濱田龍臣、ターニングポイントは“ウルトラマン”「役者をやっていこうと強く思った」【インタビュー】

2022年5月23日 / 08:00

 2006年に子役としてデビュー、大河ドラマ「龍馬伝」で坂本龍馬の幼少期を演じ、16歳で史上最年少のウルトラマンとして「ウルトラマンジード」の主人公にも抜てきされた濱田龍臣。近年は、舞台にもその活躍の場を広げ、「大地」(20年上演)や「更地」(21年上演)などで熱のこもった演技を見せてきた。6月4日から開幕する「ようこそ、ミナト先生」では、舞台となる山あいの町・日永町で生まれ育った青年・野村伊吹を演じる。濱田に同作への意気込みや俳優業への思いなどを聞いた。

濱田龍臣(ヘアメーク:高野雄一/スタイリスト:前田順弘) (C)エンタメOVO

-出演が決まったときの心境を教えてください。

 最近は舞台のお仕事を頂く機会が増えましたが、今作の出演もすごくうれしい気持ちと身が引き締まる思いがありました。今回、僕は20代前半の青年役ですが、20代ならではの葛藤や田舎のコミュニティーの中での若者の立場をうまく表現できたらと思っています。

-今回、濱田さんが演じる伊吹という役はどんなキャラクターですか。

 おちゃらけていて明るくて好青年で、ガソリンスタンドでバイトをしている気のいい男の子というイメージですが、若者ならではの広いアンテナを持っていて、そこで拾った情報に対し、一つ一つしっかりと反応しています。情報屋というほどではないですが、町の人たちのことをすごくよく知っていて、皆の気持ちも分かっています。だからこそ、よりよい町になってほしいと思っているし、そのために自分に何ができるんだろうと考えてもいる。そんな人物だと思います。

-共感できる部分はありますか。

 広い視野を持とうとしているところは似ていると思います。自分も現場にいるときには、周りを見て、視野を広く持つことを常々意識しているので。

-本作は、相葉雅紀さん、松平健さんをはじめ、豪華な共演者がそろっていますね。

 相葉さんとは、これまでバラエティー番組では何回かお会いさせていただいているのですが、お芝居をご一緒するのは初めてなので、ドキドキしています。松平さんとも掛け合いが多いので、負けないぐらいの存在感を出せるように頑張らないといけないと思います。

-最近は舞台にも積極的に出演していますが、映像作品と舞台作品で演じる上での違いを感じることや意識していることはありますか。

 特別に意識していることはありません。ですが、全体を通してのキャラクターの感情の波を捉えることは大切にしています。例えば、自分が登場しないシーンでも、(台本に書かれていないところで)自分が演じているキャラクターが何をして、何を考えているのかということは考えるようにしていますし、他のキャラクターがどんな感情の波を持っているのかも理解しようと思っています。そうすると、キャラクター同士の感情がぶつかるポイントを見付けやすいんです。感情のぶつかり合いは映像でも舞台でも特に見せなければいけないポイントだと思うので、そこを見つけて意識して演じるためにも、感情の波は重要になると思っています。

-舞台の楽しさはどんなところに感じていますか。

 やはり生の反応が感じられることだと思います。今はコロナ禍で声を出すことは難しいですが、「大地」のときには笑うタイミングで拍手が起きたり、千秋楽ではスタンディングオベーションをしていただいたりして、お客さまたちの気持ちがダイレクトに伝わってきました。それは舞台の最大の魅力だと思います。

-子役でデビューしてから16年になりますが、お芝居の面白さに気付いたのはいつ頃でしたか。

 高校生ぐらいの頃でした。子役の頃は、お芝居が面白いというよりは、現場に行っていろいろな人に会えることが楽しかったんだと思います。ですが、年を重ね、10代後半になって、「自分は、今、濱田龍臣としてではなく、この役としてこの世界に存在しているんだ」ということを確信し始めると、面白く感じるようになりました。演じていると、台本の中の世界を、スタジオの天井から俯瞰(ふかん)で見ている気がするんですよ。「この人、今、怒っているんだよね」「悲しいんだね」と、どこか客観的に見ていると、皆が思い思いに生きていて面白いなと感じるようになりました。

-今、振り返ってみて、濱田さんにとってのターニングポイントは?

 それはやはり「ウルトラマン」の存在が大きかったと思います。小さい頃からの夢でしたし、自分がウルトラマンだということを実感してからは、自分の子どもの頃を思い返すようにもなりました。ショーにも出演させていただいていましたが、そのときに、子どもたちがとにかく楽しそうにしているということだけでなく、その子どもたちを見て幸せそうなお母さんやお父さんがいらっしゃることに気付き、なんてすてきな時間なんだろうと心底思いました。きっとその時間は、子どもたちにも、お母さんやお父さんたちにもすてきな思い出になると思うんです。そういう幸せな時間を提供し続けていくためにも、このまま役者をやっていこうと強く思ったのが「ウルトラマン」でした。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

ふじきみつ彦「トキとヘブンが本当に生きていた気がします」連続テレビ小説「ばけばけ」脚本家が物語を振り返る【インタビュー】

ドラマ2026年3月16日

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「ばけばけ」も第24週を迎え、いよいよ残り2週となった。著書『怪談』で知られる小泉八雲(=ラフカディオ・ハーン)の妻・セツをモデルに、主人公・松野トキ(髙石あかり)と夫レフカダ・ヘブン(トミー・バストウ) … 続きを読む

『罪人たち』と『ワン・バトル・アフター・アナザー』が対決!『国宝』ほか日本にゆかりの作品も。授賞式直前!第98回アカデミー賞を占う【コラム】

映画2026年3月13日

 3月15日(日本時間3月16日(月))、映画の祭典・第98回アカデミー賞授賞式が、アメリカのロサンゼルスで開催される。今年は人種差別に対する風刺を交えたアクションホラー『罪人たち』が16ノミネートで、最多記録を更新したことが大きな話題とな … 続きを読む

LiLiCo「ドキュメンタリーは本気なんです」「TBSドキュメンタリー映画祭2026」【インタビュー】

映画2026年3月12日

 歴史的事件から、今起きている社会の動き、市井の人々の日常、注目のカルチャーまで、TBSテレビおよびJNN系列局の記者・ディレクターたちが、世に送り出してきたドキュメンタリーを集めた「TBSドキュメンタリー映画祭2026」が、3月13日から … 続きを読む

【インタビュー】「ルーツを大切にする心を知って」、台湾原住民シンガーのサウヤーリさんが大阪でパフォーマンス

音楽2026年3月11日

 台湾のグラミー賞「金曲奨」をはじめ台湾国内の主要3音楽賞を受賞したアルバム『VAIVAIK 尋走』。いま、アジアの音楽シーンで注目を集めるアーティストの一人が、台湾原住民族・パイワン族のシンガー、サウヤーリさんだ。沖縄と台湾を一つの海域と … 続きを読む

「再会」“万季子”井上真央の過酷な過去が判明 「ラストの4人の友情と愛情に泣いた」「真犯人はあの人」

ドラマ2026年3月11日

 竹内涼真が主演するドラマ「再会~Silent Truth~」(テレビ朝日系)の第8話が、10日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、横関大氏の推理小説『再会』をドラマ化。刑事・飛奈淳一(竹内)が、殺人事件の容疑者となった … 続きを読む

page top