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小林 特になかったですね。僕は時間をかけてゆっくり話をして、「彼女のことがよく分かりました」というタイプではないんです。特に、仕事に関しては。例えるなら、何かを食べるとき、一口で「これはおいしい」、「これは腐っている」と分かる…。そういうタイプなので、その辺の感触はすぐにつかんで、べたべたしない感じでいければと。だから、僕の好きな親子の距離感でやることができました。
壇蜜 そうですね。体温が上がりすぎない関係がお互いに心地いいというのは、劇中の勇作さんも志保さんも一緒でした。
壇蜜 オーディションで選ばれた子です。だから、政美のタイミングでお芝居をするという、政美任せのシーンが多かったです。だけど、とても優しくて、弟思いの気を使う子です。劇中には政美が私をかむシーンがあるのですが、撮影のときは遠慮してかむことができなくて…。“かむふり”すらできなかったぐらいですが、何とか頑張ってくれました。
小林 彼に僕たちが振り回されるというか、愛情が出てくるというか…。七面鳥ではありませんが、彼の出す色によって、こちらもさまざまな感情が引き出されるといった感じで…。彼はお芝居以前にとてもすてきなものを持っていたので、それに僕は助けられました。
壇蜜 監督から詳しい話はありませんでした。ただ、劇中に「家族、いっぺんに失ってしまって、誰だって変わっちゃうよ」というせりふがあります。一番言いたかったことはこれなんだろうなと、私自身は考えていました。
小林 震災の記憶が根本にあることは間違いありませんが、それよりも僕は、人と人との出会いが明日を作っていくんだということを、この物語から強く感じました。これは「人生は出会いである」ということを描いた映画だと、僕は解釈しています。
(取材・文・写真/井上健一)
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