「宮藤くんは、円喬と孝蔵の関係に、僕と自分自身を重ねているのかなと感じることも」松尾スズキ(橘家円喬)【「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」インタビュー】

2019年2月10日 / 20:50

-円喬と孝蔵の関係で楽しみにしていることは?

 森山くん演じる孝蔵が、いずれビートたけしさん演じる名人・古今亭志ん生になる…。最初はそのつながりが想像しづらかったのですが、若い頃の志ん生の写真を見ると、痩せてキリッとしていて、森山くん的な部分も感じられる。「なるほど」と。そういう流れを踏まえて、僕がたけしさんの師匠になるのは“おいしい”ですね(笑)。円喬はやがて亡くなりますが、できればその後も、たけしさん演じる志ん生の回想シーンに僕がたくさん登場することを期待しています(笑)。

-脚本を手掛けるのは、松尾さんが主宰する「大人計画」の宮藤官九郎さんです。演じる中で、ご自身と宮藤さんの関係を連想することは?

 宮藤くんから聞いたわけではありませんが、もしかしたら円喬と孝蔵の関係に、僕と自分自身を重ね合わせている部分もあるのかな…と感じることもあります。円喬が孝蔵に具体的な仕事を与えないまま、身の回りでぶらぶらさせていたように、僕と宮藤くんも“師匠と弟子”といった堅苦しい関係にならず、いつの間にか一緒にやっていたようなところがあるので…。もしそうだったらうれしいですね。僕としては、“伝説の名人”役に選んでくれた宮藤くんに恥をかかせてはいけないと思って、落語の練習に一層熱が入りました。

-後半の主人公・田畑政治を演じる阿部サダヲさんも、大人計画の所属ですね。

 宮藤くんの脚本に阿部くんが主演するのは、テレビドラマでは今まであまりなかったので、とても良かったと思っています。2人がこれまで積み重ねてきたものが、いい形で結実したのではないかと。お互いに付き合いも長いので、宮藤くんは「このセリフを、阿部くんがどんなふうにしゃべるか」分かって書いているでしょうし。最強の組み合わせではないでしょうか。

(取材・文/井上健一)

橘家円喬役の松尾スズキ

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