エンターテインメント・ウェブマガジン
序盤から波乱の展開を見せる大河ドラマ「西郷どん」。第4回では、薩摩藩のお家騒動“お由羅騒動”に巻き込まれて切腹した赤山靭負(ゆきえ・沢村一樹)に続き、大久保正助(瑛太)の父・次右衛門が島流しの処分となった。次右衛門を演じる平田満が、撮影の舞台裏や、話題となっている風間杜夫、松坂慶子との『蒲田行進曲』(82)トリオの再共演などについて語ってくれた。
のんびりしているように見えますが、実は島流しに遭うなど、幕末の政治運動の渦中で一生懸命生きていた人です。西郷家と大久保家は実際に家が近かったそうですが、今回は向かい合わせという設定になっています。(西郷)吉之助や正助を含め、子どもたちを大人がみんなで育てるという、古き良き時代の大家族のようなところはとても共感できました。
現代に生きている僕にはなかなか想像しづらいですが、お家騒動というのはどこにでもあった話なので、常に覚悟は決めていたんだろうなという気がします。(次右衛門は)半農半武士のような生活を送っていましたが、侍の心は持っていた。だから、連れていかれるときも、罪人という意識ではなく、「そういう運命なんだ」と覚悟していたのだろうと。
まだ幕末の騒乱の時代になっていないこともありますが、西郷も大久保も、教科書に載っている歴史上の偉人というよりは、その時代を生きた身近な若者という印象です。ちょっと応援したくなりますね。今までも人間的な魅力は描かれてきましたが、より血の通った存在に感じます。
それぞれ何度か共演したことがありますが、若いながらもかなりのキャリアを積んでいるし、余裕もありつつ、まだまだ新鮮さもあって、魅力的ですよね。亮平くんは体がたくましくなる一方で、親しみやすい性格で人を引きつける魅力もありますから、西郷隆盛にどんどん近づいているような気がします。瑛太くんはこれからも内面的な表現の多いつらい役どころが続くと思いますが、その反面、切なさが見えたりもするので、彼の良さが出ています。これから大人になるにつれて、さらに深みを増していく2人の関係が楽しみです。