エンターテインメント・ウェブマガジン
ついにオリンピックの開催地ストックホルムにたどり着いた金栗四三(中村勘九郎)と三島弥彦(生田斗真)。3月3日放送の第9回は、日本を発った2人のシベリア鉄道での旅を中心に、初めての外国人との交流や、日本を離れた四三の戸惑いなどが描かれ、見どころ満載のエピソードとなった。この回の演出を担当したのは、『モテキ』(11)、『バクマン。』(15)などで映画監督としても活躍する大根仁。NHKの外部から演出家を起用するのは、大河ドラマ初の試みとなる。第9回の舞台裏や、初参加となった大河ドラマの印象を語ってくれた。
最初に脚本を読んだときは、「シベリア鉄道?」と。スポーツを撮りに来たのに、座りっ放し(笑)。とはいえ、経験のないことに挑戦できるのが楽しみでした。100年前にシベリア鉄道でユーラシア大陸を横断して、ストックホルムまで行く…。そんな話は、普通の仕事では撮れませんから。しかも、45分たっぷり使うことができる。脚本も面白かったので、とてもワクワクしました。
オリンピック選手の気持ちは僕には分かりませんが、シベリア鉄道に乗ってストックホルムまで行く追体験ならできる。そう考え、プロデューサーに頼んで、実際にシベリア鉄道で旅をさせてもらいました。それからどう再現するか、勉強しながらいろいろ考えましたが、まさか客車と食堂車をそのまま再現するとは(笑)。しかも、窓の外に配置したLEDのスクリーンに背景の映像を映すという、映画『オリエント急行殺人事件』(17)とほぼ同じシステム。おかげで、スケジュールは厳しかったですが、じゅんたくな環境で撮影させていただくことができました。
第8回までの金栗さんは、走ることが大好きな分かりやすいキャラクターでしたが、第9回ではこれまで見られなかったブラックな部分が出てきました。僕がシベリア鉄道に乗ったときにも感じたことですが、2週間も狭い部屋に男同士でいると、ものすごくストレスがたまって、ブラックな部分が出てくるんです(笑)。そんな四三を演じる勘九郎さんも、今までにない表情をたくさん見せてくれたので、「こんな顔をするんだ!?」と驚きました。昔から、勘九郎さんにはダークな役が似合うと思っていたので、いつかそういう役で撮ってみたいです。
斗真と最初に仕事をしたのは1997~98年頃。彼は「天才てれびくん」に出ていて、まだ14歳ぐらいでした。それから何度か深夜ドラマでも仕事をしましたが、その後、彼はどんどんステップアップしていき、僕も違った道を歩んでいたので、一緒に仕事をするのは13年ぶりです。照れくささもありましたが、すぐに関係性を取り戻すことができました。シベリア鉄道の狭いセットでは、深夜ドラマの頃を思い出し、「懐かしいね」などと話しながらやっていました。久々でしたが、楽しかったです。
ハルピンに立ち寄った際、「伊藤博文が暗殺された場所」と言及する場面が脚本に書かれていたので、説得力を持たせるためには映像があった方がいいだろうと。そこで、誰にやってもらおうかと考えているとき、彼を思い出したんです。「西郷どん」の終盤、歴史上の人物が次々と亡くなって行く中、伊藤博文は生き残ったので、最期を撮ってやろうと(笑)。「西郷どん」から「いだてん」にたすきをつなぐ意味も込めて、出演してもらいました。
舞台・ミュージカル2025年7月4日
2019年に宝塚歌劇団を退団して以降、今も多方面で活躍を続ける紅ゆずる。7月13日から開幕する、ふぉ~ゆ~ meets 梅棒「Only 1,NOT No.1」では初めて全編ノン・バーバル(せりふなし)の作品に挑戦する。 物語の舞台は歌舞 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年7月3日
グローバルな広がりを見せるKカルチャー。日韓国交正常化60周年を記念し、6月28日に大阪市内で上演された「職人の時間 光と風」は、数ある韓国公演の中でも異彩を放っていた。文化をただ“見せる”のではなく、伝統×現代、職人×芸人、工芸×舞台芸 … 続きを読む
映画2025年7月3日
1970年代に起こった連続企業爆破事件の指名手配犯で、約半世紀におよぶ逃亡生活の末に病死した桐島聡の人生を、高橋伴明監督が映画化した『「桐島です」』が、7月4日から全国公開される。本作で主人公の桐島聡を演じた毎熊克哉に話を聞いた。 -桐島 … 続きを読む
ドラマ2025年7月2日
磯村勇斗主演、堀田真由、稲垣吾郎が出演するカンテレ・フジテレビ系“月10ドラマ”「僕達はまだその星の校則を知らない」が7月14日から放送スタートする。本作は、独特の感性を持つがゆえに何事にも臆病で不器用な主人公・白鳥健治(磯村勇斗)が、少 … 続きを読む
ドラマ2025年7月1日
ドラマ「私があなたといる理由~グアムを訪れた3組の男女の1週間~」が、7月1日からテレ東系で放送がスタートする。本作は、グアムを訪れた世代が違う男女3組のとある1週間を描いた物語。30代の夫婦(蓮佛美沙子、溝端淳平)、20代の大学生カップ … 続きを読む