【軍師官兵衛インタビュー】金子ノブアキ「岡田さんに殺陣の指導をしてもらいました」 官兵衛の義理の兄弟、櫛橋左京進役を熱演

2014年3月27日 / 20:08

櫛橋左京進役の金子ノブアキ

―岡田さんと共演した印象はいかがでしたか?

  岡田さんと(井上九郎右衛門役の)高橋一生さんは高校で一学年上の先輩でした。会うのは高校時代以来だったので楽しかったです。よくしていただきました。

―撮影の合間にはどんな会話をしましたか?

  岡田さんは格闘技をやっているのでそのお話をいろいろ聞きました。試合にも出ているということなので「顔とか危なくないですか?」と聞いたり(笑)。基本的には、まったりとたわいない話をしましたが、芝居に入るときは台本について話し合い、本当に細かく殺陣の指導をしてもらいました。軍師なのに一番強いなんて問題ですよね(笑)。戦いのシーンでも明らかに強いんです。本当にすごい人ですよ。

―撮影中、食いしばり過ぎて歯が欠けてしまったとか。

  そうなんです、奥歯が欠けてしまったんです(笑)。歯医者さんに定期的にクリーニングへ行くのですが「歯がすごく欠けていますが、思い当たる節はありますか」と聞かれて。思い当たるのは左京進、あいつしかいないなと思いました(笑)。

―光役の中谷美紀さんの印象はどうでしたか。

  中谷さんが演じる光は妹でありながら強烈な母性も感じさせる存在です。左京進はそこに母の面影を見ていたと思うし、最後は光にちょっと甘えたかったのだと思います。別れのシーンは本当に悲しくて、二人とも泣きながら演じました。役に入り込み過ぎて鼻水が出てNGになりました(笑)。まずいと思いながらも涙が止まりませんでした。左京進が初めて本心をさらけ出した相手は光だったんだとあらためて思います。

―そこまで役に入り込んでしまったのは大河ドラマだったからでしょうか。

  大河はやっぱり特別です。また実在の人物を演じるということは、その子孫の方がいらっしゃるのですごく責任を感じました。みんなに嫌われる役を振り切って演じるのは簡単だけど、それだけでは終われないとずっと思っていました。血のつながりのある人たちが「オンエアを楽しみにしていたけど、こんな人だったのか…」とガッカリしたらどうしようと思って。僕もそのはざまで揺れました。こういう経験は初めてです。でも、逆に言えばこういう心の揺らぎを味わえることが、俳優冥利(みょうり)に尽きるということなのかもしれません。そういう意味では、本当に左京進から教わったことがたくさんあったし、自分の新しい部分が開拓されて強くなれたなと思います。

―今後注目してほしいシーンはどこですか?

  15回目ぐらいを境に物語はどんどん加速して、さらに面白くなります。左京進がその口火を切る役割なのですが、その後の展開に立ち会えないのは寂しいですね。本当にもっと出たかったです。違う役で、雑兵でもいいから出たいです。馬にも乗れるし、こっそり関ヶ原の合戦にカメオ出演しようかな…(笑)。最終回がどうなるのかは分からないので、今後は一視聴者として楽しみます。今回の大河ドラマへの出演はとても勉強になったし、いいことずくめでした。本当に楽しかったです。

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

安田顕「水上くんの目に“本物”を感じた」水上恒司「安田さんのお芝居に強い影響を受けた」 世界が注目するサスペンスで初共演&ダブル主演「連続ドラマW 怪物」【インタビュー】

ドラマ2025年7月5日

-そのほか、撮影を通じて特に印象に残ったことがあれば教えてください。 安田 撮影が終盤に差し掛かった頃、原作者のキム・スジンさんにお目にかかる機会があったんです。キム・スジンさんは、それぞれのキャラクターに、ものすごく細かいバックボーンを作 … 続きを読む

TBS日曜劇場「19番目のカルテ」が7月13日スタート 新米医師・滝野みずき役の小芝風花が作品への思いを語った

ドラマ2025年7月5日

-松本さんとは初共演ですね。現場での印象は?  「はい、行くよ!」って声をかけて引っ張っていってくださる兄貴肌です。スタッフの皆さんとも積極的にコミュニケーションを取っていらっしゃる姿も見ますし、松本さんの存在で撮影現場全体が活気づいている … 続きを読む

南沙良「人間関係に悩む人たちに寄り添えたら」井樫彩監督「南さんは陽彩役にぴったり」期待の新鋭2人が挑んだ鮮烈な青春映画『愛されなくても別に』【インタビュー】

映画2025年7月4日

-陽彩はいわゆる“毒親”の母と2人で暮らすうち、自分の人生に期待を持てなくなってしまった人物です。そういう役と向き合うお気持ちはいかがでしたか。 南 陽彩にとって、親や家族は、居場所であると同時に、自分を縛る呪いのようなものでもあったと思う … 続きを読む

紅ゆずる、歌舞伎町の女王役に意欲「女王としてのたたずまいや圧倒的な存在感を作っていけたら」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年7月4日

 2019年に宝塚歌劇団を退団して以降、今も多方面で活躍を続ける紅ゆずる。7月13日から開幕する、ふぉ~ゆ~ meets 梅棒「Only 1,NOT No.1」では初めて全編ノン・バーバル(せりふなし)の作品に挑戦する。  物語の舞台は歌舞 … 続きを読む

【Kカルチャーの視点】異領域を融合する舞台芸術、演出家イ・インボの挑戦

舞台・ミュージカル2025年7月3日

▽長い時を刻む、大衆文化とは異なる魅力 -Kカルチャーが世界で注目される今、今回のような舞台表現はKカルチャーの中にどう位置づけられると思いますか?  K-POPや映画などの大衆文化も素晴らしいですが、伝統芸術はそれよりもはるか以前から続い … 続きを読む

Willfriends

page top