「どうしてこんなことを言うんだろう」はっきりとした物言いをする役柄に葛藤 福地桃子(柴田夕見子)【「なつぞら」インタビュー】

2019年7月19日 / 14:27

-ご自身も開拓者精神をお持ちですか。

 北海道は私の祖母が住んでいるのでなじみ深い場所ですし、役のせりふのように「広い世界を見たい」という思いは持ち続けたいと思っています。夕見子みたいな強さは私にはないかもしれないけれど、北海道で培った開拓者精神のある芯の部分は自分と遠くない気がします。

-ちなみに、夕見子が通う北海道大学の大学祭「北大祭」に実際に参加したそうですが、感想は?

 折角こんな機会を頂いたので、思い切って夕見子として、大先輩としてお邪魔させていただきました(笑)。地元で感じる温度はまた違った良さがありました。トークショーも身内に話しているようで楽しかったです。1000人以上のお客さんの前でのイベントも初めてだったので、温かく受け入れてもらえたことがうれしかったです。

-約5000人が参加したオーディションを突破しての朝ドラ出演ですが、当時はどのような心境でしたか。

 朝ドラのオーディションは今回が3回目でした。1回目のとき、制作の方と直接お話をしている中で、初めて作り手の緊張感が伝わってきたのを覚えています。作品に関わる人の多さや熱量に圧倒されたのが印象的で、朝ドラへの思いも大きくなり、いつか必ず携わりたいというのが一つの目標になりました。「なつぞら」は舞台が北海道で縁もあるなと思いながら全力で挑みました。手応えはよく分かりませんでしたが、背伸びをせずにできたことが一番良かったです。

-実際に出演した今、朝ドラはどのような存在になりましたか。

 こんなに長く同じ作品で同じ役をやらせてもらうことはとても貴重な経験で、この期間でたくさん吸収させていただいています。恵まれている現場だからこそ、自分の力不足さを常に感じることができるので、私にとって、「なつぞら」は入り口でしかないという気持ちで、ここでの経験を次につなげられるようにこれからも頑張りたいです。

(取材・文/錦怜那)

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