エンターテインメント・ウェブマガジン
確か「翔太は、失うことで得る人」みたいに言われて、最初は意味が分からなかったんですけど、やっていくうちに、確かに翔太は失うものも多いけど、失うことによって何かを得るんだと思いました。撮影現場では自由にしていましたが、翔太にとってターニングポイントになるようなシーンでは、そういうことを考えながら演じました。基本的には、翔太は優しい子という印象が強いです。でも、優しいが故に、ちょっと情けないところもありますが、そこは、優しくしようと思ってお芝居をすればいいのかなと。自由にやって、駄目だったら監督が何か言ってくださると思ったし、監督を信じてやっていました。
監督から、「達郎は、人を人として見ていないひどいやつ。先生に対しても、自分がすでに分かっていることを教える人だから、意味のないことをやっている人だとか、ゲームができない人や自分よりも下手な人は、本当にそういう感じで見ているんだよね。でも、そういう人が一緒に戦う仲間ができて、この2人と一緒にゲームをして、目指すものがあって…と進んでいく中で、何かが開けていくところや、閉ざしていたものや、見ないようにしていたところにも視点が行くようになっていく」という話がありました。達郎は成長していくキャラクターなので、僕もその変化みたいなものは考えました。限られた時間の中で、どこら辺から翔太を許せるようになるのか、ゲームの下手なところもちゃんと見ていられるようになるのかなと。それは、家族に対してもそうだし、自分に対してもそうだし…。でも、そう考えていても現場でいろいろと変わるので、現場でやってみてという感じでした。
奥平 していません。僕らがやった後に、プロの方々とスタッフさんたちがそれに合わせた映像を撮ってくださいました。だから完成版を見た時はびっくりしました。このゲームは、プレーするのがすごく難しくて、すごい技もやっていたので、僕らのお芝居のスピード感に合わせてやってくださったのがすごいなと思いました。
奥平 僕はうまくなりたいというよりも、楽しんだ方がいいなと思いました。強くなるのも大事ですけど、そればかりだと楽しめない。まさに、この映画のタイトルのように、勝つとか負けるとかは、どーでもよくて、楽しめればいいみたいな感じです。
鈴鹿 まずeスポーツを題材にした日本初の劇映画というところです。そのeスポーツと青春物語が、すごくいいバランスで描かれています。それから、ゲームの画面や僕らがプレーしながら盛り上がっているシーンは、やっぱり大きなスクリーンで見ていただきたいと思います。ぜひ、このワクワクと躍動感、臨場感をスクリーンで味わっていただきたいです。
奥平 1ゲームファンとして、こうして映画化されたのがうれしいですし、この映画を通して、eスポーツのことをもっと知っていただけたらと思います。今の若者の価値観や常識が詰め込まれた作品になっていると思うので、大人の方が見たら、驚くことがあるかもしれません。ただ、学生の時に何かに本気になった思い出があるのは、とてもいいことだと思うので、この映画を通して今の学生の人たちにそういうことを知っていただけたら、とても意味があることだと思います。
(取材・文・写真/田中雄二)

(C)2023映画「PLAY! 勝つとか負けるとかは、どーでもよくて」製作委員会
映画2025年12月24日
-この映画は、ちょっとフランス映画みたいなところがありましたね。 分かります。私もそう思いました。確かにそういう味わいがありますね。最初の撮影が、矢添と2人で、部屋で紅茶を飲んでいるシーンだったんですけど、プレイバックしてモニターを見た時 … 続きを読む
映画2025年12月23日
-12年という時間が、そういう皆さんの固い絆を作り上げたわけですね。そんな作品に出合える機会は、俳優人生の中でめったにないことだと思いますが、皆さんにとって「緊急取調室」シリーズとはどんな存在でしょうか。 天海 12年という時間とエネルギー … 続きを読む
映画2025年12月20日
『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』(12月19日公開) 友人の結婚式で知り合ったデビッドとサラは、レンタカーのカーナビに導かれ奇妙なドアにたどり着く。そのドアの先は、それぞれの「人生で一番やり直したい日」につながっていた。“ … 続きを読む
ドラマ2025年12月19日
12月19日、東京都内のNHKで、1月5日からスタートする夜ドラ「替え玉ブラヴォー!」の完成会見が行われ、主人公・千本佳里奈(ちもと かりな)役の北香那、佳里奈の親友・二木優美(ふたぎ ゆみ)役の天野はながドラマの見どころを語ってくれた。 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年12月18日
YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 前回は、玉田家再興にあたり「三つ … 続きを読む