エンターテインメント・ウェブマガジン
金栗さんや志ん生さんが暮らしていた辺りを回ってみましたが、東京は関東大震災や太平洋戦争で破壊されているので、当時の痕跡はほとんど残っていないんです。ただ、チーフディレクターの井上剛さんが、当時の写真を見て「中東みたいだ」と。それはなぜかというと、当時の日本人が、影響を受けた欧州風の建築にしようと頑張ってみた。でもやっぱり日本人が作る以上、同じものはできず、和洋折衷の状態になってしまったからなんです。そういうところから、音楽も和洋折衷的なものをたくさん作りました。
NHK交響楽団と僕のビッグバンド、僕と長年一緒にやってきた芳垣安洋さんの打楽器グループ“Orquesta Nudge! Nudge!”が三本柱となって演奏しています。他にも、必要に応じて、三味線や和太鼓、鼓といった和楽器奏者の方に加わってもらったり、ブラジルで録音した打楽器の音を散りばめたり、一般の方たちにも演奏してもらたり…。面白いところでは、アルゼンチンのトップパーカッション奏者サンチャゴ・バスケスさんを日本に招いて、一緒に即興演奏した曲もあります。そんなふうに、色々な方が参加してくれたので、劇伴の方もにぎやかな仕上がりになったと思います。
金栗さんが主人公の前半は明治から昭和初期が舞台ですが、田畑さんが活躍する後半は昭和初期から1964年まで。その時代感の違いは出てくるのかなと。登場人物もまだご本人がお元気な方がいますし、1964年の東京オリンピックを覚えている人も世の中にたくさんいます。そういう意味で、僕たちの時代に近づいてくるので、そのあたりも意識した音楽になっていくでしょうね。いろいろと仕掛けも考えているので、楽しみにしていてください。
(取材・文/井上健一)
舞台・ミュージカル2025年12月18日
YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 前回は、玉田家再興にあたり「三つ … 続きを読む
映画2025年12月17日
-実際に福士さんと共演してみていかがでしたか。 とてもすてきな方で、待ち時間にちょっとお話できたんですけど、すごく温厚な方でした。お芝居に関してはすごく真面目でストイックで、「このせりふはこうやって言ってみるのもありかも」というような優し … 続きを読む
ドラマ2025年12月15日
-ご自宅でも絵の練習をされたそうですね。 台本が来るたびに絵を担当するチームとの打ち合わせがあり、練習用の絵が並んだ計算ドリルのようなプリントを数十枚いただくので、それを自宅に持ち帰り、宿題のように繰り返し描いて練習していました。 -歌麿 … 続きを読む
ドラマ2025年12月14日
-治済役が大きな話題となった生田さんについて、撮影を通じて感じた俳優としての魅力を教えてください。 生田さんで印象に残っているのが、何事にも動じないことです。常に泰然自若として、変なクセを出さない。ある意味、視聴者に想像させるようなキャラ … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年12月13日
稲垣吾郎が、2026年2月7日から開幕するPARCO PRODUCE 2026「プレゼント・ラフター」で傑作ラブコメディーに挑む。本作は、劇作、俳優、作詞、作曲、映画監督と多彩な才能を発揮したマルチアーティスト、ノエル・カワードによるラブ … 続きを読む