上田竜也、“父親”佐々木蔵之介と対立する息子役に挑戦!「僕も反抗期があったので想像はできます」【インタビュー】

2024年8月1日 / 08:00

 佐々木蔵之介が主演する舞台PARCO PRODUCE 2024「破門フェデリコ~くたばれ!十字軍~」が8月6日から開幕する。本作はキリスト教に支配されていた中世ヨーロッパを舞台に、当時の最高権力者のローマ教皇から最大の罪である「破門」を三度も言い渡されながら、たった1人で時代の門を破り、次の時代をこじ開けた“皇帝フェデリコ”の物語。

 敵である異教の君主と友情を育むなど、思いもよらない方法で前人未到の道に進もうとした異端の皇帝フェデリコを佐々木が演じ、フェデリコと対立する息子・ハインリヒを上田竜也が演じる。佐々木とは初共演となる上田に、物語の魅力や佐々木の印象、芝居への向き合い方などを聞いた。

上田竜也【ヘアメーク:豊福浩一(Good)、スタイリング:野友健二(UM)】(C)エンタメOVO

-最初に本作へのご出演が決まったときのお気持ちを教えてください。

 中世の世界観を描いた作品に出演するのが久しぶりなので、僕自身も今までとはまた違った新鮮な衣や世界観でできるのかなという楽しみがありました。父子の対決という物語も面白いなと思いましたし、肉体を使ったアクションシーンもあって、そこはファンの方やお客さんにとってもエンターテインメントとして面白いところだと思うので、派手にやれたらいいなと思います。

-ご自身が演じるハインリヒ役の印象はいかがですか。

 ハインリヒはすごく真面目で優等生のような人物だなと思いました。僕はどちらかというと破天荒なタイプですが、この作品の中では僕が暴れる側ではなくて、破天荒に暴れる父親を理解できないような役なので、自分とは真逆のキャラクターを演じるのは面白いなと思います。

 -父親役の佐々木蔵之介さんの印象はいかがですか。役者の先輩でもある佐々木さんとは稽古を通じて、どのようにコミュニケーションを取っていきたいですか。

 佐々木さんは演技が素晴らしい方というのが大前提でありますし、スマートなイケてる男性というイメージです。僕は普段の舞台稽古のときは共演者の方に、いろいろ質問をして教えていただくタイプなのですが、今回は佐々木さんと対立する役どころなので、逆に相談しない方がより良いものができるのかなと思いつつ…。でも、きっと僕の性格的に佐々木さんに甘えさせていただいて、いろいろなご相談をしてしまうのかなと思います。

-劇中では父親と息子の対立する姿が描かれますが、父親と息子の対立関係の中でも、尊敬するが故に反発したり、本当に憎いから反発したりと、いろいろな形があると思いますが、そういった感情は上田さんは理解できますか。

 想像はできますね。この物語の時代の対立は殺し合いだったりするので、反発の程度は違いますが、僕も両親への反抗期はありましたし。僕と父親は小学生の頃からよく腕相撲をやっていて、僕がずっと負けていたのですが、ある日、父親に楽勝で勝てたことがあって。僕の場合は、その日から僕と父親の関係性がガラッと変わった気がします。

上田竜也(C)エンタメOVO

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【映画コラム】映画は原作を超えたか 沖縄の現代史を背景に描いた力作『宝島』/純文学風ミステリーの趣『遠い山なみの光』

映画2025年9月18日

『宝島』(9月19日公開)  1952年、米軍統治下の沖縄。米軍基地を襲撃して物資を奪い、困窮する住民たちに分け与える「戦果アギヤー」と呼ばれる若者たちがいた。  村の英雄でリーダー格のオン(永山瑛太)と弟のレイ(窪田正孝)、彼らの幼なじみ … 続きを読む

【Kカルチャーの視点】レジェンドたちの「朝鮮の旅」たどった写真家の藤本巧さん

2025年9月18日

 朝鮮の文化を近代日本に紹介した民藝運動家の柳宗悦や陶芸家の河井寛次郎。彼らが1930年代に見た朝鮮の風景に憧れ、1970年に韓国の農村を訪れたのが写真家の藤本巧さんだ。以来50年以上にわたり、韓国の人々と文化をフィルムに刻み続けてきた。 … 続きを読む

エマニュエル・クールコル監督「社会的な環境や文化的な背景が違っても、音楽を通して通じ合える領域があるのです」『ファンファーレ!ふたつの音』【インタビュー】

映画2025年9月18日

 世界的なスター指揮者のティボ(バンジャマン・ラべルネ)は、突然白血病を宣告され、ドナーを探す中で、生き別れた弟のジミー(ピエール・ロタン)の存在を知り、彼の隠れた音楽的な才能にも気付く。兄弟でありながらも異なる運命を歩んできた2人。ティボ … 続きを読む

前田旺志郎「世の中に関心を持つ大切さに気付いた」窪塚愛流「止まっていた時間が動き出した」初共演の2人が福島原発事故を題材にした映画で感じたこと『こんな事があった』【インタビュー】

映画2025年9月16日

 東日本大震災から10年後の福島を舞台に、原発事故で引き裂かれた家族と青春を奪われた若者たちの姿を描いた『こんな事があった』が9月13日から全国順次公開中だ。監督・脚本は、『追悼のざわめき』(88)などで日本のみならず世界の映画ファンから支 … 続きを読む

グイ・ルンメイ、真利子哲也監督「お互いが思い合うからこそすれ違う。でもそこには愛があるという家族の形を描きたかった」『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』【インタビュー】

映画2025年9月12日

 ニューヨーク・ブルックリンで暮らすアジア人夫婦を主人公に、息子の誘拐事件をきっかけに夫婦の秘密が浮き彫りとなり家族が崩壊していく姿を、全編NYロケで描いた『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』が、9月12日から全国公開され … 続きを読む

Willfriends

page top