エンターテインメント・ウェブマガジン
その中で、「大久保卿」と呼ばれるようになったのは、僕にとって大きなことでした。今で言えば、総理大臣。その責任をものすごく感じました。ただその分、大久保には強い焦りもあったのではないかと。だからこそ、全国各地から集まった政府の重鎮たちに厳しく接し、「佐賀の乱」を起こした江藤新平に至っては、処刑までしている。日本を豊かにするためには、そこまでしてでも海外の思想を取り入れ、文明を発達させていかなければいけないと考えていた。そういう背負ったものの重さを改めて感じました。
西郷と2人のシーンは、いつも楽しみでした。僕にとって芝居の面白さとは、「本番での衝動をどれだけ素直に出せるか」ということ。亮平くんとの場面では、それがいつも以上にできるんです。しかも、1年以上見守っていると、疲労の程度や完璧なせりふ覚えなど、日々の亮平くんの姿を通じて、感受性も研ぎ澄まされていく。そうすると、ちょっとした息の吐き方や目の動きからも、機微を感じるようになってきて…。
現場に向かうときは、僕の方からも声を掛けて士気を高め合うなど、いろいろなことを分かち合いながらこれまでやってきました。ただ、背負っているものは亮平くんの方が僕よりずっと大きい。それでもずっと笑っているし、役者としてもいろいろな武器を持っていて、誰からも愛されている。改めて「すごい役者だな…」と。
正直、苦しいことも多いです。日々、撮影を続ける中で、どんなに良くても自分の芝居に80点以上を出せないんじゃないかと。プロである以上、100点に近づけなければと考えていますが、一つのカットや一つのシーンを終えるたびに、「これでよかったのかな」という思いが湧いてくる。そういうことを考え続ける1年2カ月でした。ただ、そんな中でも老若男女を問わず、たくさんの方が見てくれています。感想を聞くと、じっくりと見てくださっていることがよく分かり、「毎週楽しみにしている」という言葉には、ものすごく励まされました。
(取材・文/井上健一)
映画2025年4月3日
-松本動監督の演出について、また寺尾聰さんら共演者の印象をお願いします。 松本監督とは初めてでしたが、私の問い掛けにも親切に細かく答えてくれました。とにかく自由にやらせてもらいました。寺尾聰さんは、昭和49年のドラマ「天下のおやじ」で寺尾 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年4月2日
-ところで、門脇さんは映像作品でもご活躍されていますが、舞台に立たれることに対してはどのような思いがありますか。 気持ちの面では変わらないですが、舞台はカメラが寄ってくれるわけではないので、声や体の所作で伝えなければいけないと思います。映 … 続きを読む
ドラマ2025年4月1日
-高知県の「やなせたかし記念館 アンパンマンミュージアム」も訪問されたそうですね、 「アンパンマンミュージアム」には二度伺いました。どちらの日も親子連れでいっぱいで、改めて『アンパンマン』という作品が幅広い世代に愛されていることを知り、「 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年4月1日
-なるほど。では、坂本さんは増田さんのテッド、増田さんは坂本さんのジムについてはどんな印象がありますか。 坂本 テッドは一見すると自分の意見を押し通して歩んでいるように見えるけれども、実は周りを自然と幸せにしたり、勇気づけたりするタイプの役 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年3月29日
-では、鋼太郎さんの演出の魅力はどこに感じていますか。 鋼太郎さんらしい的確に丁寧な演出をつけてもらえるので、われわれとしてはやりやすいです。尊敬していますし、シェークスピア作品の演出家としてこの方の右に出るものは今、日本にはいないんじゃ … 続きを読む