「100年前にオリンピックが行われた競技場に立ったとき、『このために一生懸命頑張ってきたんだ』という思いが湧きました」生田斗真(三島弥彦)【「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」インタビュー】

2019年3月17日 / 20:50

-オリピック選手を演じるためのトレーニングはどのように?

 三島さんは体がかなり大きい方だったので、まず説得力を出すための体作りをしました。その上で、短距離の速さは日本一ということで、走り方のトレーニングも長い期間を掛けてやっています。ただ、走っている三島さんの映像は残っていないんです。あるのは、数枚の写真だけ。その写真を基に、筑波大学の皆さんが「恐らくこうだろう」という三島さんの走り方を研究してくださったので、それを基にトレーニングを積みました。

-三島といえば、天狗倶楽部も話題になりましたね。

 第1回の放送直後からいろいろなところで話題にしていただき、とてもうれしいです。まさか、こんなに注目を集めるとは思ってもいませんでした。とはいえ、天狗倶楽部はこの「いだてん」序盤のドラマを引っ張っていく大きな要素の一つ。僕たちはロケの苦労も、声がかれるのも乗り越えて、ひたすら突き進んでいくつもりです(笑)。

-今後の意気込みを。

 「自分の力を試してみたい」というちょっとした好奇心でオリンピックに出場した三島さんですが、ストックホルムで大きな挫折を味わいました。この挫折を糧に、どう変わっていくか。そこがこれからの見どころになると思います。また、日本に“スポーツ”という概念すらなかった時代に世界に挑んだ三島さんのように、常に時代を作ってきたのは、他と違うことをした人たちです。今までの大河ドラマと違った型破りなこの作品に関わるスタッフ、キャストの中にも、そういう「新しいことをやって、日本を元気にしたい」という思いがあふれています。そんな作品にできるように、僕もがんばっていきます。

(取材・文・写真/井上健一)

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