エンターテインメント・ウェブマガジン
白石 フワッとした話をした程度です。ジャズを聴いていたただのフーテンが、なんとなく若松プロに加わったという話で、特別こういうキャラを作りたいということではなかったので。麦ちゃんがやってくれることになった段階で、僕の中ではある程度見えていたので、信頼して任せました。
門脇 新さんとの、というよりは、作品全体の中で自分がどのあたりにいるのがいいのかというバランスを探っていました。白石監督や新さんなど、若松さんと縁のある方たちの中に、お会いしたことのない私が飛び込むことは、右も左も分からないまま若松プロに飛び込んだめぐみさんに重なると思ったので。
門脇 そうかもしれません。引っ張られ過ぎない人がいることで、当時を知らない人にも見やすい映画になったのかなと。
白石 本当にその通り。さらに言えば、麦ちゃん1人だけだったら、「おや?」と思う部分もあったかもしれないけど、ガイラ(小水一男)役の毎熊克哉くんとか、荒井晴彦役の藤原季節くんとか、同じような若者たちが何人か集団でいたので、それもよかったんだろうなと。
門脇 メークや衣装、ロケ場所などに導かれたところもあると思っています。ゴールデン街など、あの時代の名残があるところで撮影していたので…。あと、めぐみさんの写真があったので、それを毎日眺めながら、ひたすら「どうか助けてください」と祈っていました(笑)。
門脇 完成した映画を見たとき、まず思ったのが「これが青春映画だよな」ということ。今、世の中に「青春映画」と呼ばれる作品はいっぱいありますけど、そういうものとは全く違う。これこそ“キラキラ映画”(笑)。だから、私と同世代の人や、より若い10代の人たちが見て、「こういう青春の方がかっこいい」と思ってくれたらうれしいです。
白石 それは間違いありません。まずは、当時の若松さんたちの情熱を焼きつけたかった。その上で、僕らには同じ年代の頃、あんなに熱量を持って生きられなかったという思いがある。「時代のせい」と片づけるのは簡単だけど、結局それは自分の至らなさ。そういう意味で、そこに対する憧れはやっぱりありますから。だから、今の若い人が見て、少しでも「ああいうことをやりたい」と思ってもらえたらいいですね。
(取材・文・写真/井上健一)
映画2025年11月6日
-シム・ウンギョンさんを演出してみていかがでしたか。 三宅 よくバスター・キートンの映画の話をしていたので、ある種の軽やかさをお持ちなんだなと思いました。それはウケを狙うということではなくて、徹底的に真剣なんですけど、それが重くなるのではな … 続きを読む
映画2025年11月1日
『盤上の向日葵』(10月31日公開) 信州の山中で身元不明の白骨死体が発見される。現場には、この世に7組しか現存しない希少な将棋駒が残されていた。駒の持ち主は、将棋界にすい星のごとく現れた天才棋士・上条桂介(坂口健太郎)であることが判明。 … 続きを読む
ドラマ2025年10月31日
福本莉⼦と⾼橋恭平(なにわ男⼦)がW主演するドラマW-30「ストロボ・エッジ Season1」が31日午後11時から、WOWOWで放送・配信がスタートする。本作は、咲坂伊緒氏の⼤ヒット⻘春恋愛漫画を初の連続ドラマ化。主人公の2人を軸に、 … 続きを読む
ドラマ2025年10月31日
-本作では主演の髙石さんの持ち味が存分に発揮されている印象ですが、共演の感想はいかがですか。 高石さんは、せりふなのか、素で笑っているのか、最初の頃はわからなかったくらい、お芝居が自然でなじんでいる感じがあります。それくらい、ご本人が面白 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年10月31日
-今回演じるそれぞれの役柄については、今はどのように捉えていますか? 阿部 ミュージカル俳優という役柄です。離婚したいと言っていますが、ずっと裁判をしているので本当は嫌いじゃないんでしょうね。最後は優しくなるんですよ。 松 そんなところまで … 続きを読む