは今回が初なので不安も大きいですが、同時にこんなにも大きな作品に携われることがうれしいですし、楽しみでもあります。
 

-グループから離れての仕事というのは、気持ち的に大きな違いがあるものですか。

 はい、全然違います。いつも頼っている同期や先輩がいないので、何でも自分で解決していかなきゃいけないですし。きっと、成長できる機会になると思うんですが、不安もあります。やっぱり、乃木坂という仲間の存在は大きいなと、離れてみると実感します。
 

-原作はシリーズ累計発行部数78万部を突破、映画も興行収入19.6億円の大ヒットを記録し、続編も2月21日から公開されます。原作や映画はご覧になりましたか。

 はい、見ました! 映画も拝見させていただきましたし、小説も読ませていただいて、面白くてハマってしまいました。私は、もともと、サスペンス小説が大好きなので、見だしたら止まらなくなってしまって(笑)。「どうなるの?」って、先が気になって仕方がなかったので、そんな作品を舞台でできるのはすごく楽しみです。
 

-メンバーと一緒に出演していたときとはまた違った雰囲気の稽古場になるかと思います。稽古場で楽しみにしていることは?

 私は昨年、「乃木坂版 ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』2019」(以下、セラミュ)に出演させていただいたのですが、そのときも、すごく柔軟な考え方ができるようになりましたし、自分を見つめ直す機会にもなりました。吸収するものも多かったので、私自身、大きく成長できたと思います。今回も、ベテランの方やお芝居がお上手な方が多いので、たくさん学ばせていただいて、たくさんのことを吸収できると思うので、それはとても楽しみです。
 

-せりふはすんなり入るタイプですか。

 (小声で)実は苦手なんです(苦笑)。
 

-セラミュのときはどうやって覚えていました?

 セラミュのときは、せりふよりも段取りの方が多くて、マッピングもあったので立ち位置が細かく決められていたりと、動きを覚えるのに苦労した覚えがあります。とにかく繰り返しやって覚えるのに必死でした。私、ダンスの振りを覚えるのも遅いんですよ。今回は、ネット犯罪に関する専門用語だったり、難しい言葉もあるので、分からない言葉は意味を調べて、ちゃんと理解した上で、覚えていきたいなと思っています。意味が分からないとなかなか頭に入ってこないので。
 

-セラミュに続いて本作と、舞台に出演する機会が続いていますが、早川さんにとって、役者の仕事とはどんなものですか。

 乃木坂とはまた別の自分を見つけられる機会だと思っています。普段、乃木坂のメンバー以外と接する機会はとても少ないので、セラミュに出演させていただいたときもすごく新鮮でした。メンバーと一緒にお仕事をしていると、自分が乃木坂だということを当たり前のように感じてしまうのですが、乃木坂以外の活動をすることで、私は乃木坂の代表としてこの場にいるんだということを実感できましたし、自分の考えを広げる機会にもなったと思います。それから、演じるということを通して、自分とは違う人物に成り切ることで、自分が今まで感じたことのない感情を知ることもできるので、感情が豊かになるとも思いました。それは、乃木坂でのパフォーマンスにも生きてくると思います。そういう意味でも、自分を見つめ直して、成長できる場所だなと感じています。

 
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