エンターテインメント・ウェブマガジン
磯村 俳優陣には、まず好きなようにやらせてくれました。それから気になるところをディスカッションして一個一個、丁寧に作っていって。
生田 特に、姉妹を演じた2人とのやり取りではライブ感を大事にするというか、その瞬間を切り取るような感覚でしたね。彼女たちには台本を渡さず、現場で「これとこれだけ言って」といったやり方だったので、僕らもちょっとドキドキしながら…。
生田 彼女たちが本当に素晴らしくて、ある意味、僕らが引っ張ってもらったような感じもあるよね。
磯村 そうですね。中でも、僕は一緒にアイスを食べるシーンがすごく好きで。あそこは子どもたちとの距離が少し縮まる瞬間で、温かな空気が流れていたんです。それを一連で撮る中で、僕はアイスの“当たり”を出さなきゃいけなかったので、タイミングを合わせる難しさも痛感しながら…。おかげで、アイスを食べ過ぎて頭が痛くなりました(笑)。
生田 30年前の作品だとはあまり感じませんでした。いつの時代も、潤いとは真逆の立場に置かれている人たちが必ずいるんですよね。「太陽も空気もただなのに」というせりふがあるんですけど、なぜそれによって締めつけられる人たちが出てくるのか。そういうことを含め、普遍性のあるテーマじゃないかなと。劇中で僕が食べる、握り潰した“ヘビイチゴ”のように、苦味とちょっとした酸っぱさと、いろんな後味のする映画になったと思います。
磯村 特にコロナ禍を経た今の時代、そういう格差がより明確になってきた気がします。そういう意味では、この映画を作った製作陣の目が、ちゃんと時代を捉えていたんだろうなと。今見るのにふさわしい映画だと思います。
(取材・文/井上健一)
(C)「渇水」製作委員会
ドラマ2025年5月21日
-河合さんご自身もこれまで、りりしい孤高の人物を演じる印象が強く、蘭子のように温かな家族に囲まれている役は、見ていて新鮮に感じます。演じる上で、今までと違いはありますか。 お芝居についての基本的な考えは変わりません。さまざまなシーンがある … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年5月21日
-舞台に出演するときには、心や体をキープするためにどんなことを心がけていますか。 さまざまなお仕事をさせていただいている中で、舞台というのは心も体も自分にすごくフィットしていると思います。ストレスを感じることがないんですよ。自分のリズムに … 続きを読む
映画2025年5月17日
-役作りをする上で気を付けたことはありましたか。 気を付けたことで言うと、子どもたちがメインで見るので、物語の展開もそうですけど、スピード感みたいなものは割と気を付けていました。あとは、「こうやって言ったら分かるよね」というような、押し付 … 続きを読む
映画2025年5月16日
『ノスフェラトゥ』(5月16日公開) 1838年。不動産業者のトーマス・ハッター(ニコラス・ホルト)は、自身の城を売却しようとしているオルロック伯爵(ビル・スカルスガルド)のもとへ向かう。 トーマスの不在中、彼の新妻エレン(リリー=ロー … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年5月16日
-ドラマ化が大ヒットを記録したこの作品をミュージカル化することにはどのような思いがありますか。 この作品をミュージカルにするのは、すごくハードルが高いのではないかと思ったので、驚きました。ストレートプレーで上演した方が、もっとダイレクトに … 続きを読む