エンターテインメント・ウェブマガジン
そうですね。ただ今回は、これまで積み上げてきたことが役に立ちました。初めての時代劇だった「武田信玄」の時は、浴衣を着ることすらできず、どう動けばいいのかも分からない状態でしたが、30数年の間にいろいろと学ぶ時間がありましたから。それからいろいろ教えていただき、さまざまな役を演じる中で経験を積み、20代の頃には2年ほど学校に通って時代考証や着物のことを勉強した時期もあります。NHKで5年間、「にっぽんの芸能」という古典芸能の番組をやらせていただいたときは、いろいろな方にお会いするたびに「こんなときはどうしたらいいでしょう?」と聞いたり…。そういう引き出しを生かして、今回はちょっと得意になってやりました(笑)。
幾島の登場シーンから撮影が始まったのですが、その時の北川さんが、何ともかれんで…。あまりにすてきだったので、「さあ、これをどうしよう…?」とがぜん張り切りました(笑)。以来、一番近い距離で篤姫のことを感じていますが、さまざまな困難を乗り越えていくときに手を取ることも多いので、彼女の熱も伝わってきて…。共に戦う者として、一緒に時間を過ごしています。せりふを聞きながら北川さんを見ていると、「いつの間にこんなに育ったんだろう?」と思ったりしますが、「私が育てたんだ」と気付くと、それだけでグッときます。
良かれと思ってやっていたことが、いとしい篤姫を不幸にするのかと思ったら、自分が火に飛び込みたい…というぐらいの気持ちになりました。でも、それ以上のことを成し遂げるためには…という斉彬の思いも分かるので、そこはもう能面のように一枚皮をかぶった気持ちでいなければと。
「頑張れ!」と心から思えることはなかなかないのですが、あの場面は本当にそう思いました。北川さん自身も、時間も場所も限られる中で一生懸命、なぎなたを練習したでしょうから、いろいろ大変だろうなと考えたら、自然と気持ちが入ってしまいました。あまりに気持ちが入りすぎて、まるで殺陣師のようでしたけど(笑)。
そうですね。待ち時間にお話をしていたら、同じ兵庫県出身ということもあって、いろいろな共通点も見つかりましたし。お芝居も場面に応じて「いつの間に、こんなに年を取ったの?」と思うぐらい、とてもしなやかに役に入っていくので、こっちが引っ張られているような気にもなるし…。「兵庫の星」として頑張ってほしいです。私もすっかりファンになりました(笑)。
(取材・文/井上健一)
映画2026年10月1日
-実在の人物を演じる難しさは感じましたか。 川口 彼女が残した日記や言葉、映像も少なからずありましたが、自分なりの解釈はせず、監督を信じて飛び込んでみるという感じでした。本当に一つずつ模索しながら作っていったという感覚でした。 高杉 こうい … 続きを読む
映画2026年10月1日
-今回は広瀬アリスさんとの共演でしたが、『ゆきてかへらぬ』では、妹のすずさんとも共演しましたね。 シンプルに、男と女として対峙(たいじ)する役ができたことはすごくうれしかったですし、すずちゃんもアリスさんも、自分の実年齢とは関係なく、僕が … 続きを読む
舞台・ミュージカル2026年9月30日
-そうした難しい役どころゆえ、共感はなかなか難しいのでは? それはあまり心配していないです。先日、トム・ストッパードの「ハード・プロブレム」という作品を観劇したんですよ。その作品も、日本人とは違う感情の変化が描かれた作品でした。楽しく会話 … 続きを読む
映画2026年9月30日
10月2日から全国公開となる『時給三〇〇円の死神』は、累計発行部数36万部を突破した藤まるの同名小説を原作にしたファンタジーだ。生きる希望を失った大学生・佐倉真司(西畑大吾)が、謎めいた同級生・花森雪希(福本莉子)に誘われ、この世に未練を … 続きを読む
2026年9月29日
K-POPや韓国ドラマは、エンターテインメントであると同時に、韓国社会を映す鏡でもある。何気ない言葉やしぐさ、習慣の背景をたどると、その国ならではの価値観や歴史、人との関わり方が見えてくる。この連載では、韓国カルチャーを入り口に、知ってい … 続きを読む