エンターテインメント・ウェブマガジン
物語の中心は薩摩から江戸へ。舞台が変わり、新たな登場人物も続々と姿を現してきた。その一人が、品川宿の旅籠(はたご)・磯田屋で女給として働くふき。だが実は彼女は、第2回で借金取りに売られていくところを吉之助(鈴木亮平)が助けようとした少女だった。吉之助と劇的な再会を果たしたふきを演じるのは、大河ドラマ初出演となる高梨臨。吉之助との関係や「花子とアン」(14)以来の共演となった鈴木の印象、撮影の舞台裏などを語ってくれた。
ふきは、第2回にも登場した西郷さんと同郷の農家の娘で、借金取りに売られ、いろいろなところを流れた末、江戸に来たという設定です。家族との悲しい別れも経験しましたが、それが人生で一番つらい出来事だったと思うので、基本的には今をたくましく生きている女性というイメージでやらせていただいています。
私自身も第2回に感動して、すごく切なくなりました。また、鹿児島を訪れる機会もあったので、ふきの家があった畑にも行かせていただきましたが、こんなところで生活していたんだと衝撃を受けました。自分が感じたそういうことを大切にしようと思って、クランクインする前に第2回をもう一度見直してから撮影に臨みました。でもそうやって現場に入ったら、スタッフから「ふきちゃん、こんなに大きくなって」と言われました(笑)。
再会したときの西郷(吉之助)さんは、ものすごく衝撃を受けた顔をしていました。私の装いが全く変わっていたこともあったのでしょうけど、こっちがびっくりするぐらいで(笑)。西郷さんとしては、「よく生きていたな」くらいの気持ちだったと思うので、安心させるように「そんな顔しないでよ」という、逆に笑い飛ばす気持ちになりました。
第2回で親と別れたところで、ふきの人生は大きく変わりました。ただ、その件に関して西郷さんを恨む気持ちは全くありません。西郷さんにとっては「救えなかった女の子」ですが、ふきから見たら「自分のために一生懸命尽くしてくれたお侍さん」という恩人。西郷さんと出会ったからこそ、ふきは親と別れても心が折れずに生きられたし、今、明るくたくましく磯田屋でやっていけている。だから、他の人とは全く違って、常に「心から尊敬するお侍さん」という感じで接しています。
亮平くんは、みんなに話しかけて雰囲気を明るくしてくれるので、誰からも好かれるタイプ。西郷さんそのままの本当に頼りになる感じなので、いてくれるだけで安心します。
まず、見た目が全く別人です。「本当に亮平くん?」と思うぐらいで(笑)。根本的な中身は変わっていませんが、今回は座長ということで、体も大きくなりましたし、存在感も安心感も、さらに頼れる人になっています。本当に西郷さんと話しているようで、“村岡印刷さん”の面影は全くなくなってしまいました(笑)。
映画2025年9月16日
東日本大震災から10年後の福島を舞台に、原発事故で引き裂かれた家族と青春を奪われた若者たちの姿を描いた『こんな事があった』が9月13日から全国順次公開中だ。監督・脚本は、『追悼のざわめき』(88)などで日本のみならず世界の映画ファンから支 … 続きを読む
映画2025年9月12日
ニューヨーク・ブルックリンで暮らすアジア人夫婦を主人公に、息子の誘拐事件をきっかけに夫婦の秘密が浮き彫りとなり家族が崩壊していく姿を、全編NYロケで描いた『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』が、9月12日から全国公開され … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年9月12日
YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼無鉄砲小僧、恐れを知らぬ行動力 … 続きを読む
ドラマ2025年9月12日
NHKで好評放送中の連続テレビ小説「あんぱん」。『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと妻・暢の夫婦をモデルにした柳井のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)夫婦の戦前から戦後に至る波乱万丈の物語は、ついに『アンパンマン』の誕生にたどり着いた。 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年9月11日
中山優馬が主演する舞台「大誘拐」~四人で大スペクタクル~が10月10日に再始動する。本作は、天藤真の小説「大誘拐」を原作とした舞台で、2024年に舞台化。82歳の小柄な老婆が国家権力とマスコミを手玉に取り、百億円を略取した大事件を描く。今 … 続きを読む