【インタビュー】『星めぐりの町』小林稔侍「映画初主演は、年末の宝くじに当たったような気持ち」壇蜜「父に『お父さんに恵まれた』と話しました(笑)」

2018年1月29日 / 18:17

-お二人の間に親子の雰囲気がよく出ていました。何か準備などはされたのでしょうか。

小林 特になかったですね。僕は時間をかけてゆっくり話をして、「彼女のことがよく分かりました」というタイプではないんです。特に、仕事に関しては。例えるなら、何かを食べるとき、一口で「これはおいしい」、「これは腐っている」と分かる…。そういうタイプなので、その辺の感触はすぐにつかんで、べたべたしない感じでいければと。だから、僕の好きな親子の距離感でやることができました。

-お話を伺っていてもお二人は仲が良さそうですが、撮影中も同じような雰囲気だったのでしょうか。

壇蜜 そうですね。体温が上がりすぎない関係がお互いに心地いいというのは、劇中の勇作さんも志保さんも一緒でした。

-家族を失って勇作に引き取られる少年・政美役の荒井陽太くんも印象的でした。演技するのは初めてだったそうですね。

壇蜜 オーディションで選ばれた子です。だから、政美のタイミングでお芝居をするという、政美任せのシーンが多かったです。だけど、とても優しくて、弟思いの気を使う子です。劇中には政美が私をかむシーンがあるのですが、撮影のときは遠慮してかむことができなくて…。“かむふり”すらできなかったぐらいですが、何とか頑張ってくれました。

小林 彼に僕たちが振り回されるというか、愛情が出てくるというか…。七面鳥ではありませんが、彼の出す色によって、こちらもさまざまな感情が引き出されるといった感じで…。彼はお芝居以前にとてもすてきなものを持っていたので、それに僕は助けられました。

-この映画には、東日本大震災で被災した黒土三男監督の思いも込められていると思いますが、そのあたりについて監督から何かお話はありましたか。

壇蜜 監督から詳しい話はありませんでした。ただ、劇中に「家族、いっぺんに失ってしまって、誰だって変わっちゃうよ」というせりふがあります。一番言いたかったことはこれなんだろうなと、私自身は考えていました。

小林 震災の記憶が根本にあることは間違いありませんが、それよりも僕は、人と人との出会いが明日を作っていくんだということを、この物語から強く感じました。これは「人生は出会いである」ということを描いた映画だと、僕は解釈しています。

(取材・文・写真/井上健一)

(C)2018 豊田市・映画「星めぐりの町」実行委員会

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