【軍師官兵衛インタビュー】金子ノブアキ「岡田さんに殺陣の指導をしてもらいました」 官兵衛の義理の兄弟、櫛橋左京進役を熱演

2014年3月27日 / 20:08

櫛橋左京進役の金子ノブアキ

 NHKで放送中の大河ドラマ「軍師官兵衛」に櫛橋左京進(くしはし・さきょうのしん)役で出演している俳優の金子ノブアキが、自身のクランクアップを前にインタビューに応じた。

  金子が演じる左京進は播磨国志方城主・櫛橋左京亮(益岡徹)の嫡男。青年期は近習として小寺政職(片岡鶴太郎)に仕え、黒田官兵衛(岡田准一)をよそ者と侮り嫌う。やがて、妹の光(中谷美紀)が官兵衛と結婚し、義理の兄弟となるが関係は改善せず、家督を継いでからも官兵衛と対立。さらにもう一人の妹・力(酒井若菜)が嫁いだ上月城を攻め落とした官兵衛に深い遺恨を抱くようになる。

―今回は官兵衛と反目し合う役どころですが、金子さんから見た左京進はどのような印象ですか?

  左京進は実在の人物ですが、詳しい史料は残っていないので、演じる中で左京進の本質をどこに見いだしたらいいのか悩みました。でも、光との別れのシーンで、「戦が無い世が来ると思いますか」と問い掛ける光に対して「分からない」と答えるところに、左京進の性格がよく表れていると感じました。左京進はごく普通の人で、あまり野心は持たず、家族が幸せに暮らせていけたらそれでいいと考えるような人だったのではないかと感じました。でも世の中の流れには逆らえず、領主としてのプライドもあり、やがて覚悟を決めていきます。見る方には嫌な人物に見えるかもしれませんが、官兵衛に焼きもちを焼いたり、感情をあらわにするのも、左京進が正直で愚直な性格だからだと思います。

―役作りをする上で心掛けたことをお聞かせください。

  まず、技術的な部分では乗馬の訓練をしました。これは自分の財産になったと思います。キャラクターに関しては、見ている方に「なんだこいつ」と思われる方がいいと感じたので、思いっ切り振り切って演じようと思いました。そして、左京進がいなくなったときに一抹の寂しさを感じてもらえたら、この役を全うしたことになると思いました。

 ―左京進の官兵衛に対する気持ちは単なる嫉妬心だけではなかったのでしょうか?

  左京進にとっては、自分の身の周りの世界が全てだったわけですから、才覚あふれる人物が外様として後から入ってきたことは脅威だったと思います。バレリーナを例に取れば、街のバレエ教室では自分がプリマバレリーナだったのに、とてもうまい転校生にその座を奪われてしまうみたいな(笑)。だから悔しくて腹いせに意地悪をする、そういう子どもじみた感じですかね。でも官兵衛をうらやましく思う一方で、左京進は自分の限界も分かっていたと思います。だから開き直って官兵衛とは違う方向に行ったのではないでしょうか。「俺は絶対にやれるんだ」と本気で思っていたら、また違っていたと思います。

―どこかで官兵衛と分かり合いたいという気持ちもあったかもしれないということですか?

 そうですね。自分が毛利側に付くという流れになっていく中で、官兵衛に「おまえの話はもう聞きたくない。帰れ」と言うシーンがあります。でも、それは「おまえが嫌いだ」というよりも、本音は「分かっている。でも聞きたくない」「俺はこのまま行くしかないから行かせてくれ」ということなんだと思います。そのシーンは、僕と岡田くんが目線のやり取りだけで「最後まで同じ方向に進むことはできなかったな」と言い合っているようで切なかったです。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

「みんな笑顔で復興運動会ができたことがうれしかったです」橋本愛(小梅)【「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」インタビュー】

ドラマ2019年6月23日

 関東大震災で被災した人々を勇気づけるために行われた復興運動会で、「いだてん」第1部が完結。悲しい出来事はありつつも、希望にあふれたフィナーレに、心打たれた視聴者も多いのではないだろうか。数々の困難が続く中、たくましく生き延びた被災者の一人 … 続きを読む

「関東大震災後、孝蔵や小梅と一緒に夜を過ごすシーンでは、自然に感情が湧き上がってきました」峯田和伸(清さん)【「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」インタビュー】

ドラマ2019年6月23日

 第24回で「いだてん」第1部がついに完結。関東大震災に見舞われながらも、被災者を元気づけるために開催された復興運動会には、これまでの主な登場人物が勢ぞろい。希望を感じさせる結末に、第2部への期待を高めた視聴者も多いことだろう。その復興運動 … 続きを読む

【映画コラム】現代にも通じる、知られざる歴史を描いた『ある町の高い煙突』

映画2019年6月22日

 明治時代末期から大正時代にかけて、茨城・日立鉱山の亜硫酸ガスによる煙害に対して、当時世界一となる大煙突を建設した人々の姿を描いた『ある町の高い煙突』が公開中だ。原作は新田次郎。監督・脚本は同じく茨城を舞台に、岡倉天心の活動を描いた『天心』 … 続きを読む

【インタビュー】A New Musical「FACTORY GIRLS~私が描く物語~」柚希礼音&ソニン「相乗効果が生まれて、お互いに学びながら作っていける」

舞台・ミュージカル2019年6月20日

 ブロードウェーの新進気鋭の作曲家コンビ、クレイトン・アイロンズ&ショーン・マホニーと演出家の板垣恭一をはじめとする日米のクリエーティブチームが共作する、A New Musical「FACTORY GIRLS~私が描く物語~」が世界に先立っ … 続きを読む

【インタビュー】「おかあさんといっしょ」卒業インタビュー「“子ども”ではなく初めて出会った人とどう楽しむか」(小林よしひさ)、「子どもたちと一緒に遊べた7年間、幸せだった」(上原りさ)

インタビュー2019年6月19日

 NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」の、第11代たいそうのお兄さん(2005年4月~2019年3月)・小林よしひささんと、身体表現「パント!」のお姉さん(2012年4月~2019年3月)・上原りささんが、今年3月、そろって卒業した。それ … 続きを読む

アクセスランキング RANKING

page top