【インタビュー】「どこにもない国」内野聖陽 知られざる歴史上の偉人伝に感服

2018年3月20日 / 17:02

-ほかにリアリティーを追求した点はどこでしょうか。

 寒さです。マイナス30度の設定ですが、経験がないですし、撮影時期は秋で非常に過ごしやすい気温だったので、寒さの表現が難しく、ちゃんとできているのか不安でした。でも、美術チームが作り上げた映像や木枯らしの効果音、さらには曇天にも恵まれて、かなりイケてるんじゃないかと思っています。

-中国ロケで印象的なエピソードはありますか。

 撮影所の馬なのに調教されていなくて、馬車が定位置になかなか止まらないんです(笑)。あとは言葉です。文化の違いもあり、僕らの演出意図が現地のスタッフやキャストにうまく伝わらず、どんどん日が暮れていくからスリリングでした。例えば、「軽くうなずく」が翻訳されると、「大きくうなずく」になっていたり、日本人の繊細な感覚が大陸的な中国人には伝わりづらいところがありましたね。

-丸山と共に、決死の満州脱出に挑んだ新甫八朗役の原田泰造さん、武蔵正道役の満島真之介さんの印象や共演の感想を教えてください。

 原田さんは非常に落ち着いた大人の方。僕は役柄も相まって情熱だけで突っ走るところがあるので、原田さんの存在はねたましくもあり、尊敬もあり、複雑な気持ちでした。満島はいつもくだらないギャグを言って場を和ませていたけど、年の割にしっかりしているところもあります。撮影外では、それぞれのキャラクターを引きずりつつ、たわいない話をして関係を深めていたので、本番では三銃士のように息が合っていたと思います。

-夫婦役を演じた木村佳乃さんはいかがでしょうか。

 木村さんは本当にビシッとした、白黒がはっきりとした方なので、女性としての強さを持つ万里子にぴったりでした。特にすてきだなと感じたのは、ご結婚されて、お子さまもいらっしゃるので、子どもへの接し方にうそがないところです。母だ!と思いました。

-萩原健一さんが吉田茂役で出演されていますが、現場の様子はどうでしたか。

 ショーケンさんとは初共演ですが、芝居を楽しみ、とても細やかに役を作り上げていく方で、眼鏡一つ、つえ一つにもこだわり、とても真剣に準備されていると感じました。最初に吉田茂に扮(ふん)したショーケンさんとお会いしたときは、「あっ、吉田茂がいる!」と思いました。

-最後に視聴者にメッセージをお願いします。

 中国ロケを敢行し、また、きめ細やかなCGの力も借りて、自分自身この作品を見て、「とても壮大でスケールの大きな作品に仕上がっているじゃないかっ」と驚きました。堅苦しい政治劇ではなく、事実の材料を使いながら、見る者にエネルギーをくれる冒険劇に仕上がっていますので、ぜひ楽しんで見てください。

(取材・文/錦怜那)

「どこにもない国」

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

草笛光子「老女がはちゃめちゃな、摩訶不思議な映画ですから覚悟してご覧ください(笑)」『アンジーのBARで逢いましょう』【インタビュー】

映画2025年4月3日

-松本動監督の演出について、また寺尾聰さんら共演者の印象をお願いします。  松本監督とは初めてでしたが、私の問い掛けにも親切に細かく答えてくれました。とにかく自由にやらせてもらいました。寺尾聰さんは、昭和49年のドラマ「天下のおやじ」で寺尾 … 続きを読む

門脇麦、「芝居に対してすごく熱い」田中圭と夫婦役で5度目の共演 舞台「陽気な幽霊」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年4月2日

-ところで、門脇さんは映像作品でもご活躍されていますが、舞台に立たれることに対してはどのような思いがありますか。  気持ちの面では変わらないですが、舞台はカメラが寄ってくれるわけではないので、声や体の所作で伝えなければいけないと思います。映 … 続きを読む

今田美桜「『アンパンマン』のように、幅広い世代に愛される作品に」連続テレビ小説「あんぱん」いよいよスタート!【インタビュー】

ドラマ2025年4月1日

-高知県の「やなせたかし記念館 アンパンマンミュージアム」も訪問されたそうですね、  「アンパンマンミュージアム」には二度伺いました。どちらの日も親子連れでいっぱいで、改めて『アンパンマン』という作品が幅広い世代に愛されていることを知り、「 … 続きを読む

坂本昌行&増田貴久がミュージカルで初共演「笑顔になって、幸せになって帰っていただけたら」 ミュージカル「ホリデイ・イン」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年4月1日

-なるほど。では、坂本さんは増田さんのテッド、増田さんは坂本さんのジムについてはどんな印象がありますか。 坂本 テッドは一見すると自分の意見を押し通して歩んでいるように見えるけれども、実は周りを自然と幸せにしたり、勇気づけたりするタイプの役 … 続きを読む

藤原竜也が挑む「マクベス」 「1日1日、壁を突破することが目標」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年3月29日

-では、鋼太郎さんの演出の魅力はどこに感じていますか。  鋼太郎さんらしい的確に丁寧な演出をつけてもらえるので、われわれとしてはやりやすいです。尊敬していますし、シェークスピア作品の演出家としてこの方の右に出るものは今、日本にはいないんじゃ … 続きを読む

Willfriends

page top