【2.5次元】松田凌が語る恋愛観「恋は生きていく中で切っても切れないもの」 恋を読む「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」インタビュー

2019年3月4日 / 15:00

 2018年夏に上演され、大きな話題を呼んだ朗読劇シリーズ、恋を読む「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」が早くも再演される。原作小説は累計発行部数160万部を記録、2016年には福士蒼汰と小松菜奈出演で実写映画化もされた、傑作ラブストーリー。2.5次元でも活躍する松田凌や荒牧慶彦、黒羽麻璃央、声優として高い人気を誇る三森すずこや細谷佳正、梶裕貴らが日替わりで出演。男女がペアとなり、8組8通りの切ない純愛が表現される。初演に続き内田真礼とペアを組み、主人公の高寿を演じる松田に、朗読劇への思い、そして恋愛観を聞いた。

南山高寿役の松田凌

-初演に続いての出演ですね。まずは、最初に原作を読まれたときの感想からお聞かせください。

 他作にはない魅力が詰まっている作品だなと感じました。非現実的な出来事が起こる中で、自分たちも若き日に感じたような恋模様をリアルに描いているという組み合わせは、ほかの作品にはあまりないと思います。

-初演時は、非現実的な出来事にリアリティーを出すために、どんなことを意識して演じたのでしょうか。

 五感を共演する相手(内田)に常に向けていることを意識し、それを大事にして演じた覚えがあります。朗読劇ではありますが、ただ本を読むのと同じように読んでいたら、お客さまは離れていってしまうと思うんです。自分たちの呼吸やせりふの中に詰まっている気持ちというものがリアリティーを出すと思うので、そこは今回も忘れずに演じようと思っています。

-初演時に印象に残っていることは?

 ラストシーンで、2人にスポットライトが当たるんですが、僕がまんまと外してしまったことです(笑)。その公演を、木村達成くんが見にきてくれていたんですが、「凌くん、あれはあえて外したんですよね? 最後に高寿はいなかったという凌くんの芝居のアプローチですよね?」って聞かれて、僕、思わず「そうだよ」って言っちゃいました(笑)。自分の罪を隠すように(笑)。その後、すぐに訂正はしましたが、集中し過ぎたり、没頭し過ぎると、こういう失敗も起こしてしまうといういい反省になりました(笑)。

-今回演じるに当たって、今の段階で考えている演技プランは?

 お客さまに「本を読んでいる感覚」になってもらいたいので、もう少しお客さまに寄り添った気持ちで演じようと思っています。「こういう恋を舞台では描きたいんです」ではなくて、「皆さん、どうですか?」って問い掛けるようなお芝居ができればいいなと思っています。

-個性豊かな俳優、声優が日替わりで出演しますが、その中で、自分らしさは意識しますか。

 そうですね、意識したいとは思っていますが、(どの公演も)自分らしさを持った人が演じているので、おのずと自分らしさが出ると思います。何組かのカップルを観劇していただいて、この人にはこういう個性がある、こういう魅力があると感じていただければうれしいです。

-ストレートプレーもミュージカルも映像作品も、そして朗読劇もと、松田さんはさまざまな作品に出演していますが、その中で朗読劇はどう捉えていますか。

 体を使って何かを表現する訳でもなく、自分の芝居を切り取って映してくれる訳でもない。本が一番の核となるのが朗読劇なので、役者にとっては一番難しいことの一つだと思います。自分の放つせりふや表情、ちょっとした指先の動きなどでお客さまに伝えなければいけない。技量が問われるので、役者としては通らなければいけない道だと思います。

-なるほど。松田さんはコンスタントに朗読劇に出演している印象があったのですが、それはそういった思いからなんですね。

 朗読劇にはとても悩まされ、いろんなものをもらってきたと思ってます。本当に苦悩も大きいですが、俳優としてはやるべきだと思うんです。

-朗読劇で得るものが、役者として大きな糧になるんですね。ところで、松田さんご自身は普段、ラブストーリーはご覧になりますか。

 それほど多いわけではないですが、見ますよ。僕は、ラブストーリーだったらベタベタなものが好きなんです。多分、夢見ちゃってるところがあると思うんですよ。ロマンを追い掛けてしまうたちではあります(笑)。

 
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