エンターテインメント・ウェブマガジン
この作品をやる上で、自分が「三好」としてできることってなんだろうとも考えましたし、自分自身が家族との向き合い方について、小さい頃からコンプレックスを感じていることもあって、そこを乗り越えられなかったとしても、自分が何かアクションを起こして一つでも変わることができたら、それが全てこの作品の「三好」という役に投影できるかもしれないと思いました。そういった家族との向き合いの場を設けてというところが、一番心掛けたところというよりは、それが必然だったのかなという気持ちはあります。
厳しいというよりも、一つ一つのシーンに対して、細かく分析しながら考えていらっしゃいます。例えば、私は無意識だったのに、「何で今飲んだの」とか「何で今ここで触ったの」と聞かれました。監督の中では、「三好」にとってはそれが大きな意味があるから、みたいな演出をしてくださいました。そういう意味では、一つ一つの会話のコミュニケーションは、すごく多かったと思います。だから、監督が厳しくてしんどかったというよりも、「三好」という役との向き合い方や、自分の本心との向き合い方でいっぱいいっぱいになっていて、精神的にこんなにきつい現場はないというぐらいでした。でも、そうした中で、的確な、自分には見えなかった視点を教えてくれるような演出をずっとしてくださったので、とても学びになりました。
撮影中のことは、何が正解で、どこがうまくいって、どこがうまくいかなかったのかも、あまり覚えていません。作品として完成したものを見て、自分が携わっていないシーンがこういうふうになっていたのかという思いもありましたが、みんなで構築してきたことや、諦めないで探求していたことが間違っていなかったかなと、ちょっと希望が見える安心感みたいなものがありました。
今、私たちが生きている現実の世界とすごくリンクしていて、人の心をどういうふうに再現したり、表現したり、何を思って、何を生きがいにしたらいいのかということについて、本当にスタッフ、キャストの皆さんが魂を込めて作った作品なので、ぜひたくさんの方に見ていただいて、「自分自身って何だろう。自分は何を思っているのか」「自分はこれが大事だったんだ。これを大切にしていこう」みたいなことを見いだせるような映画になったらうれしいなと思います。
(取材・文・写真/田中雄二)
ドラマ2024年11月23日
NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。11月17日に放送された第四十四回「望月の夜」では、3人の娘を天皇の后にした藤原道長(柄本佑)が、有名な「このよをば わがよとぞおもふ もちづきの かけたることも なしと思へば」という「望月の歌 … 続きを読む
映画2024年11月22日
『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』(11月22日公開) 真面目な税務署員の熊沢二郎(内野聖陽)は、天才詐欺師の氷室マコト(岡田将生)の巧妙な詐欺に引っかかり大金をだまし取られてしまう。 熊沢は、親友で刑事の八木(皆川猿時)の … 続きを読む
舞台・ミュージカル2024年11月20日
-なるほど。では、公演が12月ということで、2024年の振り返りをお願いします。 今年は自分で掲げた目標に対しての成果も感じることができたので、充実した1年でした。これまではどこかで「やらされている」という感覚があって、自分の意志でできた … 続きを読む
ドラマ2024年11月17日
Q:合格に向けて、どのように勉強されたか教えてください。 早川 中3の2月に、予備試験を目指すぞって決めてからは、興味の赴くままがむしゃらに勉強してました。平日は、学校から帰ってきて、先ほどお話しした「伊藤塾」のオンライン授業を夜10時 … 続きを読む
映画2024年11月15日
-お2人は今回初共演となりますが、現場での様子はいかがでしたか。 八村 「シェアハウス対ユウ」という構図がある中で、共演者の方々とどういう距離感で接すればいいのか、だいぶ悩みました。でも僕は、役のために距離を取ったりすることが苦手なんです。 … 続きを読む