エンターテインメント・ウェブマガジン
第2次大戦の終戦後、ソ連占領下の満州にとり残され、略奪、暴行、病気、飢え、寒さなどで死にひんした150万を超える日本人の帰国を実現に導くため、命を懸けて奔走した男たちの戦いと、彼らを支えた妻の愛を、中国ロケを交えた壮大なスケールで描いたNHKドラマ「どこにもない国」(前編は3月24日、後編は31日の午後9時から放送)。実話を基にした本作で、主人公・丸山邦雄役を演じた内野聖陽が、本作に込めた熱い思いや撮影エピソードなどを語ってくれた。
私も全く知らなかったので、歴史の教科書に載っていない方がこんなにすごいことをしていたんだと驚きました。作品のお話を頂いてからは、あらゆる本を読んで、丸山さんや満州について勉強しました。
理想の在り方を求める純粋さと、自分を動かすパワーを持ち、悪法は変えていかなければいけないと戦い続けた人だと思います。ただ、そのひたむきさは、一方では危険でもあり、この男が暴走すると怖いぞ…とも感じました。
大学で政治学を学んだ学者肌の方だから、こういうことができたんでしょうね。劇中に「病気、暴力、寒さ、飢えから同胞を救えるのは最終的に武力ではない、人間の信念だけだ。政治を学ぶということは、その信念を学ぶことだ」という彼らしいせりふがあるんです。
イメージは「危なっかしいおじさん」。自分の信念だけで動く人なので、資金もないのに行動に出ようとする、少し抜けている感じもうまく出せればいいなと思っていました。それから、丸山さんが日比谷で行った「至誠天に通ず」というスピーチの写しを持って、撮影中も時折読み返していました。満州に引き揚げ船を出すことが急務であることを情熱的かつ論理明晰(めいせき)に語っているのですが、つまりは「真の思いを持って事に当たれば、必ずそれは天に届く」というメッセージなんです。その諦めない不屈の精神こそが彼の原動力と思い、演じる上での核にしていました。
大学時代に英語劇はやっていたけれど、海外留学の経験もないし、ネイティブのように話せるわけでもないので、企画を頂いた時点で、プロデューサーに「私でいいの?」と確認しました。だから特訓の毎日でしたよ。「あんたの英語が上手過ぎたから、俺たちは捕まったんだ」と非難されるせりふがあって、それが一番のプレッシャーでした(笑)。
舞台・ミュージカル2026年7月17日
シェークスピア四大悲劇の一つ「リア王」が内野聖陽の主演で9月21日から上演される。舞台、映画、テレビと各方面で活躍し、硬軟・老若を問わず多彩な役柄を演じ分ける実力派の内野。ドラマ「ゴールドサンセット」の劇中劇で「リア王」を演じた経験と熱い … 続きを読む
映画2026年7月16日
カンヌ国際映画祭に出品された『寝ても覚めても』(18)やNetflixの「極悪女王」(24)で注目を集め、今年も『恋愛裁判』、『モブ子の恋』など出演作の公開が相次ぐ唐田えりか。常に挑戦を続ける彼女の最新作が、コンビニ店を舞台にした異色ホラ … 続きを読む
ドラマ2026年7月10日
NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=小一郎/仲野太賀)が、兄・秀吉(池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中。7月5日放送の第26回「信長を笑わせろ!」では、小 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2026年7月9日
イギリスを代表する推理小説家で“ミステリーの女王”と呼ばれたアガサ・クリスティが失踪した実話を元にしたミュージカル「AGATHA(アガサ)」が7月18日から上演される。本作は、アガサ・クリスティが失踪した11日間の謎を追う物語。現在(19 … 続きを読む
2026年7月8日
K-POPや韓国ドラマは、エンターテインメントであると同時に、韓国社会を映す鏡でもある。何気ない言葉やしぐさ、習慣の背景をたどると、その国ならではの価値観や歴史、人との関わり方が見えてくる。この連載では、韓国カルチャーを入り … 続きを読む