新浜レオン「大きな夢がかないました」念願だった大河ドラマ初出演【大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」インタビュー】

2025年8月31日 / 05:00

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、快調に進行中。8月31日放送の第33回「打壊演太女功徳(うちこわしえんためのくどく)」では、歌手の新浜レオンが、浄瑠璃の太夫・富本斎宮太夫(とみもといつきだゆう)役で大河ドラマ初出演を果たす。放送を前に、その喜びや収録の舞台裏を語ってくれた。

新浜レオン(C)エンタメOVO

-大河ドラマ初出演が決まった時のお気持ちはいかがでしたか。

 最初は信じられませんでした。ちょうど全国ツアーの途中、ある地方公演が終わって食事に行ったとき、スタッフさんから突然、「大河ドラマの話があるんだけど」と言われたんです。本当に驚きました。「いつか大河ドラマに出演したい」という大きな夢はありましたが、それがまさか今年だとは想像もしていなかったので。

-周囲の反響はいかがでしたか。

 大河ドラマは幼い頃から家族で見ていたので、家族はとても喜んでくれました。特に、父は歌手なので、大河ドラマ出演の重みを誰よりも理解していたため、それはそれは喜んで。ただその分、情報解禁の日までは、伝えたい気持ちをぐっと堪えて秘密にしていたんです。話してしまうと、父が自分のステージで、お客さんに「息子が大河ドラマに出演します」としゃべってしまいそうで(笑)。案の定、伝えた途端、衝撃的な速さでご近所の方に広まっていました。

-ファンの皆さんも喜ばれたでしょうね。

 ファンの皆さんもきっと喜んでくれると思っていたので、情報解禁まで明かせないことが、すごくもどかしかったです。今では、全国各地で「大河ドラマに出演します」と言うと、自分の歌より盛り上がるのでは、というくらい大きな反響があります(笑)。

-演じる富本斎宮太夫は浄瑠璃の太夫ということで、歌手の新浜さんにふさわしく、第33回では歌(語り)を披露する場面もあるそうですね。

 一見、歌手と共通する部分がありそうなのですが、実は歌い方が現代とはまるで違うんです。だから、こぶしをきかせたり、ビブラートさせたり、という現代風の歌い方にならないように、細かく先生の指導を受けた上で本番に臨みました。かなり苦戦しましたが、移動の合間に浄瑠璃の映像を繰り返しチェックするなど、必死に食らいついていきました。

-そして迎えた本番の様子はいかがでしたか。

 歌の現場とはまったく違いましたが、演出の方や主演の横浜流星さんをはじめ、スタッフ、キャストの皆さんが温かく迎えてくださり、お芝居初心者の僕にやりやすい環境を作ってくださいました。収録は日光でのロケだったので、前日に前乗りし、早朝から特殊メイクを含めて2時間くらいかけて準備した上で、本番に臨みました。ロケは炎天下でしたが、演出の方も、本番で僕の声が枯れないように、リハーサルから気遣ってくださって。慣れない状況の中、エキストラの方も多く、規模の大きな収録になりましたが、スタッフの皆さんや横浜さんに助けていただき、無事に乗り切ることができました。

-終わった後の達成感はいかがでしたか。

 こんなすてきな作品に関わることができた感動と共に、ものすごい達成感がありました。収録後、横浜さんに「いつかまたご一緒できる日を楽しみに、これからも頑張ります」とごあいさつしたところ、横浜さんからは「がんばレオン!」という言葉をいただきました(笑)。

(C)NHK

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

オダギリジョー「麻生さんの魅力を最大限引き出そうと」麻生久美子「監督のオダギリさんは『キャラ変?』と思うほど(笑)」『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE』【インタビュー】

映画2025年10月17日

 伝説の警察犬を父に持つオリバーとそのハンドラーを務める鑑識課警察犬係の青葉一平(池松壮亮)のコンビ。だが、なぜか一平だけにはオリバーがだらしない着ぐるみのおじさん(オダギリジョー)に見えており…。  この奇想天外な設定と豪華キャストが繰り … 続きを読む

【映画コラム】初恋の切なさを描いた『秒速5センチメートル』と『ストロベリームーン 余命半年の恋』

映画2025年10月17日

『秒速5センチメートル』(10月10日公開)  1991年、春。東京の小学校で出会った遠野貴樹(上田悠斗)と転校生の篠原明里(白山乃愛)は、互いの孤独を癒やすかのように心を通わせていくが、卒業と同時に明里は栃木に引っ越してしまう。  中学1 … 続きを読む

大谷亮平「お芝居の原点に触れた気がした」北斎の娘の生きざまを描く映画の現場で過ごした貴重な時間『おーい、応為』【インタビュー】

映画2025年10月16日

 世界的に有名な天才浮世絵師・葛飾北斎。その北斎と長年生活を共にし、自らも絵師“葛飾応為”として名をはせた娘・お栄の生きざまを描いた『おーい、応為』が10月17日から全国公開となる。劇中、北斎(永瀬正敏)の弟子の絵師“魚屋北渓”として知られ … 続きを読む

黒崎煌代 遠藤憲一「新しいエネルギーが花開く寸前の作品だと思います」『見はらし世代』【インタビュー】

映画2025年10月15日

 再開発が進む東京・渋谷を舞台に、母の死と残された父と息子の関係性を描いた『見はらし世代』が10月10日から全国公開された。団塚唯我のオリジナル脚本による長編デビュー作となる本作で、主人公の蓮を演じた黒崎煌代と父の初を演じた遠藤憲一に話を聞 … 続きを読む

草なぎ剛「今、僕が、皆さんにお薦めしたい、こういうドラマを見ていただきたいと思うドラマです」「終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-」

ドラマ2025年10月14日

 草なぎ剛主演の月10・新ドラマ「終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-」(カンテレ・フジテレビ系/毎週月曜午後10時/初回15分拡大)が13日から放送スタートとなった。本作は、妻を亡くし、幼い息子を男手一つで育てるシングルファーザ … 続きを読む

Willfriends

page top