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2014年と17年に山崎賢人が主演し、全国各地でアクションエンターテインメントの傑作として好評を博したスペクタクル時代劇「里見八犬伝」。2年5カ月ぶりの上演となる今回はキャストを一新し、深作健太が再び演出を務める。山崎の当たり役である犬塚信乃役を日ごろから山崎を慕っている後輩の佐野勇斗がその魂ごと受け継ぎ、新たな信乃役を創造する。今回は、今最も注目されている若手俳優の一人である佐野に、舞台初主演の心境や意気込みなどをビジュアル撮影を終えた直後に語ってもらった。
舞台に出演するのが2回目で、初めての舞台が上京したての18歳の頃だったんです。右も左も分からない状態で初めての舞台だったんですけど、そこから時を経て、舞台で主演をやらせてもらえるということで、正直に言うと不安はありますね。
「自分がこれをやるのか…。すごいな、賢人くん」みたいに思いながら見ていました(笑)。すごく引き込まれる作品で、ストーリーも魅力的。演じる皆さんが熱いお芝居をされていて、本当に戦国時代に自分がタイムスリップしちゃったような気分にもなりました。信乃はいろんな感情が複雑に入り交じっている役ですね。はかなさがある反面、熱さもある。それをうまく表現できたらいいなと思っています。
殺陣稽古はまだ始まったばかりなので、刀の持ち方とか、振り方の基本を教わっている段階ですが、賢人くんの映像を見せてもらったときに、みんな軽々と刀を振り回している感じがしたんです。その映像を見てから稽古に臨んだんですけど、下半身をものすごく使う動きが多くて、すごいなと思いました。軽々とスマートに格好良くやられていたので、自分にできるのかまた不安でしたね(笑)。
グループでダンスをやらせてもらっていて、動きをまねるということは普段からやっていることなので、そこは生かせたらと思います。ただ、芝居となると話は別なので、昔だったら人を殺すために剣術を学んでいたわけで、そういった背景も理解しながら殺陣を学んでいきたいです。信乃の重さ、力強さを演じられたらと思いますね。
お話を頂いたときにはまだ実感がなかったですが、今日初めてメークもしてもらって、衣裳も着て、いよいよだなと感じました。撮影では舞台にいるようなイメージを膨らませたりもしましたし、身が引き締まる思いでした。
「先輩とはまた違った新しい里見八犬伝を一緒に作れたらいいね」とお声を掛けていただきました。初めてお会いしたのですが、とても優しくて、こちらの話もすごく聞いてくださるし、寄り添ってくださる方だと感じました。分からないことはとにかく質問して作り上げられたらなと思います。それと「料理するの?」と聞かれました。殺陣で人を斬る感覚というのが少しでも分かるんじゃないかということで、鶏肉とかを毎日切った方がいいとアドバイスを頂きました。人を斬るという感覚は現代だとなかなか体験できないですからね。普段はあまり料理をしないのですが、今日から切ろうかなと思っています。公演が終わる頃には肉料理だけ上手になっているかもしれませんね(笑)。
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