エンターテインメント・ウェブマガジン
公武合体を推し進めた実力者でありながら、朝廷を追われた今は粗末な家に蟄居(ちっきょ)し、生活のために夜な夜な自宅で賭場を開く異端の公家・岩倉具視。だが、西郷吉之助(鈴木亮平)や大久保一蔵(瑛太)らに協力し、やがて明治維新の立役者となる。そんな岩倉を怪演するのは、落語家、タレントのほか、俳優としても個性あふれる演技で活躍する笑福亭鶴瓶。仲のよい鈴木、瑛太らとのエピソードも交えて、撮影の舞台裏を面白おかしく語ってくれた。
ある芝居を見に行ったとき、ロビーで中園(ミホ/脚本家)さんに会ったんですよ。バーッと走って来て、急に「岩倉具視、見つけた!」って(笑)。こっちは何にも分からんから「何のことやねん」と聞いたら、亮平と瑛太が出るということで、楽しそうなのでお引き受けしたんですけど。
「500円札の人」ぐらいですね。あとは、使節団としてヨーロッパに行ったとか、中学校で習う程度の知識で。
悩みましたよ。ものすごく起伏の激しい人だったから、「こんなんでええの?」と。蟄居生活ということで、いつ朝廷に戻れるのかわからない上に、天子様からも見放されているという思いがあって、すごく荒れている。だけど一方では、吉之助とか大久保とか桂(小五郎/玉山鉄二)とか、いろんな人がやって来るから、外の人間は自分のことを見てくれているんだなという思いもあって…。だから、本当に起伏が激しくて。寺銭稼ぐために賭場も開いているし…。「そんな公家おるのかな?」と思ったけど、事実らしく、「ああ、こういう人なんやな」と思うようになってから、だんだんと面白くなってきました。
公家の中では下級で押さえつけられているけど、悔しさもあるんですよね。せりふにもありますけど、「このままでは終わらへんで」という気持ちをずっと持っている。僕もそうですけど、自分がこのままでいいとは思わず、いつも向上する気持ちを持っているところが面白いなと。岩倉は蟄居生活の上に「ヤモリ」と呼ばれたりして、苦労している。そういうところから逃れたいという気持ちが、あれだけの出世につながったんでしょうね。
何人か「よく似合っている」と言ってくれました。ただその後に、「悪役似合うなぁ」って(笑)。悪役だと思い込んでいるんですよ。だけど、悪役ではないでしょ? 今の日本があるのは、ちょっとは岩倉具視のおかげなのにねぇ…。
演出の方からは「とにかく、吉之助が負けたら笑ってくれ」と言われたんです。ばくち賭けさせといて、負けたら笑うって…(苦笑)。そこだけ見ると、なんかおかしいじゃないですか。だから、「これでいいのか?」って、ずっと悩んでいました。演出の方が「良かった」と言ってくれたので、お任せしましたけど。その後、大久保と桂がもめて、斬り合いになりかかるわけですけど、そこはほとんどアドリブですよ。台本にも少しは書いてありましたけど、もっとはっきり「おまえら勝手に上がってきて、物騒なもの出すな」、「人の家で何してんねん」と。そうでしょ? 人の家で、そんな勝手に…(笑)。やり過ぎたかなと思いましたけど、OKが出たから、まあええかと。
亮平とはちょいちょい飲みに行ったりして、すごく仲いいので、なんか役に立てたらなと思っていたんです。でも、ボロカスに言うんですよ(笑)。あいつは人のせりふまで全部覚えていますからね。俺がちょっと間違ごうたら、すぐに分かるんです。途端に「ちゃんと覚えておいてくださいよ、大河ですよ!」って…。いつも怒られるんですよ。演出の方はOKしているのに。ちょっとぐらいかわいがってくれたらええのにね(笑)。まあ、でも、えらい言い合いしながらですけど、現場はそんなに緊迫もせず、楽しくやっています(笑)。
舞台・ミュージカル2026年2月19日
YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼相撲 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2026年2月19日
小林聡美が主演する舞台「岸辺のアルバム」が、4月3日から上演される。本作は、数々の名作ドラマを世に残した山田太一が原作・脚本を務め、1977年に放送された連続ドラマを舞台化。一見平和で平凡な中流家庭の崩壊と再生を描く。ドラマでは八千草薫が … 続きを読む
ドラマ2026年2月17日
NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=小一郎/仲野太賀)が、兄・秀吉(=藤吉郎/池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中。2月15日に放送された第6回「兄弟の絆」 … 続きを読む
映画2026年2月16日
「法医学教室の事件ファイル」シリーズを始め、数多くの2時間サスペンスで活躍してきた名取裕子。そして、2時間サスペンスを愛する人気お笑い芸人の友近。プライベートでも親交のある2人が、“2時間サスペンス“の世界観を復活させた『2時間サスペンス … 続きを読む
映画2026年2月14日
お笑い芸人のゆりやんレトリィバァが映画監督に初挑戦した『禍禍女』が絶賛上映中だ。「好きになられたら終わり」という「禍禍女」を題材に、ゆりやん自身のこれまでの恋愛を投影しながら描いたホラー映画。ゆりやん監督と早苗役で主演した南沙良に話を聞い … 続きを読む