“寅さん”のイメージにプレッシャーも 「歌とタップダンスは温かい目で見てください」岡田将生(奥原咲太郎)【「なつぞら」インタビュー】

2019年6月11日 / 17:10

 なつ(広瀬すず)の兄・奥原咲太郎は、歌とタップダンスが大好きで、陽気で優しい人柄から出会う人たちを魅了する“人たらし”。映画『男はつらいよ』シリーズの“寅さん”をイメージしているそうだが、そのプレッシャーの大きさに思わず顔をしかめる岡田将生。とはいえ、そんなプレッシャーを必死に押さえ込みながら、苦手な歌やダンスにも果敢に取り組み、念願の朝ドラ撮影を楽しんでいる岡田が、役へのアプローチ、役を通して変化した自分、撮影時のエピソードなどを語ってくれた。

奥原咲太郎役の岡田将生

-朝ドラ出演を目標にしていたそうですね。

 はい。朝ドラや大河ドラマは見ている方が多いので、10代の頃から出たいという気持ちはありました。ただ、なかなか実現できなかったので、今回お話を頂いたときは本当にうれしかったです。親やおばあちゃんも喜んでくれています。

-朝ドラ100作目という記念作でもありますが、どのような気持ちで臨んでいますか。

 現場を盛り上げて、ヒロインを支えて、視聴者の記憶に残る作品にしようと頑張っています。あと、とても個人的な目標としては、今は現場で「咲太郎さん」と呼ばれているので、終わる頃には「咲ちゃん」と呼ばれて、たくさんの方に愛されるキャラクターにしたいです。

-やはり現場の様子は他の作品とは違いますか。

 そうですね。毎週リハーサルがあって、スタッフ・キャストとコミュニケーションが取れるので、緊張感がありつつも安心して撮影ができるところはすてきだと思います。期間も長いので、ディスカッションをしているうちにいろんなアイデアが出てきて、みんなのやりたいことがマッチしていく過程も楽しいです。あと、台本を読んだときに、「朝ドラだな…」と感じました。すんなり物語が頭に入ってくるし、ヒロインを応援したくなるし、視聴者もこんなふうに見るんだろうな…と想像できます。

-苦労はありませんか。

 同じ役を長く演じることは楽しいですが、落とし穴もあって、ちゃんと年齢を把握していないと、「今、自分は何歳だっけ?」「この人は年上?年下?」など、分からなくなることがあります(笑)。

-大森寿美男さんの脚本は、台本が上がってくるたびに「あのときのアレはコレの伏線だったの!?」と驚くことがあるそうですが、演技プランに支障をきたすことはないですか。

 何回かあります。だけど、そこでぶれると駄目だし、そのときはそう感じたわけだから後悔することでもないですが、一応、共演者には「間違えました。ここから挽回します」とお伝えしました(笑)。他の現場では、物語の流れを把握して演じるので、こういう体験も初めてです。台本を見たときの驚きは、多分、放送を見ている視聴者と一緒です。

-妹思いの咲太郎ですが、実生活でも妹がいらっしゃる岡田さんと似ているところはどこでしょうか。

 妹の存在が絶対的に一番という点は同じです。最近は、役が自分に近づいているのか、僕が役に近づいているのか分かりませんが、広瀬さんと話していると自然とお兄ちゃんっぽくなっていたり、現場の空き時間も、「大丈夫かな?」「疲れていないかな?」と兄目線になったりすることがあります(笑)。

-性格面で共通するところはありますか。

 家族に対する気持ちは共感できるし、誰かが困っていたら助けたいという熱い部分は僕にもあります。ただ、僕ははっきりと自分の意見を言えるタイプではないので、咲太郎みたいにストレートに気持ちを伝えることは大切だな…と強く感じます。

-咲太郎に影響されて岡田さんの中で変化したこともあるのでしょうか。

 咲太郎は、他人のために生きている人ですよね。僕もそうでありたいけど、やっぱり自分中心になりがちなので、少しでも理想に近づくために、相手の気持ちや動きやすさを考えて演じるようになりました。それは今までにない体験なので、すごく面白いです。

-役の見どころとしては、やはり歌とタップも外せないですね。

 そうですね。今回のキャラクターを表現するパーツとしては面白いので、時間がある限り練習しましたが、もともと歌もダンスも不得意で、心の中では「嫌だ!」と叫んでいたぐらいなので、温かい目で見てください(笑)。でも、実際にやってみると意外に楽しくて、タップの動きと音がハマると爽快だし、このリズムで生きている人なんだと、役を深く知ることもできました。

-いつの間にか人の心をつかんでいる“人たらし”の一面を持つ咲太郎ですが、一歩間違えると“女たらし”として女性視聴者の反感を買いそうですが、演じる上で何か工夫されていますか。

 視聴者に不快感を与えないように、人として愛されるキャラクターにしたいので、そこはバランスよくやりたいですし、今のところはできていると思います!女性に対して駄目な部分を、なつが突っ込む構図も面白いので、人たらしの一面は楽しみながら演じたいです。ちょっと抜けた役は過去に演じたこともあるので、今まで培ってきたものを出し切って、突っ走ります!

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

松本怜生 豊臣兄弟を支える忠臣・石田三成を好演中「演技について家臣団で話し合っています」【大河ドラマ「豊臣兄弟!」インタビュー】

ドラマ2026年10月11日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」(総合 毎週日曜 夜8:00~ほか)。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=羽柴秀長/仲野太賀)が、兄・秀吉(池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡跡を描く物語は快調に進行中だ。劇中、秀 … 続きを読む

柚香光「つややかで、あでやかで、華やか、そして情に深く」 最後の「髑髏城の七人」に挑む思い【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年10月11日

 作・中島かずき、演出・いのうえひでのりによって生み出された劇団☆新感線を代表する演目である「髑髏城の七人」。7年ごとに繰り返し上演され、そのたびにさまざまな工夫を凝らし進化をし続け、これまで11バージョンが上演されてきた。そして、今回「髑 … 続きを読む

堤真一「自分なりの演じ方」で描き出す 濵田崇裕、ローマは「僕が出会ったことがない人間」 「グレンギャリー・グレンロス」で初共演【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年10月10日

 堤真一と濵田崇裕が初共演にしてダブル主演を務める、Bunkamura Production 2026/DISCOVER WORLD THEATRE vol.17「グレンギャリー・グレンロス」が、11月6日から上演される。本作は、1983年 … 続きを読む

戸田菜穂「スッとあの時代に入っていけるような空気がありました」名作漫画の実写映画化で、昭和の母を好演『遥かな町へ』【インタビュー】

映画2026年10月9日

 10月9日から全国公開となる『遥かな町へ』は、「孤独のグルメ」「神々の山嶺」で知られる漫画家・谷口ジローの名作を実写映画化した作品だ。  建築デザイナーとして活躍する48歳の中原博史(大谷亮平)が、故郷・鳥取県の倉吉で母親の墓参りを済ませ … 続きを読む

【映画コラム】9月の公開映画から

映画2026年10月8日

「バックルームズ」(9月4日公開)★★★ 出口のない迷宮が生む恐怖  “あるはずのない隙間”から、黄色い壁に囲まれ蛍光灯に照らされた迷宮のような空間へ迷い込んだ男(キウェテル・イジョフォー)が、出口を求めてさまよう。インターネット発の都市伝 … 続きを読む

page top