エンターテインメント・ウェブマガジン
NHKで放送中の大河ドラマ「軍師官兵衛」に母里太兵衛(もり・たへえ)役で出演している俳優の速水もこみちが、インタビューに応じ、役に懸ける思いや岡田准一ら共演者との関係性を語った。
物語は智力をもって戦い、生涯五十幾度の合戦で一度も敗れなかった黒田官兵衛(岡田)の生涯と乱世の終えんを描く。
速水が演じる太兵衛は、黒田家に仕える“黒田二十四騎”の一人でやりの名手。腕は立つものの口下手で荒くれ者の太兵衛は、黒田家旧臣・母里の姓を賜り五つ年上の善助(濱田岳)と義兄弟になってからは、善助に素直に従い、戦いでは常に先陣を切る勇猛果敢な忠臣となっていく。
絆の強さは、岡田さんが現場で常に官兵衛でいて下さるということにつながると思います。最初はみんなどうしていいか分からず迷いもあったと思うのですが、アドバイスというかヒントを下さったり、一緒になっていい作品を作っていこうという思いが強い。そういうこともあって、はじめの方からいいコミュニケーションが取れました。あと、地方ロケで皆さんとご飯に行った時に、5件はしごして回ったこともあって(笑)、撮影の方でも結束の強さにつながりました。
ドラマでは濱田さんが一番年上の役なので盛り上げ役です。無理にみんなを盛り上げているというより、キャラなのかどこかかわいらしいところがあります。いじられキャラというか、いじりやすい。合間にもよく殿(岡田)にちょっかいを出されていて、殺陣のまねをしながら斬られているのを何度か見ました(笑)。撮影に当たっては、濱田さんが善助という人間をどのように演じていくかを一つ一つ考えてやっていらっしゃるんだと感じます。そういうところを見るととてもすてきな俳優さんだなと思います。
暴れ回ることもありますが、気持ちの部分で黒田官兵衛にしっかり付いていこうと決め、貫くところでしょうか。「自分が死ぬまでずっと一緒にいるんだ」という決意がすごく人間らしいな、と。大変な時代で、太兵衛だけではなく善助も九郎右衛門(高橋一生)も同じだと思いますが、内面的な部分ですごく魅力を感じます。
太兵衛は意外に資料が少なくて、どこで調べても大酒飲みの荒くれ者ということしか載っていないんです。あとは“日本号”というやりを福島正則から飲み取ったという話。資料が少なかったので、日本号が九州にあると聞いてそれだけを日帰りで見に行きました。見たら、すっと役に入れたというか。とにかく長いやりだったので、こういうやりを振り回したんだというイメージで、と今回はシンプルに分かりやすく演じようと思いました。性格的にも分かりやすい人間を演じようと思って現場に入りました。でも大変です。「ワーッ」と言っていることが多いので、声が枯れてしまうことがあります。
岡田さんのように、色っぽい男を目指していきたいなと思います。けれど、それは個人的になってしまうかな(笑)。男性から見て憧れてもらえるような男性像というか、そういう母里太兵衛を演じたいです。
日ごろのストレスをそこで発散します(笑)。前からやりたかった男らしい役でもあるので、気持ちよくせりふを言っています。スイッチは何だろう…? でも、現場がそういう空気にしてくれます。高橋さんや濱田さん、岡田さんが引っ張って下さるので、割とすんなりと入っていけます。
今の自分と比べると時代が違うので分かりにくい部分があると思うんですが、「困っている人がいたら助ける」という気持ちでしょうか。山で何者かに襲われるシーンがあって、自ら前に出て助けたりするんですが、そういう人間っぽいところに魅力を感じました。不器用なんだけど、困っている人がいたら助けるという瞬間、自分に似てたりするのかなと思います。他は、けんかっ早かったり、イラッとしたらすぐ人をぶん殴ったりもしますが、今の時代それではまずいので(笑)。
映画2021年3月4日
ベトナム戦争にまつわる実話を、ユニークな視点から描いた『ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実』が3月5日から公開される。タイトルは、エイブラハム・リンカーンのゲティスバーグの演説の一節「最後の全力を尽くせ」から取られている。監督・ … 続きを読む
ドラマ2021年3月3日
『桐島、部活やめるってよ』『何者』などで知られる直木賞作家・朝井リョウの小説を原作にしたオムニバスドラマ「世にも奇妙な君物語」が、3月5日からWOWOWで放送開始となる(全5話/第1話無料放送)。世の中を鋭い視点で見つめた斬新なアイデアを … 続きを読む
舞台・ミュージカル2021年3月3日
1990年に公開され、世界中で大ヒットした映画『ゴースト/ニューヨークの幻』のミュージカル版「GHOST」が3月5日から上演される。日本では2018年に初演された本作は、同作で第63回アカデミー賞脚本賞を受賞したブルース・ジョエル・ルービ … 続きを読む
映画2021年3月3日
ホリプロ60周年を記念した映画『NO CALL NO LIFE』が3月5日から公開される。本作は、壁井ユカコの同名小説を原作に、親からの愛情を知らずに育った主人公の女子高生・有海と、同じ境遇の不良少年・春川の、痛いほどに切ない恋を描いた青 … 続きを読む
ドラマ2021年3月2日
手塩に掛けて育てた藍葉が虫害に遭い、苦境に陥った家業を助けたい一心から、母・ゑい(和久井映見)に頼み込み、父・市郎右衛門(小林薫)に無断で、他の村から藍葉を買い付けてきた栄一(吉沢亮)。それを怒られるのではないかと、庭に積まれた藍葉の山を … 続きを読む