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気持ちの面では変わらないですが、舞台はカメラが寄ってくれるわけではないので、声や体の所作で伝えなければいけないと思います。映像で1歩右にずれるのと、舞台で1歩右にずれるのでは意味が全然変わると思っていて。舞台では、その1歩にどう感情をもたせるのかという意味合いを試行錯誤する時間が必要であるとも思います。そのための稽古期間で、そこには違いが絶対的にあると思います。声を大きく発声するのも舞台ならではだとは思いますが、体の使い方に意味を持たせるということが、私の中では映像と舞台の一番大きな違いです。
1カ月も1つの作品に同じメンバーで稽古に取り組み、試行錯誤できる時間は役者の原点なのではないかと思います。映像では、「今日のシーンの自分、少しいまいちだったな」と思っても、もう撮影し直すことはないですが、舞台は毎度毎度試せるので、それが私の好きなところです。
インバル・ピントの作品はまた大変さが違うと感じています。
もちろんそれもありますが、インバルはダンサーなので、役者のあれこれは自分たちでやらなくてはいけないところが大きいんです。(インパルとのクリエイトで)演出されずとも成立させる力は養えたのではないかと思います。インバルの作品では、芝居について自分たちで生み出していく必要があったので、自分たちでやらないと完成しないという点は、初めての経験でした。ただ、意外にも私はそうしたやり方が好きだなと気付きました。
今年は舞台をはじめ、長尺の作品が続くので、とにかく健康に気を付けて、現状維持に努めながら、ご一緒する皆さまと楽しく、そして一つ一つに心を込めて仕事をしていきたいと思います。
毎日、お弁当だと栄養が偏ってしまうので、野菜スープを作って現場に持っていったり、少しでも栄養価が高くなるように五穀米を炊いておにぎりにして持っていったりしています。実は、舞台に出演しているときの方が映像よりもケアはしやすいんですよ。撮影が深夜まで続くということもないですし、朝、極端に早いこともないので、そういう意味では舞台の方が健康的な生活にはなると思います。
沖縄に行きたいです。ずっと行きたいと思っているのですが、なかなかチャンスがなくて。子どもの頃、毎年、家族と一緒に沖縄の島に行ってシュノーケリングをしていたんです。なので、またシュノーケリングをして海を感じたいです。それから、ベトナムのフーコック島にも行きたい。海外のリゾート地に行ったことがないので、ラグジュアリーな旅をしてみたいです。普段は、釣りが好きなので、釣りによく行きますが、たまには美しいホテルに泊まってプールでのんびり遊ぶという旅をしてみたいです。
次々と大変なことが起こるというコメディーですが、会話のやり取りやそのテンポ感でクスクスと笑える作品になると思います。そこに熊林さんの重厚感のある演出が加わり、コメディーの要素も演出も両方楽しめる作品になると思うので、気楽に見ていただけたらと思います。
(取材・文・写真/嶋田真己)
舞台「陽気な幽霊」は、5月3日~29日に都内・日比谷シアタークリエで上演。追加公演(5月12日18時)が決定。
舞台「陽気な幽霊」
舞台・ミュージカル2025年7月3日
▽長い時を刻む、大衆文化とは異なる魅力 -Kカルチャーが世界で注目される今、今回のような舞台表現はKカルチャーの中にどう位置づけられると思いますか? K-POPや映画などの大衆文化も素晴らしいですが、伝統芸術はそれよりもはるか以前から続い … 続きを読む
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-実際に演じてみて感じたことや、演じる上で心掛けたことや気を付けたことはありましたか。 自分が桐島を演じる上で一番重要だと思ったのは、(偽名の)「ウチダヒロシ」として、1人の部屋で朝を迎えて、窓を開けてコーヒーを飲んでというシーンでした。 … 続きを読む
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磯村勇斗主演、堀田真由、稲垣吾郎が出演するカンテレ・フジテレビ系“月10ドラマ”「僕達はまだその星の校則を知らない」が7月14日から放送スタートする。本作は、独特の感性を持つがゆえに何事にも臆病で不器用な主人公・白鳥健治(磯村勇斗)が、少 … 続きを読む
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