エンターテインメント・ウェブマガジン
『THE GUILTY ギルティ』は見ていなかったのですが、打ち合わせの中で話題になって、見てみたら、音の使い方や電話でのやり取りなどが、すごく参考になりました。「電話の向こうに何がある」と想像力をかき立てられるものがありました。音の部分では、かなり影響を受けたと思います。あとは、タイプは違いますが、ラジオのDJとリスナーとのやり取りを描いた、オリバー・ストーン監督の『トーク・レディオ』(88)です。顔の見えない群衆の無責任な発言なども描かれていて、今回はそれが(SNSの)文字になっているというイメージでした。僕は、どちらかというと映画的な記憶だけでやってきているので、スタッフと話をしていても、「あの映画のあの感じ」みたいになるし、たとえで出てくるのは映画のタイトルばかりなので(笑)…。
最初に中島くんとお会いしたときにも、オリバー・ストーン監督の『Uターン』(97)の話をしました。あの映画の、ブラックユーモアや、いかがわしい連中が出てきて、誰も信用できなくなる、ちょっとカオスな部分などのイメージが、この映画と重なりました。今回、自分はこんなにオリバー・ストーンが好きだったんだと改めて気付きました(笑)。
あの役は、もともと地方出身者にしたくて、台本では関西弁だったのですが、(福岡出身の)奈緒さんに決まったので、せっかくだから博多弁にしてもらおうと。それで奈緒さんと一緒にせりふを直していきました。彼女は、とてもせりふ回しのリズムがいいんです。聞いていてグッとくるんです。それを頼りに撮っていったところもあります。
中島裕翔という俳優を、徹底的に、とことんまで追い詰めた映画だと思うので、その汚れっぷりや、ぶっ壊れっぷりを楽しんでもらえたらと思います。99分間、飽きずに見られると思いますので、ぜひ、映画館の暗闇の中で見てほしいと思います。カップルで見ても、見た後で「あそこはああだったよね」とかで盛り上がれるかなと。特に、中島くんのファンに、「こんな中島くんが…」と驚愕(きょうがく)してもらいたいです。
(取材・文・写真/田中雄二)
舞台・ミュージカル2025年4月2日
-ところで、門脇さんは映像作品でもご活躍されていますが、舞台に立たれることに対してはどのような思いがありますか。 気持ちの面では変わらないですが、舞台はカメラが寄ってくれるわけではないので、声や体の所作で伝えなければいけないと思います。映 … 続きを読む
ドラマ2025年4月1日
-高知県の「やなせたかし記念館 アンパンマンミュージアム」も訪問されたそうですね、 「アンパンマンミュージアム」には二度伺いました。どちらの日も親子連れでいっぱいで、改めて『アンパンマン』という作品が幅広い世代に愛されていることを知り、「 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年4月1日
-なるほど。では、坂本さんは増田さんのテッド、増田さんは坂本さんのジムについてはどんな印象がありますか。 坂本 テッドは一見すると自分の意見を押し通して歩んでいるように見えるけれども、実は周りを自然と幸せにしたり、勇気づけたりするタイプの役 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年3月29日
-では、鋼太郎さんの演出の魅力はどこに感じていますか。 鋼太郎さんらしい的確に丁寧な演出をつけてもらえるので、われわれとしてはやりやすいです。尊敬していますし、シェークスピア作品の演出家としてこの方の右に出るものは今、日本にはいないんじゃ … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年3月28日
-炭治郎のどんなところに魅力を感じていますか。 優しいところです。言葉にするとすごく薄っぺらく感じますが、僕だったら自分の家族が殺されたら恨み殺してやると思ってしまうかもしれません。心が歪んでしまってもおかしくない状況なのに、炭治郎は純粋 … 続きを読む