「どうしてこんなことを言うんだろう」はっきりとした物言いをする役柄に葛藤 福地桃子(柴田夕見子)【「なつぞら」インタビュー】

2019年7月19日 / 14:27

 北海道の牧場を飛び出して大学に進学し、自立した女性として自分の人生を歩む柴田家の長女・夕見子を演じている福地桃子。はっきりした物言いは、時にその場の空気を乱し、キツい印象を与えがちで、当初は自分と真逆の性格の役柄に悩んだという。しかし、今では生き生きと夕見子を演じる福地に、役へのアプローチ法や、念願かなっての出演となった朝ドラへの思いなどを聞いた。

柴田夕見子役の福地桃子

-夕見子を演じていていかがですか。

 すがすがしい気持ちにさせてもらえるのが素直に楽しいです。最初は、不器用な表現や、家族に対して興味のないように見えることが、どうしてなんだろうと、葛藤していました。今までの中で一番、どうやって役に近づいていったらいいのか悩みました。でも、家族で食卓を囲むシーンが1週間ほど続いたときに、柴田家の人たちがおのおの好きなことを発言できる場所がそこにあったんです。ちょっぴりキツめなせりふも家族の中では、あまり深く考えず自然体でいていいんだ!と気持ちが楽になりました。柴田家の中にいると、夕見子の不器用な表現も愛に変わる瞬間があるし、なつ(広瀬すず)とのシーンでは特に、エネルギーのある強さや優しさを感じることができるので、知れば知るほど夕見子の魅力を伝えたいと思うようになりました。演じる上で役を好きになることはすごく大事だということも教わりました。

-どのような反響が届いていますか。

 夕見子は普段の私とは共通点が少ない役だったのですが、役と同じような人柄だと思ってもらっているのかなと思う出来事があって、びっくりしました。以前、すれ違った方が「夕見子ですか?って聞けばよかったかな。でも聞きづらいな…」と言っていたみたいです。怒られると思われているみたいですけど、声を掛けていただいたらすごくうれしいです(笑)。

-東京編になってからは「夕見子ロス」に陥る視聴者もいましたが、14週で実家に現れて“夕見子節”をさく裂させ、また世間をざわつかせましたね。

 夕見子として言わせてもらうと、とてもしっくりくる登場シーンでした。東京編に新しい波を起こして、ドラマをより面白くできる存在になりたいです。

-パワーアップして帰ってきましたが、演じる上でも変化をつけているのでしょうか。

 夕見子は周りを引っかき回すトラブルメーカーの印象が強いですが、演じるときはいい意味でも悪い意味でも、真っすぐでピュアでいることを心掛けています。突拍子もない行動に出るときもありますが、感じたままにやっているだけで、ひねくれている意識や反抗心はきっとなくて、そこは北海道にいた頃から変わっていないと思います。

-今後は夕見子の駆け落ちエピソードが見どころですね。

 若さ故に目の前のことしか見えなくなることは誰にでもあると思うんです。自分の意思を信じて一歩踏み出そうとしている真っ最中。大胆な挑戦かもしれないけれど、思い切って発言したり、行動したりすることにはものすごく勇気が必要だから、夕見子の姿が、何かに挑戦するためのエネルギーとして届いていたらうれしいなと。当時は、女性が自分の意見を主張するということは珍しかったので、じいちゃん(泰樹/草刈正雄)譲りの開拓者精神で、時代の流れを改革しようという気持ちが表せていたらいいです。

-駆け落ち相手の高山(須藤蓮)は泰樹に似ているようですが、それも夕見子としてしっくりきますか。

 じいちゃんのことを尊敬しているし、言動が少しじいちゃんに似ている部分があるので、志が明確である人という点では、選ぶ相手にじいちゃんっぽさが出ちゃっているのかもしれません。ジャズを追求したいという開拓者精神や、成功する根拠はないけれど、まずはやろうという行動力は魅力的で、刺激的な存在だったと思います。でもきっと無意識なので、そうやって指摘されると恥ずかしいかもしれないですね(笑)。

 
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