尾野真千子、「未來くんに『私を好きか?』って聞きたい」 「夫婦善哉」がドラマ化

2013年7月8日 / 14:36

森山未來(左)と尾野真千子

――作品の上で(これ聞いて見たいなあ)ということってありましたか?

尾野 「私のことを好きか?」というのは、ずっと聞きたかったですね。そりゃ聞きたいですよ、家出て行くし、で、また帰ってくるし、どうゆうつもりなんか、今の私やったら聞きたいですよ。そのときの蝶子だったら聞きたくないかもしれないけれど、「好きかー!」って聞きたかったですよね。

森山 俺からはないかな…(笑)

――せっかくなので森山さん、蝶子を好きですか?

森山 どういう気持ちで柳吉は動いているのか、打算的に動いているのか、蝶子をうまくだましだましてという方向に持っていくこともできるし、その場しのぎでやっているというか、それはどっちとも言えないというか。打算的になるには、柳吉はそこまで野暮な人間じゃない、頭で考えて動く人間じゃないと思ったので。本当に最終的には理屈うんぬんではなく、一緒にいざるを得ないというか、そういう感覚でいましたね。

――お互い柳吉と蝶子というキャラクターのことは、ご自分では好きですか? 両方とも、欠点だらけの人間だと思いますが(笑)?

森山 欠点が欠点として見える人間は好きですけれどね。

尾野 真っすぐなところが好きです。いろんなこと犠牲にして、そこまで人を愛せるっていうことはすごいなぁと思う。

――昔の大阪の感じが伝わってくる作品のように思いますが。セットはどうでしたか?

尾野 セットも豪華やし。気分良くできましたよ。本当ぜいたくやったね。

森山 セットの中の小道具とかも、ちゃんと使えるようになっていたので、生活の営みがそこにはあるわけだから、ここにあるにおいを膨らましていけるかどうかみたいなのを、やりたいなと思って演じていました。

――尾野さんが森山さんを、ポカスカ殴るシーンがありましたが、手加減はなし?

尾野 手加減なしですね。前の晩飲んできますからね、ほんまにど突いているのでね。自分の手が痛くなるぐらいやらしてもらって。あざができていないか心配でした。でも、この人(森山)が「ええよ」って言ってくれたから何も気にせず…。

森山 (殴られることも、この夫婦の間では)一つのコミュニケーションだと思っていたので。青あざはできていないので、大丈夫(笑)

――最後に、夫婦の中で印象的なシーンは?

尾野 おかゆおいしかったなぁ。

森山 そうやな、茶がゆがうまかったなぁ。けんかのシーンは印象に残るんですけれども、普通の生活をしているシーンが一番印象に残っていますね。お互いの気持ちをぶつけ合うところは、言い合いになるけれども、仕事をするときは、お互いに空気で動くから、そういうときにすごく調和を感じていました。余計なことを考えていないというか。

尾野 そうそうそう。「これ幸せのシーンやで」って言ってね。楽しかったなぁ。

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