【インタビュー】ドラマ「ねこ物件」古川雄輝が語る猫の魅力「猫は“見るもの”で“触るもの”ではない」

2022年4月7日 / 06:47

 イケメンだらけの共同住宅で、猫と共に暮らす姿を描くドラマ「ねこ物件」が、4月8日からテレビ神奈川、TOKYO MX、BS11ほかで順次放送される。本作は、ある一軒家を舞台に、猫を愛し、共に暮らす男・二星優斗と、夢を追う同居人たちの人生模様や、新しい家族の形を描いた、究極の“癒やし猫エンターテインメント”。人付き合いが苦手だが、ひょんなことから猫付きシェアハウスのオーナーとなる二星を演じる古川雄輝に、猫との撮影の思い出や、猫の魅力などを語ってもらった。

二星優斗役の古川雄輝とチャー (C)エンタメOVO

-ドラマの公式サイトに「猫が大好きで、猫がテーマの作品に出演したいと思っていた」というコメントを寄せていましたが、猫たちとの撮影はいかがでしたか。

 猫が好きであることと、猫との撮影がスムーズにいくかということは別物なので大変なことも多かったです。本来、猫好きからすると、猫を撮影現場に連れてくること自体、猫にとってはいいことではないんですよ。猫は基本的には、家にいるもので、人間は鑑賞させていただいているだけ。しかも、犬と違って自由気ままなので、猫に合わせて撮影をしなければいけない。なので、キャストたちはNGを出せないという大変さがありましたし、猫がその動きをしてくれるまで、カメラを回して待つ「猫待ち」もたくさんありました。それでも、どうしてもやってくれない場合は「猫借金」にして、そのシーンを飛ばして撮影して、猫のシーンだけをまた別の日に撮るということもありました。

-古川さんは猫のどこに魅力を感じていますか。

 人間にこびてないところかな。自分の“猫生”を生きている姿が好きです。猫は、“見るもの”で“触るもの”ではないと思うんですよ。近くに来たら触らせていただく。お互いに気を使わなくていいという関係性が魅力だと思います。ただ、今回は、どうしても物語に沿った撮影をしなければならないため、本来ならばしない猫への接し方をしているシーンもあります。きっと、猫好きの方が見たら納得できないんじゃないかな…。それは、大変残念ですが、できる限り猫らしさを出せるよう、僕も現場では意見を伝えて、変更したシーンもあります。

-それはどんなシーンですか。

 「猫ちゃんが逃げてしまったものの、ちょうど嵐が来てしまったので、次の日、雨が止んでから探しに行く」という台本だったのですが、猫がいなくなってしまって探しに行かない飼い主はいないので、「雨の中でも飛び出して行って探さなくちゃ駄目です」と伝えて、そこは内容を変更して撮りました。

-本作で古川さんが演じている優斗という役柄について、どう捉え、どんなところを意識して演じましたか。

 優斗は、30歳近いのに極度の世間知らずで、おじいちゃんからの教訓と猫から学んだこと、それから家の中のことしか分からないという、少し変わった人物です。物語中に「ボクシングって、あの殴り合うやつですか」という優斗のせりふがあるのですが、これをナチュラルに言える人物にならないといけないと思い、それに向けて役作りをしました。柔らかい、優しい印象を与えられるような話し方をするようにもしています。

-このドラマを通して、どんなことを感じてほしいですか。

 猫好きの人は、何も言わなくても全てご理解いただけるような気がしていますが…。とにかく心温まるドラマになっているので、きっと癒やされると思います。猫との生活の中で主人公が成長していく姿を描いているので、見ている方も一緒に成長しているような気持ちになれると思いますし、悩んでいる方の気持ちに寄り添うことができるのではないかと思います。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

多部未華子「学びの多い現場でした」DV被害者役に挑んだヒューマンミステリー「連続ドラマW シャドウワーク」【インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

 WOWOWで毎週(日)午後10時より放送・配信中の「連続ドラマW シャドウワーク」は、佐野広実の同名小説を原作にしたヒューマンミステリー。  主婦の紀子は、長年にわたる夫の暴力によって自己喪失し、すべて自分が悪いと考えるようになっていた。 … 続きを読む

森下佳子「写楽複数人説は、最初から決めていました」脚本家が明かす制作秘話【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年12月1日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、まもなくクライマックスを迎える。これまで、いくどとなく視聴者を驚かせてきたが、第4 … 続きを読む

富田望生「とにかく第一に愛を忘れないこと」 村上春樹の人気小説が世界初の舞台化【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月30日

 今期も三谷幸喜の「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」に出演するなどドラマや映画で注目を集め、舞台やさまざまなジャンルでも活躍する富田望生。その富田が、2026年1月10日から上演する舞台「世界の終りとハードボイルド・ワンダ … 続きを読む

【映画コラム】実話を基に映画化した2作『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』『栄光のバックホーム』

映画2025年11月29日

『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』(12月5日公開)  太平洋戦争末期の昭和19年。21歳の日本兵・田丸均(声:板垣李光人)は、南国の美しい島・パラオのペリリュー島にいた。漫画家志望の田丸はその才能を買われ、亡くなった仲間の最期の雄姿を遺族 … 続きを読む

氷川きよし、復帰後初の座長公演に挑む「どの世代の方が見ても『そうだよね』と思っていただけるような舞台を作っていきたい」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年11月29日

 氷川きよしが座長を務める「氷川きよし特別公演」が2026年1月31日に明治座で開幕する。本作は、氷川のヒット曲「白雲の城」をモチーフにした芝居と、劇場ならではの特別構成でお届けするコンサートの豪華2本立てで贈る公演。2022年の座長公演で … 続きを読む

Willfriends

page top