大河ドラマ初出演で知った当時の人々の思い「価値観や常識は違っても、抱く感情は変わらない」新垣結衣(八重)【「鎌倉殿の13人」インタビュー】

2022年5月22日 / 12:00

-その後、政子は御台所になって身分が上がっていきましたね。

 御台所になられた後は、堂々とした姿の中に、栄子さんならではのかわいらしさや優しさみたいなものが強く感じられるようになりました。八重が侍女として頼朝のそばで働くことを許してもらった後は、こんなに寛大に受け入れてもらっていいのだろうかと、政子に対して感謝の気持ちを抱きながら演じています。その心の広さや優しさ、かわいらしさは栄子さんならではですが、今後、“尼将軍”と呼ばれるようになっていく中でどう変化していくのか、楽しみにしています。

-本格的な時代劇に出演するのは初めてだそうですが、そのイメージは変わりましたか。

 今回、三谷さんが脚本を手掛けた「真田丸」(16)を拝見し、最終回ではおえつするぐらい大好きになりました。でも、それ以外はほとんど見たことがなかったんです。現代とは価値観が違うので、その時代の“当たり前”みたいなものが理解できず、共感しづらいのではと思っていたので。ただ今回、参加してみたことで、価値観や常識は違っても、抱く感情は変わらないんだなと実感することができました。身近な人が亡くなって悲しんだり、死への恐怖だったり、嫉妬したり、誰かを好きになったり…。そういう気持ちはいつの時代でも同じなんだなと。おかげで、どこか“フィクション感”のあった歴史上の人物が、実際に生きていた人間だったことを感じられるいい機会になりました。

-ここまで演じてきて、自己評価はいかがでしょうか。

 反省点ばかりです。ただ、三谷さんから「自分が思い描いていた以上の八重さんになりました」という感想を頂けたので、それで全部報われたような気持ちです。反省の思いは消えませんが、そう言っていただけて、本当に安心しています。

(取材・文/井上健一)

八重役の新垣結衣

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

「生きることはこんなに面白いと示したい」制作統括が「ブラッサム」に込めた思い【連続テレビ小説「ブラッサム」インタビュー】

ドラマ2026年9月28日

-そんな珠の父・清治は、現代ではありえないほど娘に厳しく接しますね。  厳しい父親の話は、宇野千代さんの著書にも書かれていることです。現代の視点で見るとつらい話ではありますが、当時の家父長制の下では、ああいう側面があったことは事実です。ただ … 続きを読む

石橋静河「皆さんに『一歩前進してみようかな』と思っていただけたら」連続テレビ小説主演に懸ける思い【連続テレビ小説「ブラッサム」インタビュー】

ドラマ2026年9月26日

  -劇中では、渡部篤郎さん演じる珠の父・清治が強烈な存在感を放っています。珠と清治の関係も物語の重要なカギになりそうですが、2人の関係をどのように捉えていますか。  実際のお父様は、宇野千代さんが「ドストエフスキーの小説に出てくる狂人のよ … 続きを読む

【映画コラム】戦争が終わった後に残るものは…『ハート・オブ・ビースト』『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』

映画2026年9月25日

『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』(9月11日公開)  ニューヨークの貧しい家庭に生まれたアフリカ系アメリカ人のアレン・ネルソン(ロドニー・ヒックス)は、貧困と差別から抜け出すため18歳で海兵隊に入隊する。1966年、ベトナム戦争 … 続きを読む

市川團十郎、市川新之助「こういう形で記録に残せたのは非常によかったと思います」【インタビュー】『襲名』

映画2026年9月24日

-クライマックスの「勧進帳」で、歴代の團十郎さんによる弁慶と富樫が重なって映るシーンも、三池監督の発案でしょうか。 團十郎 私からは何も言っていません。三池さんが一生懸命にお作りになって、ああいう形になってよかったと思います。父(十二代目) … 続きを読む

尾上松也「金田一耕助を演じる喜びがふつふつと」奥智哉「今の時代にふさわしい作品に」名作ミステリー映画で共演『八つ墓村』【インタビュー】

映画2026年9月18日

-お二人は今回が初共演だそうですが、そういう金田一と辰弥の関係をどのように作っていったのでしょうか。 松也 僕のクランクインが、ロケ地の岡山でちょうど奥さんや堀田(真由/森美也子役)さんと3人のシーンでしたので、初日の撮影が終わった後にみん … 続きを読む

page top